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(725) ナルニア |
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投稿者:工藤順一
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ナルニア国物語
それは、あまりにも美しいイメージにあふれているのですが、そのあまりのキリスト教臭さに、実は最後の方は呆然として投げ出してしまった本でもあります。すなわち、私には自分がキリスト教者ではないという事実をいやというほど思い知らされた本でもありました。 あさびらき丸の浮かぶ海の天国のイメージはとても美しい。それは否定もできません。
この本はCSルイスも語っているように、確かにキリスト教布教の本だと思います。
にもかかわらず、この本は私には大切な本でありました。国専の各教室にもそろえてあり、 ある年齢がくると薦める本です。『ライオンと魔女』はあらゆるファンタジーの原型ではないか思えるほどよく、あまりキリスト教の匂いもしません。
それが、ディズニーによって映画化されるという。今日の朝日新聞の岩波書店の一面広告でびっくりした方も多いのではないかと思います。
昔、子どもが小さかった頃、私たち親子もまた、東京ディズニーランドに一緒に行きました。ところが、ミッキー=かわいいという先入観も何もない私の娘は、あのミッキーマウスの眼が怖いといって、泣き出してしまったのです。よく見てみると、ミッキーマウスの眼は確かに怖い。まぎれもなく私にもそのように思えました。
外国人には、というかアメリカ系の外国人にはあれはかわいいと見えているのだろうか。実に不思議です。
かわいらしいはずの人形の館は、娘にはまるで恐怖の館でもあり、娘は泣き叫んでしまいました。私たち親子はその後二度と同じ場所を訪れることはありませんでした。
ディズニーランドが日本にも造られることになって、その最初の候補地は富士山麓だったそうです。ところが、すると、たとえばあの白雪姫城が、富士山を借景にしてそびえたつことになります。それは、なんと滑稽で奇妙でキッチュな風景でしょうか。私たち日本人にはなんと居心地の悪い風景でしょうか。 それに気づいて千葉県になったんでしょうか。それなら、なるほどとうなづけます。
岩波書店はディズニーを借景にするんでしょうか。がっかりしました。いぬいとみこ(=ナルニアを翻訳させた岩波の編集者でもあった)さんなら、この広告を何と思うのでしょうか。
翻訳文化の悲しさですね。
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2005年05月27日 (金) 01時36分 |
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