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■Voice From おーはし■

ちわっ!みなさん。
このコラムコーナーは、俺が日頃思っていること
…例えば、舞台や映画を観ての感想や音楽を聴いて感じたこと、
小説を読んで思ったこと、道を歩いていて気づいたこと、
ごはんを食べての満腹感、まる半日寝た後の爽快感などなど、
そんな日々のあれこれを、どくだんとへんけんにミチミチて
語ってしまおうというものです。…もちろん、ケトイシのことも!

不定期更新。気が向いたトキが更新日。

━ 2002.11.19 OPEN ━

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voice257■そう言うわけで、


    RES 
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[326]おなまえ:おーはし
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このケトイシサイトもグッと軽くなりました。
良かった。
良かった。
永遠に近いぐらい公演予定が無いのに、
サイトだけがあるのが心苦しくて。

だったら、消しちゃえ?
いやいや。
どなたかがお金を出してくれればやりますよ。
(ちゃっかり)
それに、シミズにも言われたけど、
縮小した形でもこのサイトを残しておけば、
何かの繋がりが出来たり、
以前の繋がりが復活したり、
まんざら悪いことも無いんじゃないか…
などなどと。

でも、
まあ、
芝居を打つあのヘビーさは、
ちょっと今の俺には辛い感じです。
映画見たり、
本読んだり、
ちょろちょろ書き物したり、
そんな毎日が好きだったりしています。


劇場で見た映画で、
今年の夏から今まで、
ロードショー&二番館含めて良かったのは、
小池栄子が鬼気迫る
ハイテンション映画の『接吻』。
寡黙な東山紀之がカッコ良過ぎる『山桜』。
そして、
前回書いた『ザ・マジックアワー』。
…これ、二度見ました。
やっぱり、佐藤浩市と西田敏行はおもしろい!
この三本は絶対オススメです。

『DMC』『イースタンプロミス』
『アフタースクール』
『アウェイフロムハー』『おくりびと』
『百万円と苦虫女』『ジュノ』
…この辺も良かったなぁ〜

『パコ』は目がちらちらしました。
話が薄い気がしてふらふらしました。
『イントゥザワイルド』は、
帰りたくなりました。…家に。
エミール・ハーシュくんも
家に帰るべきだと思いました。
どう考えても自爆物語としか思えないんですが…。


本は和田竜の二作を一気読みです。
『忍びの国』もいいのですが、
『のぼうの城』は傑作ですよ。
主人公の成田長親のキャラがいいんだなぁー
“でくのぼう”ののぼう様って、
城下の民たちから言われてたりして。
笑えます。
そのくせ、
きっちり時代小説だからたまらない!


テレビドラマもそこそこ見てます。
夏クールは、
『コードブルー』が終盤盛り返して、
『魔王』がダウンして行ったのが
反比例していておもしろかったですね。

『篤姫』は堺雅人の出演あたりから
ずっと見てます。
今は久光さまが大のお気に入りです。
あのキレのいい甲高いお怒りが楽しみ!
…でも最近はあまり出て来ませんね。
寂しい…。

DVDで過去ドラマも見ました。
『眠れる森』はベストでしょう!
あんなサスペンスはもう生まれないかも?
ユースケの飛び降りシーンにはビックリ!
キムタクもカッコ良かったな。
(総理大臣よりずっと)

『花男』も一気見しました。
女の子モードの47歳です。
おっさんだって松潤に惚れるんだぞー
…あの長時間の雨のシーン…
ため息しか出ません!

『めぐる』は毎回笑った。
しかし、
あの最終回の超重層的ストーリーは何?
…って感じ。
深い!

その宮藤さんが、
いよいよ始めますね、『流星の絆』。
原作も読みました。
ものすごくじゃないけど、
すごくはおもしろかったので、
クドカンの料理振りが楽しみです。
「とだえりかってかわいいよねー」の
とだえりかちゃんも出るしね♪

あ、思い出した!
あの『ルーキーズスペシャル』は何ですか?
続編じゃないじゃん。
ただのダイジェストじゃん。
知ってる人は知ってたんだろうけど、
俺はてっきり新作だと思っていたので、
騙された感じ。
とっても楽しみにしてたのに。
(ちっ!)


そんなかんなでやってます。
また、
忘れられた頃に書くと思います。

(でも僕は…)
(君のこと、忘れちゃいないよ)

笑々。
ではまた!


2008年10月15日 (水) 19時15分





voice256■ザ・マジックアワー


    RES 
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[325]おなまえ:おーはし
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お久しぶりです。

公演はやらないし、
ネットに書くのも億劫だし、
(ミクシィもとっくに止めたくらいですし)
ブログなんて、
書く気も他のを読む気にもならないくらいで。
(これはブログでも何でもないんだけど)笑

とりあえず、
存在証明として書きますね。

有頂天ホテルがイマイチだったので、
これに対してもどうかな?
と、思っていたのですが、、、
良かった!!
本日観ました……


『ザ・マジックアワー』
監督・脚本/三谷幸喜
主演/佐藤浩市

笑いました。
序盤からそのモゾモゾ感はあったんだけど、
そこから中盤は笑いっ放し。
佐藤浩市を始め、
役者が良い感じで。

何だか言い方は変だけど、
作り事なのにリアルって言うか。
…みんな、自然体なんですよね。
オーバーな演技も、
過剰な表現も無くて、
とっても抑えが効いてる。

架空の町の架空のセット然とした中に、
ただ佇み抑制した演技をする有様に
とても好感が持てました。
…脚本の素晴らしさは言うまでもないけど。

終盤がちょっと
爽快さに欠ける部分もあるけど、
まぁ、これは観て損はないでしょうね。

これで、
有頂天ホテルのやるせなさ(笑)が
一掃!払拭!されました。
満足◎



あとは、
最近観たので印象的なのは、
『あるスキャンダルの覚え書き』。

これは三茶の二番館で先週観た。
平日の昼間に行ったら、
だ〜れもいなかった。
上映後にはいつの間にか、
8人ぐらいいた。
…いつの間にいたんだろう??
いや、
印象的なのはそこじゃなくて、
もちろん中身で。

これはマジックアワーとは
違った意味で笑えます。
…要はおばさんの超大胆な恋模様。
その相手がまたね。。。

ジュディ・デンチのやる事なす事が、
何かものすごく可笑しくて。
でも、
結果的に切実なんだよねぇ〜
…それは、
女性だけに留まらず、
男にも言えるんだよね。
笑いながらも、
歳を取った人間の切迫感に同調する。
満点じゃなかったけど、
とっても心に残る一本でした。


そんな感じです。
笑える映画って、やっぱいい。


2008年07月15日 (火) 03時10分





voice255■ゴールデンスランバー


    RES 
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[324]おなまえ:おーはし
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伊坂幸太郎の最新長編小説
『ゴールデンスランバー』
以下は、
よく見かける本書紹介文。


冴えわたる伏線、
印象深い会話、
時間を操る構成力…
すべての要素が最強の、伊坂小説の集大成!

仙台での凱旋パレード中、
突如爆発が起こり、新首相が死亡した。
同じ頃、
元宅配ドライバーの青柳は、旧友に
「大きな謀略に巻き込まれているから逃げろ」
と促される。
折しも現れた警官は、
あっさりと拳銃を発砲した。
どうやら、
首相暗殺犯の濡れ衣を着せられているようだ。
この巨大な陰謀から、
果たして逃げ切ることはできるのか? 



恋人同士だった当時、
青柳雅春は樋口晴子に、
自分たちがこのまま一緒にいても、
“よくできました”止まりで
終わる気がするからと、別れを言い渡される。

時間と物事を経て、
樋口晴子は青柳雅春に
“たいへんよくできました”という
メッセージを伝える。

…結局…

結局、そういうものなのだろう。
男は女に
「たいへんよくできました」
と、言われて
頭をカリカリ掻きたいのだ。

女は男に、
「たいへんよくできました」
と、言って
頭をナデナデしたいのだ。

男側からすれば、
それは、
女の手の平の上で
右往左往しているようでもある。

けど、それはいけない事じゃないだろう。
むしろ、
それが男の行動原理じゃないかな?
…男は女に、
「たいへんよくできました」
と言われるためにガンバッテイル☆

泣くなぁ〜
泣くよ。
この「たいへんよくできました」のシーン。

涙ツツツなんかじゃなくて、
シミジミと…、
咽び泣く。


さっきから、
小説のモチーフになっている
ビートルズの『アビイロード』の一曲、
「ゴールデンスランバー」を何度も聴いている。

いい曲だ…。
あぁ良い曲だ…。

直訳すれば、
“黄金のまどろみ”“心地よい眠り”
と、なるらしい。
ポールの歌声とピアノが気持ちいい。


濡れ衣を着rせられた青柳雅春は、
ゴールンスランバーを手に入れられるか…
ゴールデンスランバーという時代の手を借りて…
青春の時とオンタイムの事件が交差する快作。


泣く。
申し訳ないけど、
これしか言えない。
泣く。
それも地味に…。

いろんな物事と人々に泣くけど、
特に
青柳の父親には泣く。
…雅春に言う言葉、「ちゃっちゃと逃げろ」
あ〜
あ〜
ため息しか出ない。


もっと泣くのは、
やっぱり樋口晴子。
「だと思った」
…粛々と、粛々と、粛々と…、
咽び泣き。


2008年03月18日 (火) 22時17分





voice254■カンナさん大成功です!


    RES 
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[323]おなまえ:おーはし
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持って生まれたものなんだな。
容姿って。
生まれて持ったものじゃないんだな。
最初からあったものなんだ。

ってことは、
大切にしなさいって言われている…
ような気がする。

誰に?
上の人に。
天上界から下界を見下ろす方に。

って思う自分だから、
「え〜!整形なんてぇ〜」
と、引いてしまう。

って考える俺が、
この映画を観たのだな。
観たのだよ。


『カンナさん大成功です!』
原作/鈴木由美子
監督・脚本/キム・ヨンファ
主演/キム・アジュン、チュ・ジンモ
2006年・韓国映画

“ラブコメ”の括りの映画だが、
ラブはいいとして、
コメディーとしては…???
ちょっとベタ過ぎというか、
深さが足りないのかな?
あんまり笑える部分が無かった。

整形が是か非かというところは
さて置いても、
中盤までのエピソードにも乗れない。
お父さんのこと、
友人のこと、
ライバルのこと、
そして好きな人のこと、、、

サラッと展開するのはいいけど、
ここにも深みが無いような…

そんなこんなで、
映画は終盤にやって来る。

カミングアウトのシーン。
自分が整形美女だと言う場面。
どういう形で告白するかは、
これから観る人のために言わないけど…

泣いた。
両目からね、
涙が形を伴ってね、
ツツツとね、
頬をね、
伝わってしまったんだよ!
拭ってもまた出るじゃん!!!!!

この映画、
深みが無いって言ったけど、
それは整形の賛否にしてもそうで、
いいって方向に振れるのか、
悪いって方向に振れるのか、
ハッキリしている様でしてないんだな。

いや、
別にハッキリしなくてもいいんだけどさ…

そのハッキリしなさ加減が、
カミングアウトのところで、
堰を切ったように明確になる。

“正直者の勝ち”
…みたいな。

観ながらズーッと思っていた。
「早く整形したって言えよ」
「その方がいいよ」
…って。

結局言わないままで
終わらすのかなと思っていたら、
あのシーンだもんね。

(うまいなぁ〜)

ああいった場で、
ああいう形で正直な告白をするって、
その事の感動が素晴らしい!

その形はベタだ。
よくあるシーンかもしれない。
でも、
そこにリアルさを感じさせて、
観る俺に
“痛さと勇気”を投げつけた、
この作品はいい。

笑えないって言ったけど、
笑える映画かもしれない。
(実際場内の人々は笑っていたし)

深みがないって言ったけど、
各エピソードには同調できるかもしれない。
(感受性の無い俺だし)

…そんなワタクシが泣きました。
きれいにスッキリ泣きました。
だから、
一見の価値はあると思うよ。
うん。

で、
今は整形に対してどう思うか…
う〜ん。
やっぱ、基本的にキライ。
しかし…
心の問題かな?

唯一、心まで整形したらつまんない。
美醜について病んでいた心かもしれないけど、
根本の“純真さ”は
誰でも持っているわけだし。。。

万一、整形しても、
その純真さが損なわれたらアウトじゃない?


最後に絶対言いたい
文句を言います。

エンドロールの歌。
あれはキム・アジュンの歌にしてよ!
なんで、
梨花って日本の歌手なの?
日本語の「マリア」なの?
キム・アジュンの「マリア」でいいじゃん!!!

ギョーカイ事情?
それも分からないでもないけど、
あそこは外しちゃまずいでしょ?

舞台で言うと、
カーテンコールに主役が出てない感じだよ。
あれは良くないって!
…どうしてあんな事するかなぁ???

キム・アジュンがいい!


2007年12月26日 (水) 20時29分





voice253■ヒラリー・スワンク!


    RES 
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[322]おなまえ:おーはし
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ある日、目覚める。
ヒラリー・スワンクに。

映画館で『フリーダム・ライターズ』を観た。
ちょっと気になった。
ヒラリー・スワンクという女優。

もっと観たくなり、
旧作のDVDを借りる。
『ミリオンダラー・ベイビー』
『ボーイズ・ドント・クライ』

よい。
いい。
でも、もっといいのは…

ヒラリーを追い掛けたら、
その映画自体も素晴らしかった!



『フリーダム・ライターズ』
監督・脚本/リチャード・ラグラヴェネーズ
主演/ヒラリー・スワンク、イメルダ・スタウントン
2007年アメリカ映画

典型的な熱血教師モノ。
熱血というより、もう少しクール。
冷静で知的な教師像のヒラリー。

どっちにしろ、
先生が生徒を良き方向へ導くドラマだから、
ありがち、ありがち〜
と、斜に構えて観出したが…

ポイントとなるのは、
生徒たちに日記を書かせる事が
出来るかどうかだろうな。
そこまで行けば、
確かに生徒と先生は
ひとつになれるかもしれない。

1994年のロス暴動後の高校が舞台。
四つの人種グループに分かれた教室。
互いに争い、ケンカは耐えない。

しかし、どのグループの生徒も、
友達が殺されたり、貧困だったり、
家庭環境に恵まれていなかったり…。
四つに分かれてはいるが、
その実、
みんな同じ事で悩んで苦しんでいる。

それに気づかせたミスG(ヒラリー)。
そして、生徒たちは
日記に思いのたけを綴って行く。

とにかく、
この教室や学校の荒廃ぶりがイヤだ!
俺はこんな学校、行きたくない!
ミスGはいつ逃げ出すのかと思っていたが…。

生徒たちが、
“卒業まで生きていられれば充分”と
思うのも分かる。

で、
この話、実話なのだ。
「そんなにうまく行くもんか!」と思っても、
本当にあった話だから、
尚更ミスGの凄さが伝わって来る。

いや〜
これ系の物語で
こんなに感動しちゃうとはねぇ〜

そんなにキレイじゃないヒラリーだけど、
聡明さや知性、
押し付けのない思いやりが
シットリと感じられて、、、
かなり!惹かれてしまった。

作り方が、感情を煽りつつも、
しっかり抑制が効いている。
…これもよし!



『ミリオンダラー・ベイビー』〜DVD
監督・主演/クリント・イーストウッド
脚本/ポール・ハギス
主演/ヒラリー・スワンク、モーガン・フリーマン
2004年アメリカ映画

もちろん、
名作と言われていたのは知っていた。
でも見逃していた。
観てよかった。
ヒラリー、ありがとう!

ボクシングものだろ?
ぼくしんぐモノ。
おまけに、
アメリカンドリーム入っちゃってるから、
もう、あの世界でしょー
熱血スポ根!

そう思って観始めたら、
実際そうで、
マギー(ヒラリー)に
名トレーナーのフランキー(イーストウッド)が
教え始めるシーンや、
他のマネージャーの誘いを蹴って、
フランキーを慕うマギーの姿、
連戦連勝のマギーの試合には心が熱くなる。

嗚呼、熱血!

ところが、
ところがですよ、
あーた!
後半がガラガラガラリ〜〜〜ン
と、変るのだ。

めっちゃ、
ヘビー&ダークな尊厳死問題。
ぅわぁ〜
こうなっちゃうんだ、この映画!!!!!!

それでも観れる。
観てしまう。
夢中になって、
ドキドキしながら見入ってしまう。
…結局、
前半のサクセスストーリーは
このための布石だと分かる。

ヘタな作家がこんな映画を作ると、
単なる分断物語って言われるんだろうなぁ。
すごいなぁ〜
イーストウッドとポール・ハギス。

後半、
俺は二度「え〜!そうするの〜?」と
驚いたシーンがあった。

マギーをどん底に追い込むシーンと、
フランキーに“それを”やらせてしまうシーン。
…この裏切り方がいい。

観る者を裏切って、
作品のハードルを上げた。
(お見事!)

ラストは、
尊厳死肯定とも取れる。
しかしそれは、違うんじゃないかな?
…尊厳死を正とするか否とするかは、
観ている人が考えてください…
って、
訴えている映画だと思う。

断定することなく、
テーマ性を滲ませた傑作映画です!

(モーガン・フリーマンもシブいぞ〜)



『ボーイズ・ドント・クライ』〜DVD
監督/キンバリー・ピアース
主演/ヒラリー・スワンク、クロエ・セヴィニー
1999年アメリカ映画

性同一障害者で、
ブランドンと名乗る女性(ヒラリー)が、
ラナという女性(クロエ)に恋する悲劇の物語。

この手の話には、
ど〜も食指が伸びない。
ピンと来る実感覚が自分の中に無いから。
もしくは、
想像力のない単なるバカな俺だから。

でも場面場面で、
グサリグサリと来てしまった。
…過酷で辛い映画だ。

男になろう、
男ぶりを出そうと頑張る姿が痛い。

パトカーを振り切るために、
フルスピードでライトを消すのは超怖い。

どうやってセックスで気持ち良くさせたのか?
女だと気づかれずに?
指か?…だろうが…

早送り風景の映像が、
物語の“危うさ”を
うまく醸し出している。

女だと打ち明けようとすると、
黙って!そんなのどうでもいい!
と言うラナが泣ける。

シーン、最悪!
やつら、最低!!

いっしょに町を出ようとするが、
ラナが躊躇するのかいい。

ブランドンをなぜ殺した?
何もそこまでしなくても…と思う。
だがこれは、実話。

真っ暗な希望の無い映画だけど、
ラストカットに唯一の救いがある。

…以上が、
観ながら思ったこと。

前半は、ややカッタルイ。
大した物事が起こらないためだろうが、
後半になると、
ブランドンとラナとの恋や、
不良ジョンの狂気も絡んでおもしろい。

人に嘘を吐くのはいけない。
でも、
嘘を吐かないと生きて行けないんだ。
ブランドンという性同一障害者は。

…嘘を言わないと
生きるスペースの無い人間の物語。
そんな人々が世の中にはいる…。



いやいや、最高だね、
ヒラリー・スワンク♪
この人、
本当にいい作品に出ているんだなぁ〜
それにしても、
最初に観たのが女っぽいヒラリーだったから、
ボクサーや男装のヒラリーには違和感が…

でも、
こっちのボーイッシュさが
一般的なヒラリー像なんだろうね。

もっと映画を観なきゃ!
無限であるかのような宇宙と等しく、
無限にあるのだ。
話と思いと感情が…
映画ってやつには!


2007年12月12日 (水) 21時55分





voice252■ヘアスプレー


    RES 
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[321]おなまえ:おーはし
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本日12月1日は映画の日。
時間があったら劇場へ。
時間を作っても劇場へ。
DVDなんか嫌いだ!

(…いや、観るけどさDVD)


『ヘアスプレー』
監督/アダム・シャンクマン
主演/ニッキー・ブロンスキー、
ジョン・トラヴォルタ、ミシェル・ファイファー
アメリカ映画

この映画は年越しに観るべきだね。
カウントダウンにこれを観ると、
めちゃくちゃ新年のやる気が出るぞーーー

…俺はどうでもいいような時期に観て失敗…
ぐらいな映画。

ものすごくハッピーで、
気分が100パーセント楽しくなれる映画。
(言っとくが百パーだから)
(完全楽しい!ってことだから)

あんまりミュージカル映画は観ない方だ。
というか、
映画自体の上演が少ないのもあるが、
最近では『ドリームガールズ』が良かった。
ひょっとしたら、
それを超えるんじゃないかな?

なぜ超えるかと言うと、
ほぼ全編、押すんだ、この映画。

主人公のニッキー・ブロンスキーの
キャラクターに代表されるように、
人種差別も夫婦の問題も、
とにかく、
押せ押せ!前向いてポジろ!!!
…みたいな作り方が素晴らしい。

劇中に流れる60年代風の楽曲も、
全曲アッパーナンバー。
ミュージカルに付き物の
“ちょっとしんみりナンバー”がない。

そのくせ抜きが無いわけじゃなく、
主人公は落ち込み、
問題は問題として確実に見せているから
ストーリーとしても成り立つ。

特にラストの30分は圧巻。
そのラスト中のラストは、
たぶん一曲で突き通していると思うけど、
この盛り上がり方が凄い!

歌!
ダンス!
笑顔!
そして、
物語の核を成す心情!
…決まってるなぁ〜

黒人の女の子が一番になって、
黒人のおばちゃんのクイーン・ラティファが
ステージで歌い踊りだした瞬間に、
不覚にも涙が出そうになったよ。
わたくしは。

出て来るキャラも
み〜んな立っているし。。。

デブなのに
目鼻立ちが異様にハッキリしている、
ニッキー・ブロンスキー。
あんた、何やってんの?(笑)の、
ジョン・トラヴォルタ。
めっちゃキレイだけどもう50らしい、
ミシェル・ファイファー。

そんな中でも俺が好きなのは、
舞台となる「コーニー・コリンズショー」の
司会をやっていたというか、
コーニー・コリンズ、そのものの役だった、
ジェームズ・マースデン!

お前はアメリカ国家か!?
って思うぐらい、
“アメリカンハッピー”を演じていた。

…彼のスマイルと、
歌声、ダンスは、
よかったなぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜

正しく、
この映画は頭スッカラカンになれます。
何か思い悩んでいても、
スッカラカンにしてくれます。
強引に。

んで、
これはDVDじゃダメだな。
絶対、
劇場の大スクリーンと大音響の中で観るべし。
絶対!



このヘアスプレーのついでに観たのがコレ。
書くのをやめようと思ったが…

『クワイエットルームへようこそ』
監督・脚本/松尾スズキ
主演/内田有紀、宮藤官九郎

いや、
実はこっちがメインで、
ヘアスプレーがついでだったんだけどね。
観た後に逆転しました。

そんな大変な状態じゃないんだろ〜?
さっさと、
そんな病院でようよぉ〜
…という序盤での意識が、
ずーっと足を引っ張ってしまった。

その種明かしというか、
過酷な事情までの経過が、
引き摺り過ぎ&間延び感。。。

全然悪い映画じゃないんだろうけど、
何だろうな?
…痛さは伝わるけど感動が来ない。

感動といっても、
涙ウルウルじゃなくて、
単純に
ココロがカンジルってこと。
…確かに痛いんだけど。


な〜んか、
両極の映画観たような日で
変な感じでした。


2007年12月01日 (土) 21時17分





voice251■サイドカーに犬


    RES 
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[320]おなまえ:おーはし
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終映して場内の明かりが点いた時、
「あ、ここ、劇場だったんだ」
と、思った。

エンドロールはしっかり見たから、
映画が終わった事は自覚したのだが、
場所の感覚がアチラ側に行ってしまっていた。
…作品の舞台側に。

映画館を出て道を歩きながら、
「まあまあかな?」
と、思った。
…良くもなく悪くもなく。

ところが時間が経つにつれ、
残像がじわじわ押寄せて来る。
もわんもわんと、
心に温かいものが広がって行く。

今は、
ここにこうやって、
この作品について書くのがうれしい。

そんな映画。


『サイドカーに犬』
原作/長嶋有
監督/根岸吉太郎
脚本/田中晶子、真辺克彦
主演/竹内結子、松本花奈、古田新太


サイドカーに乗っている犬は偉そうだ。
でも、犬は飼い主に支配されている。
でもでも、
犬はサイドカーに乗っている。
そう!支配されてても偉いんだ。

尊敬しなよ、
犬を。
尊敬してるよ、
犬を。

だから、
サイドカーに犬なのさ!

…な〜んて、
解釈してしまいたくなる。
この映画を観た後に、
この作品タイトルを考えると…。

別に、犬の話じゃない。
大人と子供の話。
もっと言うなら、
愛人と小学四年生の女の子の話。

愛人は竹内結子で、
女の子は松本花奈で、
お父さんは古田新太で、
今から二十数年前の話で、、、

竹内結子がいいと聞いていたが、
ま、いいでしょう。

古田新太は、
醒めた暖かさみたいな感じが
とってもよかった。

問題はと言うか…
特筆すべきと言うか…
「ちょっと参った」と言おう。
松本花奈!

この子はねぇ〜
この子のねぇ〜

立ち姿を見よ!

もちろん、表情は絶品だ。
子供なのにこれだけの表現が出来るなら、
末恐ろしい。

けど、ここまでなら、
よくある天才子役なんだ。

やっぱ、
立ち姿の素晴らしさだろうな。。。
“佇まい”だよ!
タタズマイ。
…何がこんなにいいのか?
考えた結論がコレでした。

特に横立ちだよね。
横から捉えた直立のアングル。

そんな姿が、
役の感情をきっちり伝えているから凄い。
…役というか、
そのヒト本人じゃないですか?松本さん!
みたいな…。

顔芸はある程度の役者なら出来る。
顔だけの表現なら。
それに比べて、
体の表現はかなり難しいと思う。
体技。
身体表現。

鍛える鍛えないってのもあるが、
この子の場合、
もとから持っている身体センスだろうな。

それを撮り上げた、
根岸監督も素晴らしい。
うん。

物事はいろいろ起こるし、
展開も遅くはない。
しかし、
感情を抑制した作りだから、
観る側は煽られない。

自分の気持ちをほとんど、
親に対して表さない松本が、
終盤で古田に
「わんわん!」って、
あのでかい古田の腹を叩くシーンがある。

このシーン、
泣こうにも泣けないんだーーー(笑)

だって…
煽りがないから。

でも、
めっちゃくちゃ印象に残る。

そんな映画。
そんな“映画らしい映画”っていうのかな…。

全国では、
このあと都内の飯田橋ギンレイホール。
来月12月1日からの上映らしいです。
…観といてソンはないと思うけど。


もっと、
言いたくなったー!

松本と竹内が伊豆に行くんだよ。
で、そこで松本が絵を描くんだよ。
しばらくすると、
そこに描こうとしたモノがなくなるんだよ。
描くのをやめたんだな。
けど、
ラストにはそのモノが
ちゃんと描いてあるんだなぁ〜

かぁー!
泣いちゃうもんねぇー!!!

(しみじみと、後々に…)


2007年11月23日 (金) 21時37分





voice250■転々


    RES 
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[319]おなまえ:おーはし
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この映画は、
三浦友和と吉高由里子を見るための映画であろふ。
ふふふふふ。


『転々』
監督・脚本/三木聡
主演/オダギリジョー、三浦友和

三木

オダジョー

岩松

ふせえり

時効ノリ

おもしろい。
おもしろい。
笑った、笑った。
なかなか劇場で声を上げて笑うことはないが、
これは4回ぐらい声を出してしまった。

焼き鳥の串がジャケットにくっつき、
つむじが崖臭いし、
キシベイットクにも会えるしで、
ホント笑った。

評判がいい映画みたいで、
それも分かる。が…

ん〜と…

映画のベクトルが、
家族や妻や父への慕情に振れてるもんだから、
笑ったはずの小ネタと衝突している。

その衝突がいい感じに
気持ちの中に入ればいいんだけど、
ど〜も、
背中合わせで反り合っているような…

ギャグシーン以外でも、
カレーの出し方とか、
オダジョーの泣きだとか、
おばあちゃんの後ろ歩きだとか、、、
もっとグッサリ来たはずのところで
僅かに“ズレ”てんだよなぁ〜

作り過ぎ?

どうだろ?

まっ、
こう感じるのは
俺だけかもしれないし…


三浦友和、いいねぇ〜♪
遥か昔は、
清廉潔白チョー好青年だったのに、
荒ぶれたオッチャンになっちゃって☆

役者って、
こういう変化が出来るんだ!って、
もの凄くうれしく感じた。
あと5年ぐらい経つと、
もっと渋くなるんだろうな…
あ〜、友和ファンになりそー


誰この子?
って、感じで出て来た吉高由里子!

今の時代の女の子を演じたというより、
今の時代の女の子をからかってみました的演技。
または、単なる“地”か?

うざったい芝居とうるさい声に、
なぜか惹かれてしまった。。。

顔だけじゃなく、
“体の芝居”がちゃんと見える女優だね♪


などなどと、
ごちゃごちゃ言ったけど、

純粋に
の〜んびりと
東京散歩をしたくなる!
そんな映画なことだけは間違い無し。

その辺は観賞前でも、
『転々』というタイトルと
題字の書体がキッチリ表している。


2007年11月14日 (水) 19時47分





voice249■小沢


    RES 
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[318]おなまえ:おーはし
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おかしなコトがいっぱいの世の中だけど、
これもそのひとつ。
…いや、全く。

小沢一郎。

連立

辞意

慰留

現在、5日夜の時点ではここまで。
明日にはどうなってることやら…

裏切りとか背信とか、
小沢さんにはいろいろな意見が飛んでいるけど。
確かに、
昨夜はムカムカしたけどね。

おかしい。

でもさ〜
プッツンなのか壊し屋なのか、
ただの青臭さなのか分からないけど、
辞めるなよ、小沢!
…なんか、今、そう思ってる。

勝てないよ。
本当に民主党は勝てなくなるよ。

そりゃ、
今回の小沢の行為はおかしすぎるけど、
ずっと続いている自民党支配の“現在”の方が
ずっと!おかしい。

じゃねぇ?

せっかく、
何とかしてくれる党かな?
って、見方が広まってた民主党だけどね…
もったいない。

この俺みたいな無党派層との
【ズレ】を理解していない政党群ってのも
笑えるけど。。。

でも、
ここで小沢が本当に党首を辞めたら…
ずっと
ずっと
続きそうな気がする。
…ヤバいものが。

とりあえずさ、
換気扇を回さない?
今と違う空気を吸いたいじゃない?
…そう思っている人が
大多数だったんだよ、参議院選挙。

今回のダメージは大きいけど、
“頑張れば”挽回はきくって、小沢さん!

ま、
気まぐれ更新のこのページだから、
次に書く頃には
この話題にも
触れることなく進むんだろうけど。

…とっくに小沢一郎は辞職して、
そんなことは、
遥か彼方の事件になってて、
ドンドン政局は進んでいるんだろうか?
…この5日時点での話は何?って
なってたりして。。。

んまぁ〜
いろいろですがな。


…やっぱね、
こういう流動的なおかしなモノばっかの
世の中だとね、、、
普遍的なモノに魅かれるなぁ〜

映画がいい。
音楽がいい。

今、目の前のステレオから流れているのは、
ボブ・ディラン
『MTVアンプラグド』ってアルバム。

い〜


2007年11月05日 (月) 22時01分





voice248■滑って転んで堕落した


    RES 
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[317]おなまえ:おーはし
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何だかんだあって、今日も一日終わり。
夜の8時すぎに帰宅。

TVでプロ野球の日本シリーズを観る。
中日が優勝に王手のこの試合。
1−0でリード。
なんと、中日の山井が完全試合途中!

松坂と並ぶぐらいの言われ方をしている
日本ハムのダルビッシュ見たさと、
一応パリーグファンの俺としては、
ど〜せ、絶対、
日ハム勝つだろーぐらいな勢いで
TVをつけたが…。

凄いね。
日本シリーズでは完全試合どころか、
ノーヒットノーランすらも記録にないらしい。

セリーグなんて、
ほとんど知らない俺は、
山井って誰だっけぇ〜?…と暫し考えたが、
このピッチャー、
我がライオンズを数年前の日本シリーズで
苦しめた投手じゃん!

俄然、
興味津々で白熱する視聴者のワタクシ。

で、
ラスト一回。
つまり、この九回表の日ハムの攻撃を抑えれば、
山井の完全試合が達成するという場面ね。

なんと!
中日のピッチャーが代わった!!!
山井からクローザーの岩瀬にスイッチ…

なんで?
なんで?
なんで?
なんで?
なんで?
なんで?
なんで?

わけが分からない。
本当に、分かんない!ワタクシ。

こんなコト、
するヒトだったんだ?
オレ流采配の落合中日監督。

勝つためだから仕方ないとか言うのかな?
個人記録よりチームが優先とか言うのかな?
…落合監督。

試合が終わったら、
すぐブッチ!とTV消したから
どうコメントしてるか分からないけど。

もう、
あの瞬間は、、、

チームとか
勝つとか
個人とか
日本シリーズだからとか、、、
そんなの一切関係ないんだよ。
一切。
一切。

あれはねぇ〜

…夢なんだよ。
それこそ、
“フィールド・オブ・ドリーム”なんだよ!

山井って投手が、
日本シリーズで完全無欠のパーフェクトを
達成するという、
全身が震えて震えて震えて仕方ない、
それこそ、
【夢のようなひと時】なんだよ。
…観ている人にとって。

観ている人にとって!
観ている人にとって!

あのまま、
山井に九回も投げさせて、
ひとりでもランナーが出たら代えればいい。
いきなり、
ホームランを打たれても同点。
そのまま、
延長戦になって負けたとしても、
残りの試合に、
日ハムのダルビッシュが先発する事は、
まず考えられない。

とっても中日は有利だと思う。
だったらさ…

じゃないとしても…

あそこで、
山井に投げさせない監督というか、
中日というか、
プロ野球というか…

この日本で、
その昔、
隆盛を誇っていたスポーツというか…

そんな“プロ野球”はダメだ!

あの瞬間、
今回の日本シリーズは、
【スポーツ全国区】から
【プロ野球地方区】に堕ちた。

滑って
転んで
堕落した。

おかしなコトがいっぱいの世の中だけど、
これもそのひとつ。

(激怒→嘆息)


2007年11月01日 (木) 21時48分








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