【広告】Amazon.co.jp 7月は半期に1度のAmazonプライムデー!

国語専科教室掲示板

「論理に強い子どもを育てる」、「国語のできる子どもを育てる」の感想をお書き下さい。

国語でお困りのことやご質問がありましたら、お気軽にどうぞ。できる限りお答えするつもりです。
ただし、不適切な書き込みに関しては、削除させていただく場合もございますので、ご了承下さい。

*書き込みは下のフォームから、レスは題名横のナンバーをクリックして書き込んで下さい*

ホームページへ戻る

旧BBSへ(書き込みは出来ません)

名前
Eメール
題名
内容
URL
削除キー 項目の保存

(199) 受験生に対するスタンス、その二 = 投稿者:工藤順一 MAIL URL
結論は、受験生だろうがなかろうが子どもは勉強しなければならない。しかもはげしく、です。それには何の異論もありません。

問題は

1、何を目的に
2、どんなやり方で
3、しかもどんなに効率よくするか

につきるのです。

1、何を目的に勉強するのか。

もちろんですが、発達段階に応じて勉強する目的は違ってきます。

まず、小学生の段階では、要は勉強の習慣作り、国語でいうなら、本を読む習慣作りです。勉強などというよりもこれはほとんどしつけのようなものです。また、それは基礎体力にも等しいもので、この時期にこの体力を養っておかないと中学からではかなり難しいものがあります。中学二年で入室して、こちらがどんなに努力してもとうとう本を読めなかった生徒がいて苦労した経験が私にはあります。彼が大学に入ってから読み出すという可能性は否定しませんが、かなり難しいと思います。

本を読むことは楽しい行為であり、食事のように毎日するものであることを知って欲しい。これが、小学生段階での到達目標であり、目的です。

そして、その後の目的は、彼自身が本を読みながら考え、試行錯誤しながら決めていくことです。特定の理想とか価値観をこちらが押しつける気持ちはもうとうありません。

ところが、通常の進学塾の場合、意識的ではなくても結果として、これとは全く逆のことが起こります。点数を取るためには本なんか読まなくなる。毎週のテストを考えたら、本なんか読むより漢字の練習をしなければならない。しかも、偏差値が大手をふるっていて、子ども自身の価値観、-----偏差値で頭がいいとか悪いと思いこまされてしまう----を決めてしまうのです。良くても、悪くてもその誤解から解放されるには将来に渡って多くの無駄な時間を費やすことになるでしょう。

価値観のすり込み、あるいは洗脳の起こりやすいこの時期、目的意識を安易に設定することは生涯にわたって禍根を残すことにつながっていくことを私は怖れるものです。

たとえば性格のやさしい子どもがいてすぐに人に何かを譲ってしまうとします。彼はどんな評価を受けるでしょうか。塾とか学校ではこの子は決して評価されません。あるいは、ゆっくりと丁寧にものを考える子どもがいるとします。この子もまた評価の対象にはならないでしょう。

少し大げさかもしれませんが、現在の日本の多くの面でのゆがんだ状態はこのような誤解がもたらしたものと言えるところがあります。

しかも、テストは資格試験ではなく選抜試験です。ひとよりも一点でも多く取らなければならないのです。激しい競争が起こるのみではなく煽られます。もちろん実社会とこれは同じ構造(=競争原理)をしていますが、その原理が必ずしもあてはまらない分野がいくつかあり、そのひとつが学問の分野であると思います。経済とか産業の分野ですらも、最近では競争一辺倒ではなく、逆の協同=コラボレーションが強調されてきています。そして、ほんとうに勉強することや学問の好きな人は、競争原理なんかが動機ではやっていません。数学の学者になるためには受験数学をやってはならないという人さえいます。
もちろんですが健全な意味での競争とか、ゲームの勝ち負け意識は必要です。しかし、それは可能性とか多様性を認め、みんなが幸福になる方向に開いていくもっと複雑なものです。

勉強ができる、できないが、他にもたくさんある中のひとつの個性でしかない時代が来ないものでしょうか。

2002年05月13日 (月) 11時33分



Number
Pass

ThinkPadを買おう!
レンタカーの回送ドライバー
【広告】Amazon.co.jp 7月は半期に1度のAmazonプライムデー!
無料で掲示板を作ろう   情報の外部送信について
このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板