<原題>「THE DAY AFTER TOMORROW」
エメリッヒ監督曰く、「デイ・アフター・トゥモロー」には直訳的な「明後日」という意味はなく、「運命」と「希望」という意味を込めている」そうで。
そんなニュアンスはわからないんだから、邦題はもう少しひねってほしいかなぁ。
<公開時コピー> 「あなたはその時 どこにいますか?
守りたい愛がある 救いたい未来がある」
「インデペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒ監督が、様々な研究成果を基に、地球温暖化により近い将来引き起こされるといわれる地球崩壊への道のりを描いたパニック超大作。異常気象がもたらす様々な大規模自然災害を壮大なスケールで映像化。
出演は「エデンより彼方に」のデニス・クエイドと、「遠い空の向こうに」のジェイク・ギレンホール。
<あらすじ> 二酸化炭素の大量輩出は依然として止まるところを知らず、それに伴う温暖化は日に日に深刻さを増していた。
南極の氷河を研究する古代気象学者のジャック・ホール教授は、「地球温暖化によって極冠の氷が溶けたことで、海流に異変が起き、
その結果として超大型低気圧――スーパー・ストームが発生して、地球に氷河期が訪れる」という自らの調査結果から地球の危機を予見、
科学者を集め緊急会合を開き警告する。
やがてそれは現実となり、巨大な竜巻がLAを襲い、一方のニューヨークでは巨大な高波が街を呑み込もうとしていた。
そこには、仲間たちとたまたま来ていたジャックの息子サムもいた。
ジャックはできるだけ多くの人命を助けるため、そしてニューヨークで孤立したサムを救い出すため奔走するのだった。。。
デニス・クエイド Dennis Quaid・・・・・・・・・・・・・ジャック・ホール教授
ジェイク・ギレンホール Jake Gyllenhaal・・・・・ サム・ホール
イアン・ホルム Ian Holm・・・・・・・・・・・・・・・・・学者
エミー・ロッサム Emmy Rossum・・・・・・・・・・・ ローラ
ジェイ・O・サンダース Jay O. Sanders・・・・・・・フランク
セーラ・ウォード Sela Ward・・・・・・・・・・・・・・・・ルーシー
アージェイ・スミス Arjay Smith・・・・・・・・・・・・・ブライアン
タムリン・トミタ Tamlyn Tomita・・・・・・・・・・・・・ジャネット
オースティン・ニコルズ Austin Nichols・・・・・・・J・D
ダッシュ・ミホク Dash Mihok・・・・・・・・・・・・・・・ジェイソン
ティム・バグレイ Tim Bagley・・・・・・・・・・・・・・・自転車乗り
ジョー・コブデン Joe Cobden・・・・・・・・・・・・・・・ザック
J・P・マヌー J.P.Manoux・・・・・・・・・・・・・・・・・・カメラマン
エイミー・スローン Amy Sloan・・・・・・・・・・・・・・エルザ
ジョン・H・トビン John H.Tobin・・・・・・・・・・・・・・放送局職員
カール・アラッキ Carl Alacchi
ケネス・ウェルシュ Kenneth Welsh
★★★☆☆
■HP http://www.foxjapan.com/movies/dayaftertomorrow/
「大陸からの寒気団」なんて天気予報で耳にするけれど、ここまで「寒気」を恐ろしいものとして描いた映画はこれが初めてな気がする。
「ツイスター」では竜巻、「ダンテスピーク」では火山噴火、「ディープインパクト」では隕石衝突。。。ジェットコースターパニック映画っていうの?
VFXってわかっちゃぁいるけど体に力が入るような緊張感。
(今さらながらVFX(=ビジュアルエフェクツ)とは映像作品において、現実にはありえないシーンなどをCGで制作する特殊な映像効果です。)
今までのパニック映画では、外的脅威を阻止するためのドラマって感じだったけれど、今回は阻止することの出来ない自然災害(ある意味人災だけど)での世界破滅映画ということもあって鑑賞を楽しみにしていました。
エイリアンでもなければ彗星衝突でもない、人間自身が起こしてきた結果だもんね。
唐突に挿入される東京(相変わらず変な東京描写w)、スコットランドの気象台を除けば、アメリカ以外の大災害シーンがなくて、宇宙ステーションからの眺望が補っているとはいえ、世界的という意味ではスケールに欠けるのがちょっと残念だったかな。
衛星から見る地球、都会を襲うハリケーン、竜巻、洪水、ひょうを伴う嵐、地震、津波、豪雪、氷河期etc。。。とーっても大迫力!!!
CM予告なんてほんの一部、是非劇場スクリーンでこの迫力を感じてほしいくらい。
個人的には大都会に船が漂流してきた所もぉぉぉー凄いなーって思った。
聞きなれない「古気候学者」というのは、古代からの気候の変化を研究する学者のことらしい。
ジャックの役にはメル・ギブソンの名も上がっていたけれど、特撮に制作費の大部分を費やすので膨大なギャラだろうメル・ギブソン起用は断念したのだとか。
また、同映画の日本語吹き替え版エンディングテーマソングには、
シャレのようにday after tomorrowが歌う「more than a million miles」に決定したらしい。
専門家の意見を政治家は聞き入れないっていうのも、こういう映画のパターンですな。
動物が出てきて最後まで生き残ったり。
誉めるべきところはVFXだけであって、ツッコミどころ満載。
↓は気にせず読まない方が(単に愚痴のはけ口w)
お父さんって息子に会いに行っただけ?
ついていった二人の目的ってなに?(友情なんだろーけど)
途中休憩場所で仲間の一人が「明日出発にしよう」というのに「息子に明日はない」というお父さん、自分たちさえよければいいの?
会議の席、だーってアバウトに線を引いておいて「この線から南の人を避難させようって」そんな適当でいいの?
あんな状況で電話線って繋がってるの?
電話機もあれだけ水浸しで使えるの?
水に頭までつかって電話しておいて親を余計心配させるだけじゃ?
図書館で「ありたっけの衣類を集めよう」ってどこから?
天気図で台風が真横に3つ水平に並んでるけど、ズレとかないの?
冷気がおりてくるのを走って逃げてるけど、そういう問題?
津波ってあんな至近距離から走って逃げて扉閉めたら逃げられるの?
野外で素手でぺたぺた金属に触ってるけど大丈夫なの?
お金持ちの子供の弟は結局どうなったの?
ラストわらわら人間出てくるけど、屋上への出入り口が見えない。どこからでてきたの?
大統領って普通最初に脱出させるものじゃないの?「我々が最後です」ってそんなことありえなーい。
100年後か1000年後かっていってたのに翌日なの?
あそこまでいって2,3日で回復する天気なの?そこは予測できなかったの?etc。。。
「ミスティック・リバー」にも出演したエミー・ロッサム、個人的にあの満面の笑みは好きになれない。
2004年6月12日(土)新宿プラザ