From:華麟 [/]
[あらすじ]珠枝(しゅし)は綏国公主。先王の寵子でありながら、父王亡きいま、愛らしく美しい異母妹、仙華の陰で心細い日々を送る。そんななか、大陸では巴飛鷹(はひよう)率いる閃国が勢力を広げ、綏との間で緊張を高めていた。そして和睦のため、珠枝が閃の王妃として差し出されることに。三年経ったら、必ず迎えに行く−幼い日から慕い続ける異母兄の言葉を信じ、見知らぬ国へ嫁ぐ珠枝を待ちうける運命は・・・
挿絵が由羅さんだということに、紹介を見るまで気付きませんでした。 よくよく見なおすと確かに由羅さんです(笑)。 管理人、中国ファンタジー大好きなのですが、この作品が出た時、表紙を見ていたにも関わらず、ヒロインが泣いていたので、手にとっていませんでした。 先に、この作家さんの2作めを読んでから、前作であるこの作品を読みました。 この作品の魅力は、なんといっても珠枝が嫁いだ閃国の王、巴飛鷹につきます。 めっちゃ器の大きい、それでいて強くて優しい王様です。 こんな王様なら、喜んで嫁に行きたい! 政略結婚だけど、一途な珠枝を無理矢理、妻にせず(表向きは王妃だけど)、彼女の意思を尊重して、大きく見守ってくれる彼はすっごく素敵で、まさにいい男って感じです。 そんな彼に少しずつ、心を開いていく珠枝の気持ちの移り変わりに好印象。 ただ流されるだけじゃなくて、自分の運命を切り開いていくヒロインっていう設定がたまりません。 涙珠流転というサブタイトルと表紙の珠枝の涙に、暗い話?と二の足踏んでましたが、ハッピーエンドですので、おすすめです。
今、マリ見が大ブレークの作家さんが「夢の宮」シリーズ(中国ファンタジー)を書いてくれないので(爆)、 今後はこの森崎さんに期待します。
2005年04月26日 (火) 20時03分
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