[1278] *雫色の砂時計* |
- 鴎羽 - 2009年10月05日 (月) 17時27分
このサイト初利用者です。 下手な小説ですが、宜しくお願いします。
タイトルの通り、題名は「*雫色の砂時計*」です。
主人公は、柏原 弥生(かしわばら やよい)。 では、さっそくPrologue行きます。
――――――――――――――――――――――――――――― 「命って、何ですか?」
*****雫色の砂時計*****
窓越しに飛行機雲が見えた。 今は7月下旬。もう直ぐ、夏休みが始まる。 私は柏原弥生。16歳の高校2年生。 真白い半袖の制服に、汗が滲み出ている。 先生の声と周りの蝉の鳴き声が混じりぼやけて、耳の穴に響いてくる。 数学の計算式何て、全然頭に入って来ない。 xだか、yだか、zだか、√だか・・・ 瞼まで汗に湿って来る。 頭の脇を、今汗が滴った。 「柏原。」 「かーしーわーばーらー!」 ハッと、正気に戻った。 先生が立っている。 ノートには、汗の痕が有る。 ノートには、今日の日付と計算式しか書いていなかった。 意識が遠退いていたのかも知れない。 「廊下に立ってろ。」 私は、少し嬉しくなった。 40人居る教室よりも、廊下の方が圧倒的に涼しい。 笑いを堪えながら、私は廊下へ出た。
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