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(518) 視点・観点 |
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投稿者:工藤順一
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下の投稿で「焦点」と書いたが、これは分りやすくするためで、本来であるなら「視点」といった方がいいだろう。これは決定的に重要なことだ。この視点を抽象的に発展させると「観点=point of view」となり、小論文を書くときに決定的に重要になってくるものである。観点がぼけたり、ぶれたりするといい文章というものは書けない。
中学3年ぐらいだったろうか、英語で直接話法と間接話法の変換をいやというほどやったのは。ところが、国語でこれをやったことはない。学校の作文はいまでも、だいたい直接話法で書かかせるだろう。どっちでもいいのではない。一体、どこが、何が違うのだろうと考えると、決定的に違うものがある。それは視点の問題だ。つまり、間接話法の場合では、その文の視点が観察者あるいは説明者である自分になってしまうのである。
ここが大切なところである。説明しているのは自分であり、「自分はそのようにみる」という自己責任とリスクを背負いながらその説明をするわけである。とにかく、日本人の書く文章には、自己責任とリスクを避ける傾向があり、無意識のように視点や観点を変えて、全体を玉虫色にしようとしがちである。それをピカソの絵のようと私は述べたのである。
そして、実は、これは大人にもとても難しいことであろう。
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2003年10月25日 (土) 22時10分 |
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