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国語専科教室掲示板

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(266) 藤原新也氏のことばから・・・ = 投稿者:hawk MAIL URL
HKさん、工藤先生。

進学塾が「進学」に必ずしも対応していないというのは皮肉な現象です。HKさんのレスを読んで、藤原新也氏が1995年1月に起った阪神大震災をめぐって書かれた文章を思い出しました。

少し長いのですが、一部を書き写しておきます。

> 二十四時間なすすべもなく放置され、延焼していく街をテレビの画面で眺めながら、ある不思議な思いにとらわれていた。
 海外に在住して日本に帰ってくるたびにまず思うのは、ときに息苦しいといえるほどの過剰な安全管理が生活の隅々に行き渡っているということである。それは優秀だといわれてきた工業技術や建築技術、公安機関、そして犯罪率の低さ、あるいは憲法にうたわれる戦争の放棄、などともあいまって“安全”とは日本の絶対神話の趣さえあった。
 ところがおそらくこの世界でもっとも「安全管理」の進んだ、という風にだれの目にも映る国を襲った緊急事態に、この国はまるで赤子のようにまったく対処できないでいる。この日常と非日常の間の劇的ともいえる落差の不可思議を私は燃え盛る炎の中にいつまでも見ていた。
 
> 世間にいわれるように、この現象を生んだものの主因が政府の対応の立ち遅れにあることはたしかに否めない。さらにいえばそれは村山政権のみの責任ではなく、このような超級の緊急事態に対応するシステムを完備しておかなかった歴代政権の責任である。
 ただ私としてはこのたびの事態をそのような局所的対処の失敗に求めるのも、それはある意味で楽天的観測であるように思えてならない。事態のメカニズムはもう少し異なる場所に根ざしており、そこには目に見えぬ逆説が作用していたのではないかとの疑いを持つ。
 つまりそれはあの日本の絶対神話である「安全管理」にまつわる誤謬のことである。
 さきにも述べたように日本という国のもろもろの環境は、偏執といえるほど“安全”に対しては過剰な、ときとして滑稽ともいえるほどの配慮がなされている。しかし、であるから、そのことをもってして「危機管理」に長ける国であるという風に直訳するのは、甘美な錯誤ではないかと思うのである。実は安全管理と危機管理とは、言葉の上においてはなにか異句同義語のように感じられるが、これとそれとはあまりにかけ離れ隔たるがゆえに、似て非なるものであるように思える。
 この国においてその様相がもっとも鮮明に現れるのは、安全管理が集中していく子供の育成や教育課程である。ここではそのことを述べる枚数がないので、簡便に要約するなら、過剰な安全管理が必然的に派生させるところの仮想現実によって育てられた子供は、むきだしの現実の危機に直面したときそれに対処できない、という事例を私たちは知っている。
 というより一九七〇年代後半以降の若年層をめぐる出来事は、常にこの傾向をはらんでいたといっても過言ではない。私たちはこの二十年間、安全管理の整備は現実における人間の危機管理能力を低下せしめる、というジレンマの中に暮らしてきたのだ。(以下省略)


私たちの教育の相手は、奇妙なことに実は子供ではないのかもしれません。子供を通して親に影響を与えることこそ、この国をよくしていく小さな実践のように思います。

HKさん、負けないでください!

2002年10月04日 (金) 20時46分



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