久し振りに掲示板に文を書いてて、「ロリィ」連載中の興奮を思い出してしまいました。
当時リアルタイムで読んでいた方ならおわかりでしょうが、クレオの事故あたりからもう、ハラハラドキドキで、展開の予想もできず、怒涛の流れにひたすら手に汗握ってましたねぇ。
圧巻は、ロリィとシベールの結婚式のシーン。確か巻頭カラーでした。
間に合ったのか!よかったなぁ・・・と思ってたら「奇跡は・・・・つづかなかった・・・!!」で、以下次号。だもんなぁ(泣)。「気力はすべてつきはてた」のはクレオだけじゃない。僕もそうだよっ!
当時の僕の日記に「そりゃないよ、上原先生。もう二人を許してやってよ。」なーんて書いてあります。「許して」ってのがヘンですが(笑)、本当にそんな感じだったなぁ。
でも、その後の「フランス編」は、余計な付け足しじゃなかったですね。あれでロリィの「強さ」がよくわかったんだから。
そしてその強さ故に、頑ななまでにに心を閉ざしてしまったロリィには、・・・やっぱりクレオが必要なんだ、とよくわかったし。
ここでのクレオはかなり強引ですが、それは「二人の心は固く結ばれてる」と信じられるからこそ、ですよね。だからこそ「ロリィを幸せにできるのは、僕だけだ。」と思えるんですよね。
強いロリィに応えるために、クレオも強くなれた。・・・これは、シベールとカーラもそうだと思う。
ロリィとシベールの結婚式は、結局4人誰もが、それぞれの立場ではっきり「No!」と言ったからこそ結果オーライだったんだし。
頑ななロリィが心を開いた時は、ちゃんとシベールもカーラもいた時だったし。
・・・ベターハーフであるクレオよりは、弱く遅いかもしれない。けれど、シベールもカーラも、ロリィによって確実に成長してますね。
ロリィはそんな女の子ですね。「とても魅力ある女の子のひとり」ですが、ロリィはロリィであって、他の誰でもない。クレオのあの真っ直ぐな愛情表現は、ロリィだからこそ通じたものであって、マリーベルやユジンには、別の表現が必要なのかな、とも思います。ロベールやミニョンには、それが確かにある!と思いますが・・・。
上原先生は、こんなロリィをきちんと描き込んで、表現してくれてますね。それは最終回まで変わらない。
納得してしまってるので意識しませんでしたが、よく読めば、上原作品は、最後まで油断できないって、よーくわかりますよお(笑)。
スレタイにもした「力いっぱい生きる少女」って、何(笑)?余り、少女漫画のヒロインに、こんな言葉は使わないのでは・・・。
そして、最後の最後のシーン。
ハッピーの背にクレオと乗ってハネムーンに出掛けたロリィ。その横を、シベールとカーラが、車でサッと抜いて行きます。
で「そんな二人を、優しく見送るロリィであった。」・・・ではないんですよねぇ。
「あーん・・ぬこう ぬこう」ですよ、皆さん(笑)。しかも本気モードバリバリ全開で。
あまりに自然なので、今まで気にもしなかったのは、それこそが上原先生の力なんですよねぇ。
ロリィがどんな女の子なのか・・・
だからこそクレオは、どんな男の子になろうとしたのか・・・
「感動」と共に、ちゃんと伝わってましたから。