voice220■透明人間
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[288]おなまえ:おーはし
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顔。 顔。 顔。 顔が見える。
稲荷卓央 久保井研 赤松由美 丸山厚人 藤井由紀 鳥山昌克 そして、十貫寺梅軒 そしてそして、唐十郎
顔。 顔。 顔。 顔が見える。
唐十郎以外は知らない役者。 でも… 見える。 視覚に脳裏にググッと焼き付く。
唐組公演 『透明人間』 作・演出/唐十郎 井の頭公園内 三鷹の森ジブリ美術館横〜木もれ日原っぱ
ジブリの横でも全然ジブリ関係なし! 紅テントは紅テントじゃい!
紅テント=唐組は、 その昔状況劇場だった。 李麗仙がいた。 俺はその末期に4、5回テントに通った。
唐組になってからは1回ぐらい行ったかな? とにかく… 物の見事に久しぶりで観劇。
テントを見た時、 うわぁ〜懐かしいーっ◎ 雰囲気バシバシ◎ …と涙を浮かべる如しだったが、 芝居が始まったらそんな感慨は吹っ飛ぶ。
どうしてこんなにキッチリ作ってるんだろう? どうしてこんなに技巧的なんだろう? どうしてこんなにイメージが沸くんだろう? どうしてこんなに遊べるんだろう?
そして、、、
どうしてこんなに役者がうまいんだろう? それも 確実に 完璧に “正統的”に!
怪優、怪演、雑然演技… そんな昔観た感触からは程遠く…
役者が絶対的にうまい。 根本的にうまい。 基本的に基本してる!
こんなに初見の役者ばっかりなのに、 ガンガン頭に入って来る芝居はなかなか無い。 ちょっと凄かった。
芝居内容なんてどうでもいい。 とにかく 役者を観に行けーーーーーーーーーーーっ!
言い過ぎか?(笑)
物語はイメージがイメージを呼び、 言葉が言葉を呼び、 思いが想いと思いを呼び、 事件はそんな想いと思いの中で終始する。
密室の閉鎖的モノローグが 如何に状況と事物を語り倒せるか? それを観た観客は、 如何に想像の羽ばたきを獲得出来るか?が鍵。
俺の羽根は、 60%しかパタパタ出来なかったみたい。 一言一言に神経使って観てたんだけどね…
でもラスト近くの、 ごり押し妄想の男は透明になるしかないんだ! …みたいな台詞にはちとホロリ。
けど…
“感じる芝居”なんて言いたくない。 これに関しては、 “理解しなきゃもったいない芝居”なんだ。 それが出来ない自分が悔しい。
とにかく、 とにかく! あの役者さんたちが愛おしい!!
これも演劇(=生)の素晴らしさ。
2006年10月22日 (日) 00時50分
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