全編ラテン語(ローマ人)とアラム語(ユダヤ人)だけを用い新約聖書のマタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4つの福音書の記述を基に構成された物語。
<原題> 「THE PASSION OF THE CHRIST」(キリストの受難)
<公開時コピー> 「目を背けないでほしい。その瞬間(とき)がくるまで――。
誰も描けなかった、真実ゆえの衝撃。」
「ブレイブハート」のメル・ギブソンが12年の構想を費やし、制作費2500万ドルには私財を投じて撮り上げた壮大な宗教映画。
敬虔なカトリック信者でも知られるメル・ギブソンが、衣装、食習慣から、俳優の瞳の色、顔つきまで変えるほど徹底してリアリティにこだわり、イタリアで撮影して完成。
新約聖書の記述を忠実に再現した(アメリカでも英語字幕付)とされる一方で、ユダヤの描写を巡っては宗教関係者の間に激しい論争を巻き起こしニュースにもなりました。
観客には死者や警察に自首する犯罪者なども出現。
イエス・キリスト最後の12時間と復活を描き世界各地で空前の大ヒットを記録。
主演は「シン・レッド・ライン」のジム・カヴィーゼル。
<あらすじ> 紀元前700年のエルサレム。
ある日、イエスは十二使徒のひとりであるユダの裏切りによって捕らえられる。
イエスを尋問した大司祭カイアファは、イエスが自らを救世主であり神の子と認めたとして激怒し、イエスが神を冒涜したと宣告する。
ローマ帝国総督ピラトのもとに身柄を移されたイエスは、そこでも揺るぎない姿勢をみせる。
やがて荒れ狂う群衆に気圧され、ピラトはイエスを十字架の刑に処する判決を下す。
凄惨な鞭打ちを受け変わり果てた姿となったイエスは、ついに十字架を背負いゴルゴダの丘へと歩を進めた。。。
ジム・カヴィーゼル Jim Caviezel ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・イエス・キリスト
マヤ・モルゲンステルン MaIa Morgenstern ・・・・・・・・・・イエスの母マリア
モニカ・ベルッチ Monica Bellucci ・・・・・・・・・・・・・・・・・マグダラのマリア
ロザリンダ・チェレンターノ Rosalinda Celentano ・・・・・・サタン
クラウディア・ジェリーニ Claudia Gerini ・・・・・・・・・・・・・クラウディア
ルカ・リオネッロ Luca Lionello ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・イスカリオテのユダ
フランチェスコ・デ・ヴィート Francesco De Vito ・・・・・・・ペトロ
フリスト・ジフコフ Hristo Jivkov ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヨハネ
マッティア・スブラジア Mattia Sbragia ・・・・・・・・・・・・・大祭司カイアファ
フリスト・ナーモフ・ショポフ Hristo Naumov Shopov ・・・総督ピラト
セルジオ・ルビーニ Sergio Rubini ・・・・・・・・・・・・・・・・ディスマス
トニ・ベルトレッリ Toni Bertorelli ・・・・・・・・・・・・・・・・・アンナス
□HP http://www.herald.co.jp/official/passion/index.shtml
(↓ 注:以下ネタばれ、しようもないか。。。)☆★★★★
ジム・カヴィーゼルさんは「オーロラの彼方へ」(’00)で昔に亡くなった父(デニス・クエイド)と交信する息子役の印象があって。
この映画ではよく見るキリスト像と(若干筋肉質でしたが)酷似しているので驚きました。
世界中で最も有名なキリストの最後、ひたすらひたすら鞭打ちされ、イバラの冠(これまたリアル!)をかぶらされ、重い十字架の横木を背負い、ゴルゴダの丘で両手両足を釘打ちされた十字架刑の事実、ストーリーはこれだけ。
中高校生時代に新約聖書を少し読んだだけですが、覚えていたエピソードはちゃんと出ていました(当たり前か)。
ただストーリーを知らないと、誰が何役だか名前が呼ばれないキャストはわからず仕舞いになってしまうかも。
最後の最後に出てくる復活のシーンはとてもおまけ的な印象で、メル・ギブソン的にはそれで良かったのだろう。
史実では、イエスの支持者が増えて騒ぎ出すと暴君のピラトが怒り、ユダヤ人司祭にも火の粉がかかって迷惑だということなので、早めに手を打ってイエスを死に追いやったとされているとか。
福音書は布教の為に使用されていもいるし、2000年も経つし伝え方も様々変化していることでしょう。
イエスの言う「敵を愛せ」「彼らをお許しください」など、宗教はともかくその真理を悟ることが出来たなら人は争うことはしなくなるのだろうか。