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国語専科教室は進学塾ではありません。それはどういうことを意味しているかというと、次のようなことです。この教室に入室したからといってどこかの私立学校に進学が有利になるとか、そのテスト対策あるいは準備になるといったことは一切ありません。

もしも有利に働くなら、それは社会的な不正行為に近いでしょう。特別なトンネルがあるというになりますから、選抜試験の意味がなくなります。また、テストはあくまでもその私立学校の教師がつくるものであり、塾の教師がつくるものはあくまでも予想の範囲をでるものではありません。

それらの学校の教師たちは最近では非常によく勉強していて常に塾の予想を裏切る問題を作ってきます。よい例は今年度の開成中学の国語の問題です。塾で過去問の勉強をしていた生徒ほど通りづらかったことでしょう。日経新聞に載っていた通りだと思います。

私が思うにそれらの諸条件は他の塾も同じことだと思うのですが、ご父兄の思いというか、強い願望はとにかく名前だけでも何々進学教室とか、進学の名前がつけば安心できるというものなのでしょうか。しかも、それらの塾では過去問の演習をします。これもまたご父兄を納得させるのでしょうか。

私の長い経験から言って、過去問の演習で力がつくなら、こんなに簡単なことはありません。とりわけ中学受験に限ってのことなのですが、ほとんどの平均的な生徒はまず、過去問を解くどころではなく、本文がきちんと読めません。なぜなら中二程度の文章を読まされることになり、基本的に小学生が読むような種類の文章ではないからです。これは算数でも同じです。どんなに計算が速くても、あるいは特殊な解法のテクニックを知っていても本文そのものが読めなければ問題を解くどころではないのです。------つづく