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(517) 文章の焦点 |
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投稿者:工藤順一
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少しずつ、この教室で行われていることを紹介していきたい。
コボちゃん作文がそろそろ大丈夫という生徒はロダンに移りたい。 「ロダンのココロ」という内田かずひろさんの漫画は週刊朝日に連載されている。そのロダンの日常生活をめぐってストーリーは展開する。たいていの場合にはロダンの勘違いがテーマである。つまり、人間であれば「これこれ」のはずであるのだが、動物のロダンにはその「これこれ」という理由付けが分らない、そこで、勝手に勘違いして納得しているという構図が作品の落ちすなわちテーマになっている。
たとえば、-----家のお嬢さんが何かの球根を「植え」ようとして地面に穴を掘っている。ところが、それをロダンは宝物を隠す=「埋める」ためにしている自分の行動と同じと勘違いしてしまう。お嬢さんはそれを知っているので、穴掘りならまかせてくれとばかりに近よるロダンを近づけない。後で球根を掘り返されたら大変だからだ。これもまたロダンは、自分も宝物を埋めるときには誰にも干渉されたくないと勘違いして遠くからお嬢さんの行動を見守っている、----というような漫画が8コマで展開される。
――――説明するとざっとこのようになるのだが、この説明がなかなかきれいに書けない生徒が多い。まるで意図しないピカソの絵のような文章ができてしまう。
理由は、焦点があっていないからなのである。カメラと同じでピントがあってない書き方をする生徒が圧倒的に多い。
その場合にはまず題名=タイトルからつけさせる。そのタイトルに焦点をあわせて書いていけばいいからである。この場合には「植えると埋める」の勘違いなのであるから、タイトルはそうつければいい。
文章を読む場合も実は同じである。タイトルは重要な役割を果たす。それがテーマであることが圧倒的に多い。だから、テスト用の文章はタイトルを省いて載せているのだ。かく、読みと書きは一体化しているのである。
焦点を合わせて書くことを学んでいる生徒は、読む場合にも焦点に合わせて読もうとするから、大きな読み違いはしないだろう。国語のできない生徒は漫画もまともに読めないということがよくお分かりだろうか。 たとえ、漫画といえども、描かせるのではなく、書かせてみるととてもいい学習になるのである。
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2003年10月23日 (木) 19時54分 |
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