＜原題＞「THE LORD OF THE RINGS: THE RETURN OF THE KING」

映画史上に燦然と輝くファンタジーの金字塔「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ、その完結編。
世界を破滅から救うため、滅びの山に“指輪”を捨てに向かうフロドとその旅の仲間たちの過酷で果てしのない旅の最終章が、前２作をはるかに凌ぐ壮大なスケールで綴られる。
監督は「ブレインデッド」「乙女の祈り」のピーター・ジャクソン。
本年度のアカデミー賞最多１１部門ノミネート。

・ＮＹ批評家協会賞２００３年作品賞受賞
・ＬＡ批評家協会賞２００３年監督賞受賞 ピーター・ジャクソン、美術賞受賞 グラント・メイジャー
・ゴールデン・グローブ２００３年作品賞(ドラマ)監督賞受賞 ピーター・ジャクソン、音楽賞受賞 ハワード・ショア、歌曲賞受賞 フランシス・ウォルシュ “Into the West”作詞＆作曲、ハワード・ショア、アニー・レノックス

＜あらすじ＞　フロドは滅びの山に指輪を捨てることができるのか。
アラゴルンらは冥王サウロンの軍勢からゴンドール王国を守ることができるのか。
すべてのドラマの結末に向かって映画は疾走していく。。。

イライジャ・ウッド　Elijah Wood・・・・・・・・・・・・・・・・・フロド・バギンズ
イアン・マッケラン　Ian McKellen・・・・・・・・・・・・・・・ガンダルフ
ヴィゴー・モーテンセン　Viggo Mortensen・・・・・・・・アラゴルン
ショーン・アスティン　Sean Astin・・・・・・・・・・・・・・・サム
リヴ・タイラー　Liv Tyler・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アルウェン
ビリー・ボイド　Billy Boyd・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ピピン
ドミニク・モナハン　Dominic Monaghan・・・・・・・・・・メリー
オーランド・ブルーム　Orlando Bloom・・・・・・・・・・・レゴラス
ジョン・リス＝デイヴィス　John Rhys-Davies・・・・・ギムリ
イアン・ホルム　Ian Holm・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ビルボ・バギンズ
ケイト・ブランシェット　Cate Blanchett・・・・・・・・・・・ガラドリエル
バーナード・ヒル　Bernard Hill・・・・・・・・・・・・・・・・・セオデン
ミランダ・オットー　Miranda Otto・・・・・・・・・・・・・・・・エオウィン
カール・アーバン　Karl Urban・・・・・・・・・・・・・・・・・・エオメル
デヴィッド・ウェンハム　David Wenham・・・・・・・・・・・・ファラミア
ジョン・ノブル　John Noble・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・デネソール
ヒューゴ・ウィーヴィング　Hugo Weaving・・・・・・・・・・・エルロンド
アンディ・サーキス　Andy Serkis・・・・・・・・・・・・・・・・ゴラム

★★★☆☆
■ＨＰ　http://www.lotr.jp/

面白かった！良かった！というよりは、
終わった〜〜〜、って感じでした。
三作で一つの物語だもんね。
一度に観られれば、戦闘シーンの長さもエンディングの長さも納得だろうけど。
ホビットの旅、というので指輪を捨ててからも物語りは続くのだけれど、
映画的にも指輪を捨てる所が最高潮になるだけに、いくつかのエンディングの物語をまとめるのは難しいよなぁ、と思いました。
予告編にあって本編にないシーンも結構あるっていうから（長過ぎてどこが、とか忘れた）、
ＤＶＤ発売の際には長時間だろうと全部入れてもらいたい気分です。

サルマンはどうしたとか、
ガンダルフも剣で戦ったりと（魔法使いちゃうんか〜い！）
気になるけど気にしても始まらない(苦笑)
ゴラムが、昔のスメアゴルだった頃を描くオープニングは中々♪
ニュージーランドのロケ地も美しい〜。
やはり役者たちの撮影は一作目で撮影し終えているし、ゴラムより１年多くＣＧに費やせたのだろう。
７層建築の白亜の城塞都市ミナス・ティリス、
巨大な獣オリファントの群と２０万余の兵がペレンノール野で激突する中つ国最大の戦闘は大迫力！！！
映画ならではのスケール。
だからか、役者たちの出番が少ないようにも思えました。
ファラミアは前作よりも扱いが悲惨過ぎるし。
（ボロミア回想シーンにはニンマリ♪）
レゴラスとギムリは戦闘中相変わらず数を競っているのには笑えた(笑)
アラゴルンは文句無し♪♪♪
（撮影現場でも「キング」としての貫禄で仲間をまとめたというヴィゴ・モーテンセンｗ）
ゴンドールの王の末裔でありながら、さすらい人として影で人々の命を守ってきたアラゴルンが、権力のためではなく、中つ国のために王としてゴンドールに帰還することを決意する、高潔の人がピッタリ。
ピピンはまたも悪戯心を起こすけれど、まさかあんなに歌が上手いとは。
その歌も物悲しくて美しい。
皆が再会するシーンはもうすこし盛り上がっても良かったかなー。

そして主役である、フロドの心の葛藤(指輪の力との)がうまく描ききれていないように思われ、サムがヒーローのように描かれ過ぎているのが残念かな。
汚れを知らない平和を愛する小さなホビットが、指輪の魔力に身も心も押し潰されながらも、彼はたった一人で世界を救おうとしているのがあまり伝わってこない(汁)
フロドとサムの友情、っていっても一方的にサムのフロドへの熱い友情が強調されていた印象。
サムが、運命の指輪を捨てに行くフロドに同行する映画になったという感じに見えてしまって。
エルフの最後の船でガンダルフもフロドも西方に渡ってしまうラストが、いかにもとってつけたように思えました（本来なら大盛り上がりなんだろうな）。

---おまけ---

旅の仲間９人が絆の証として、エルフ語で“９”を表わすタトゥーをおそろいで入れたのも有名な話。
他人にはこのタトゥーを見せるのは絶対やめようと誓った９人だったが、最近、イライジャがその誓いを破って（忘れて？）、テレビのトークショーで腹に入れたタトゥーを見せてしまった！監督のピーター・ジャクソンもタトゥーを入れたらしいが、旅の仲間ではないので、もちろん“９”は入れられなかった。

特に仲良しのホビット・チーム、イライジャ・ウッド、ビリー・ボイド、ドミニク・モナハン、ショーン・アスティン。
彼らは映画製作チームを設立しようと計画しているらしいので、彼らの共演がまた見られる日が来るかも。
ちなみに最近では監督業に進出しているショーン・アスティンは、本作の撮影中、スタッフやキャストたちを出演させて（おそらくノーギャラ？）、ほのぼのする短編を作った。
その内容は、まさにこの『ロード・オブ・ザ・リング』だからこそ出来たもの。
それは「二つの塔」DVDの特典映像に収録されているので是非観たい！！！
イライジャが助監督を務めて嬉々とする様子や、アンディー・サーキスが現場をなぜかウロウロする姿、バスの運転手役で出演するピーター・ジャクソンが、監督のアスティンにダメだしをくらっているテイクなどがあるとの情報(笑)
ショーン・アスティンって「グーニーズ」主演はってたんだよねー、懐かしいねー。＾＾



２００４年２月２１日（土）ワーナーマイカルシネマズ市川妙典