【広告】楽天市場にて お買い物マラソン5月9日開催予定


■Voice From おーはし■

ちわっ!みなさん。
このコラムコーナーは、俺が日頃思っていること
…例えば、舞台や映画を観ての感想や音楽を聴いて感じたこと、
小説を読んで思ったこと、道を歩いていて気づいたこと、
ごはんを食べての満腹感、まる半日寝た後の爽快感などなど、
そんな日々のあれこれを、どくだんとへんけんにミチミチて
語ってしまおうというものです。…もちろん、ケトイシのことも!

不定期更新。気が向いたトキが更新日。

━ 2002.11.19 OPEN ━

トップページへ戻る


名前
メールアドレス
ホームページ
タイトル
メッセージ
テーブルカラー
Dellkey COOKIE
こちらの質問に対しての答えはこちらになります。是非有効なお返事をしてあげてください。


voice91■デューク!後日談G


-------------------------------------------
[157]おなまえ:おーはし
------------------------------------------------
ある今回の公演関係者が言った。
「この台本、宛書でしょ?…だったら役者は
全然幸せだよ。世の中、宛書じゃない公演の方が
多いんだからねぇ。」

演劇のお客さんって何を主に観るんだろう?
…お話かな?
…役者かな?
…演出かな?
…舞台を見回すのかな?
…その全部かな?

ま、全部を観るというのが一番の意見だろうけど、
俺はあえてもっと絞るなら、
役者を観ているような気がする。…見ている。

たんたんと演じてくれる芝居もいい。
しっとりと演じてくれた役者の姿が
実に気持ちのいい時がある。
…だが俺は、どうしてもハイテンションで
繰り出される熱い演技に目を奪われてしまう。
演劇を覚えたての頃から
そういう芝居が好きだった。

昨年コスモルに役者参加した事には
いろんな理由があったが、ひとつには
そういうハイな役者さんがあの劇団にいたからだ。
「あの人たちと一緒に舞台に立ちたいな〜!」

やった後はそういった意味では大満足だった。
いっぱい刺激をもらった。
今でもあの興奮はしっかりと胸に刻まれている。

この『デューク!』の前の作品の
『ブラック・ストライプス、うにへ行く!』を
観た知り合いの意見の中に、何だか客席と舞台の間に
一枚の壁があるように感じたというのがあった。

あちゃ〜!またやっちまったかい!
…俺はこの問題でいつも頭を悩ましていたのだ。

『爆発村けろ子』という作品で外部から参加の役者に
「大橋さんはストロングタイプの演出だからねぇ」と
言われた事がある。…ストロングタイプ?
…何だかカッコいいんじゃない?…豪腕演出家?

裏を返せばワンマン、やり放題、一人突っ走り。
役者の意見は絶対聞かず、自分を通しまくる演出家。
しつこく繰り返し、詰め詰めで決め打ちする奴。
いい時はいいけど、間違った方向へ行くと戻って来ない。

…何だかそっちみたいな空気で言うその役者…。
…一枚の壁と言ったのも実はその役者であり…。

その『爆けろ』以来、いかに役者に自分の演技を、
その役者特有の芝居を発揮させようかという方向に、
俺の考えは傾いて行ったように思う。

役者が舞台上で思う存分泳げるように。
自分の創意工夫を表現出来るように。
…そしたらその作品世界は、
もっともっと多くの観客に
伝わって行くんじゃないかな?と思った。

そう簡単に今までの俺のスタイルを
変えるのは難しいが、
何とかちょっとずつでもいいから変わりたかった。

届け!お客さんに我が思いが!

ところが『ブラうに』でも届いてないって
言われちゃったのでした。…ありゃりゃん。

で、その公演が終わって間も無くコスモルの公演。
ハイな役者さんは観客に突っ込む、突っ込む!
…ええ〜なあ〜!この人たちったら!

実はこの劇団も宛書で台本を作っていた。
この公演自体が「届け!思いが!」の意味で
OKな公演だったかは分からない。
…やり手側に回るとねぇ〜。それに久々の役者で
テンパっておりましたから、わたくし。

宛書って、そういう事だったんだ!と気づく俺。
役者本人の性格や特徴をつかまえて
キャラ作りして、その作家の
作品世界に活かす事だったんだ。

頭ではそういう理屈は充分に分かっていたが、
今までケトイシで一度も宛書をした事の
なかった俺は非常に勉強になった。
それも宛書された役者という、
当事者としての実体験も入るから尚更だった。

…当事者感覚はとても大きなの重要性を持つ。
それは演劇に関わらず生きる事の多くの部分で。

よし、今回はそれで行こう!
幸い俺も入れて、15人の個性的な奴らが集まった。
この個性を台本に活かして行けば
面白い作品が出来るような気がする。

もちろん芝居だから、演出意図は
伝えなきゃいけない。動き、言い方、感情など
基本的かつ外せない部分は演出としての枷を入れ込む。
それが無きゃ意味がない。

でも好きにさせた。ある程度は役者の好きにさせた。
…というより、昔から俺を知るスタッフや役者は
びっくりしていた。
「丸くなり過ぎ!」とも言われた。

自由な役者!明るい雰囲気!楽しいケトイシ!
これで未来は開けた!ばんざい、ばんざい!

…今頃は帝国劇場から公演のオファーが
来ている予定だったのになぜだろう?

前にも書いたが、自由には責任が付きまとう。
自由を獲得した途端に自分の行動、私意、
言動には引責が伴って来る。
自分の落とし前をつける事。

ま、落とし前なんてそんな堅くて重い事じゃないけどね。
死に水を取るって事よ。
…堅て〜じゃん!つか、重いじゃん。重過ぎじゃん!

15人がいる。…15人もいるかな?
いろんな役者がいた。
自由に泳ぐ役者。自由に戸惑う役者。
自由を履き違えた役者。自由になり過ぎた役者。
自由が分からなかった役者。自由に怯えた役者。

いろいろな対応があったけど、いろいろあるからこそ、
ばらばらになるのも簡単だった。
俺は台本とベースになる演出だけで、あとはみんなが
好きにやれば何とか行けるだろうと思っていた。
…きっと、舞台と客席の一枚の壁を破れると。

そりゃ、『ブラうに』よりはずっといい線出せた。
それは間違いない。
でも全員で壁を突破して、
全員が気持ちのいい瞬間を共有出来て、
お客様も大満足と成りえたか?
…答えは、ノン。

「この台本、宛書でしょ?…だったら役者は全然
幸せだよ。世の中、宛書じゃない公演の方が
多いんだからねぇ。…もっとその辺を役者が自覚して
やれば良かったんだよ。そしたら、みんな出せたって!」

…とは言え、宛書だから、自由にしていいからって、
すぐに役者が出来ないのも当然だと思う。
自分の好きに言ったり、動作する事は
簡単そうで難しい。

んな事は分かってるんだ。当の昔から。

…でも、それをすぐさま、今すぐ、何はともあれ、
積極的に、自覚的に、全身全霊を込めて直ちに、
【今この時】にやらないといけない!
いけない!
いけない!
いけない!
…なぜかという事は、
今までのこの後日談で語って来た。

俺の失敗はいろいろあるけど、
ひとつには「信じ切れなかった」事。
…これも語った事だけど。

役者のみんなを信用出来なかった。
…好きにしていいという考えを持ちながら、
全員を信じていなかった。信じている振りをしながら、
その実、物凄く気をもんでいた。

だから、みんながばらばらだと感じた時に
有効な手立てを打てなかった。

みんなを信頼していたら、
ばらばらの元凶を粉砕出来ただろう。
これはこうで、それはそうだからと
的確な指示を与えられたろう。
時間が無い稽古スケジュールも、もっと効率良く、
もっと成果が上がるものに出来ただろう。

今から振り返れば、あんなに俺に付いて行こうと
していたケトメンのハマやゆうきや、
外部参加のキュウちゃんや、
そしてケトイシ大ファンで参加したダテを、
もっともっと信じて、信じ切って、任せれば良かった。

…そしたら、みんなで作る芝居になれたのに。
一人じゃやれない大きな事がやれたかもしれないのに。

悪しきストロンガーですな、今回の俺も。


役者よ、こんな奴は放っておけ!
つか、怒れ!(また言ってるよ)

時間は有りそうで、その実、無い。


2005年02月18日 (金) 23時33分






Number
Pass

ThinkPadを買おう!
レンタカーの回送ドライバー
【広告】楽天市場にて お買い物マラソン5月9日開催予定
無料で掲示板を作ろう   情報の外部送信について
このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板