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■Voice From おーはし■

ちわっ!みなさん。
このコラムコーナーは、俺が日頃思っていること
…例えば、舞台や映画を観ての感想や音楽を聴いて感じたこと、
小説を読んで思ったこと、道を歩いていて気づいたこと、
ごはんを食べての満腹感、まる半日寝た後の爽快感などなど、
そんな日々のあれこれを、どくだんとへんけんにミチミチて
語ってしまおうというものです。…もちろん、ケトイシのことも!

不定期更新。気が向いたトキが更新日。

━ 2002.11.19 OPEN ━

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voice98■シナリオ『イン・ザ・プール』


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[164]おなまえ:おーはし
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例えば、継続性**症…
つまりあそこが立派なまま(笑)の男が
泌尿器科の医者に、これは不治の病ではなく、
記録によると最長でも180日間で
治ると言われる。その映像に男の声が被さる。
「180日…」

男は悲しんでいるんだろうか、
唖然としているんだろうか、
嘆いているんだろうか、怒っているんだろうか?

ま、そのどれも有りだろう。
何しろあそこが立派なままなのだから。
さいあくのびょ〜き。
なりたくないびょ〜き。
びょ〜きといっていいかまようびょ〜き。

「180日…」という声のあと、
小説だとこういう風に続くかもしれない。

「180日…」男は顔をゆがめ医師から視線を外した。
または、
「180日…」男はそそり勃つ股間の如く立ち尽くした。
な〜んてね。

だがシナリオだと声のあとの部分は無い。
「180日…」で終わり。
すぐに次のシーンに移って行く。
だから読者はいろいろ想像しなくちゃいけない。
小説なら続くであろう部分を。
…あ〜、面倒くせぇ〜。

ま、この**男の一言などは
まだ想像しやすい方で、
黄色い部屋で妻がくるくる回る夢だの、
落っことしたカップラーメンのくだりだの、
伊良部が涼美の鼻を触って「汚ね」だの、
面白いことは何となく分かるが、
その細部のニュアンスは結構な想像力を要する。
…読みにくい〜!

だからシナリオ本は書店には少ない。
少ない上に、あっても隅っこに追いやられている。
つまり需要が無いのだ。
出版しても売れないから。
最近の作家で出版されているのはクドカンぐらい。
あの井上由美子のシナリオ本すらないもんね。

ちなみに、この『イン・ザ・プール』は
月刊誌「シナリオ」に掲載されていたものだ。

なんで売れないかと言うと「面倒くせぇ〜」から。
なんで面倒かと言うと、それが完成してないから。
シナリオは未完成の作品。完成品は映像。
映像作品になるためのひとつのパーツがシナリオ。

シナリオは映像製作に関わる人々に向けて
書いてあるのであって、決して一般読者に
宛てられているものではない。当然、文章把握に
相当な想像を強いられる個所が出て来る。

これって、当たり前だけど芝居の戯曲も同じだ。
面倒くせぇ〜想像作業を
演出と役者とスタッフがやるのだね。

だからいい脚本っていうのは、
その作品に携わる人々をいい具合に
想像喚起させてくれるものだろう。

言いたい事をいっぱい書けば
それでいいってもんじゃない。
…と、書き過ぎ傾向の俺は、ますます要注意。

でもシナリオには別の楽しさもある。
**男役のオダギリジョーは
「180日…」の時、どういう顔をして、
監督の三木聡はどういう演出をするんだろう?
…などと言う楽しみ。完成映像期待。

連作小説『イン・ザ・プール』の中の三本を
下敷きに映画化すると知った時、
俺は三話のオムニバス?と思った。
が、シナリオも書いている三木聡と
プロデューサーは、三つの話を同時進行させて
構成しようと話し合ったそうだ。

結果、この『イン・ザ・プール』は
小説とは別物になった。
…ぜんぜんちがう〜!

違いは伊良部先生キャラにも及ぶ。
しゃべり過ぎ。
俗っぽ過ぎ。
ギャグやり過ぎ。
…てか、ギャグの方向性が違う!

これはもう、奥田英朗の伊良部ではない。
三木聡の伊良部一郎精神科医だ。

それにこの役は松尾スズキがやるしね。
…原作では色白のデブだったのに。

脇を固める役者は、
きたろうに岩松了にふせえりに…。
ほぉ〜ら、なんとな〜く、匂って来るぅ〜。

「くすぐってぇ〜」…みたいな。

物語での立ち位置も違う伊良部。
冒頭、「精神科医の役割は異常さとの共存」と
言うようなセリフがある。

その通りに、患者とワイワイ共存しているのが
映画の伊良部。
小説だと患者が治るための意味合いとして
伊良部がワイワイしている感じ。
ま、どちらも患者のそばにいるんだけど。

…これって、
患者と一緒にいてあげる事の大切さを語ってる?

小説とは違うからと言って、
不思議と俺はガッカリはしなかった。
このシナリオには充分、独自の面白さがあるし、
三つの話を絡ませる構成もなかなか良い。
…ラストシーンはとっても鮮やかだ。

映画を観るのが楽しみ!

あ、前回書き忘れていた事。
本の表紙がニルヴァーナ『ネヴァーマインド』の
ジャケ写っぽいんだよ。…おしゃれ!


2005年05月20日 (金) 19時24分






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