ご無沙汰でした。そうですか、難しいですか。あの参考書というか、問題集は、いま考えるととても実験的なものでした。当時隆盛であった記号論を入試問題を解くために利用したのです。詩のところはロマン・ヤコブソンの理論の応用です。ですが、それらのことはできるだけ表面には出ないようにしました。
　いまだに不思議で仕方ないのは、しかるべき機関からあの手の参考書なり解説書がもっときちんとしたかたちで出てこないということです。それは国語の教師のために必要です。国語=言語なわけですから言語学とか記号学の応用がきくはずなのです。ですから、T-Pさんのもとめていらっしゃるのは言語学とか記号学なのではないでしょうか。