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(315) シンデレラマン (2005) 投稿者:か こ




<原題> 「CINDERELLA MAN」
<公開時コピー> 「――心で語り継がれる《奇跡の実話》――」
「ビューティフル・マインド」のロン・ハワード監督とラッセル・クロウが再びタッグを組み、実在のボクサー、ジム・ブラドックの奇跡の半生を映画化。
共演は「シカゴ」のレネー・ゼルウィガーと「サイドウェイ」のポール・ジアマッティ。
「サイドウェイ」は見ていないのですが、ポール・ジアマッティさん演じるジョーのブラドックへの熱い想いをとても感じました!!!
ジョーなしでブラドック復活はなかったと思います。
144分という上映時間を感じさせない素晴らしい出来でした。

<あらすじ> 愛する妻メイと3人の子供に囲まれ幸せに暮らすジムは、ボクサーとしても将来を嘱望されていた。
だが1929年、彼は右手を故障してしまったことをきっかけに勝利から見放されていく。
さらに時代は恐慌を迎え、やがてジムもライセンス剥奪で引退を余儀なくされ、失業者の一人として肉体労働をして家計を支えていた。
そんなある日、元マネージャーのジョーから、一夜限りの復帰試合の話が舞い込んでくる。
相手は勝ち目のない新進ボクサー。
それでもジムは、その報酬で家族を救えるという一心で試合を引き受けるのだった。。。

ラッセル・クロウ Russell Crowe ・・・・・・・・・・・・ジム・ブラドック
レネー・ゼルウィガー Renee Zellweger ・・・・・・メイ・ブラドック
ポール・ジアマッティ Paul Giamatti ・・・・・・・・・ジョー・グールド
クレイグ・ビアーコ Craig Bierko ・・・・・・・・・・・・マックス・ビア
ブルース・マッギル Bruce McGill ・・・・・・・・・・ジミー・ジョンストン
パディ・コンシダイン Paddy Considine ・・・・・・・マイク・ウィルソン
コナー・プライス Connor Price ・・・・・・・・・・・・・ジェイ・ブラドック
アリエル・ウォーラー Ariel Waller ・・・・・・・・・・・ローズマリー・ブラドック
パトリック・ルイス Patrick Louis ・・・・・・・・・・・・ハワード・ブラドック
ロン・カナダ Ron Canada ・・・・・・・・・・・・・・・・・ジョー・ジャネット
デヴィッド・ヒューバンド David Huband ・・・・・・・・フォード・ボンド
ローズマリー・デウィット Rosemarie DeWitt ・・・サラ・ウィルソン
リンダ・カッシュ Linda Kash ・・・・・・・・・・・・・・・ルシール・グールド
ニコラス・キャンベル Nicholas Campbell ・・・・・・スポーティ・ルイス
□HP http://www.movies.co.jp/cinderellaman/
(↓注: 以下ネタばれあり)☆☆☆☆★

1929年10月24日ブラック・サースデー「暗黒の木曜日」、はニューヨーク株式市場が大暴落し、世界恐慌が始りました。
第1次世界対戦終戦後アメリカ経済は好調だったにもかかわらず、この日ニューヨーク工業株30種平均が大幅な下落に転じ、アメリカ経済は未曾有の不況へと落ち込み、それが世界にも波及して世界大恐慌へと発展。
この映画の中でもよくその名前が出てくる、1920年代の繁栄の守護神のように思われていたハーバート・フーヴァーが大統領に就任してから、わずか半年あまり後のこと。
株の値段が下がっただけで大恐慌になるわけでなく、それにつづいて、物が売れなくなり、仕事がなくなり、労働者が職を失い、職と食を求めてさまようホームレスがあらわれ、工場や会社が次々と閉鎖され、倒産するようになってゆく。
あらゆる経済活動が落ち込んで、社会の秩序が混乱する状態になって、大恐慌となるのです。
そんなフーバー政権の下で貧困にあえぐ時代が背景となっています。
そんな中でも生き残っている金持ちもいる。。。。

「ミリオンダラーベイビー」(おまけで「美しい彼女」)とボクサーものを今年は見る機会が多い。
これはまさに真打。
カメラマンもリングにあがってパンチを受けながら撮影しただけあって迫力は違います。
試合のシーンはとてもエキサイトで観客の盛り上がりも臨場感があって、観ていて自分もそこにいるかのように体に力が入っていました。
魅せます。
予想がつくラストでさえ、一緒に立ち上がってガッツポーズしたくなりました(笑)
相手のボクサー役もすべて現役。
コーン・グリフィン役のアート・ビンコウスキー、ジョー・ルイス役にトロイ・アモス=ロス、アート・ラスキー役にマーク・シモンズ。
ラスキー戦を撮影中、あまりにも強烈な一発でラッセル・クロウさんが倒れスタッフが凍りつくアクシデントもあったそうです(そのカットを最終カットで使うあたりさすが)。
ファイトシーンは最大の見所になりました。
ジム・ブラドックはこの時30代だそうで、40代のラッセル・クロウさんが。。。とも思うけれど30代でじゃぁ誰が、となると挙がりません。
「家族のため」「セカンドチャンス」という人間ドラマも良かったですけどね。
ぁー久々に感動した。
前半の、友達が両親の元を離れてよそにやられるのを見て不安になったせいで長男が万引きをする。
それを知ったブラドックは「お前たちを絶対によそへはやらない」と約束する。
この子役がまた上手くて。
ラッセル・クロウさんは自身に子供が生まれたら落ち着くかも、と暴れん坊卒業宣言をしていたけれど実現するかもしれません。
子供と接する姿、その笑顔はステキでした。
8キロ落としてのぞんだブラドック役、試合のシーンではジム・ブラドックさんの次男が見に来ていたのをTVで見ました。
「幼い頃に見た父の姿にそっくり」と絶賛していました。
ラッセル・クロウさんは渋く低い声がまず良いです。
作品選びも上手いし、もちろん演技だって素晴らしかった。
恥も外聞も捨ててブラドックが救済センターにお金を借りに行ったり、ボクシングのプロモーターをやっている金持ち連中に頭を下げに行くシーンも切なかった。
「ミルク」
戦う理由を尋ねられこう答えます。 日々の生活のため、家族のため、私たちとかわらぬ生きるために、という理由がいい。
「すごい女だろ?」
チャンピオンの挑発を、さらりとかわして軽くパンチを入れる所もニヤニヤして見ていた(笑)
レネー・ゼルウィガーさんも演技は上手いし、あのほわわーんとした柔らかい声も魅力的なんだけれど、「ザ・エージェント」の頃とまではいかなくともマックスの奥さんくらいもう少し貧相感が欲しかった気もします。
「あなたは、みんなの希望だけど、私の大切な人」
個人的なことですが彼は大工さんなので、危険なボクシングの試合によって愛する夫を失うの事に怯えるメイに共感はします。
それでもブラドックの想いを理解しラスキー戦の前に会いに来たメイにもジーンときました。

2005年9月19日(月)MOVIX三郷



2005年09月20日 (火) 23時38分




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