【広告】楽天市場にて お買い物マラソン5月9日開催予定

小説投稿掲示版〜!!!!

小説の投稿掲示版です!! あなたの作った小説をどうぞ ご披露ください!!!!

ホームページへ戻る

名前
メールアドレス
タイトル
本文
URL
削除キー 項目の保存


こちらの関連記事へ返信する場合は上のフォームに書いてください。

[1131] あの星が見えるだろうか
こーれん - 2007年11月27日 (火) 01時23分




―Epilogue―



僕は、生きている。
いや、生かされている、と言うべきであろうか。少なくとも、今の僕はまだ生きている。生きているから、ここに居られる。

僕には、時間がない。
だから今、この世界に居られる事をこの世界に感謝する。今までは、およそ考えもつかなかった話だ。

「神様なんて信じないけれど、もしこの世界にそんな大層なものが存在するのなら、僕は『彼女』の隣りに居られたらと、願っていただろう。だけど、神様なんて居ない。居ないからこそ、僕は僕で在り続ける事が出来るんだ」

『彼女』という存在が遥か遠くに在るから、僕はその存在を近くで感じていられる。
名も無い。ただ微かに滲む存在。だが、確かにそこに在る。
僕の存在は、『彼女』無しでは在り得なかった、って話なんだ――





[1132] 挨拶的な文面
こーれん - 2007年11月27日 (火) 01時28分

こちらに小説なるものを書くのは多分初めて…だと思います。
一つ一つは短いですが、繋がって初めて伝わるものを書ければ、と思います。

というか、その場その場で考え出すストーリーなので矛盾の嵐になるかも分かりませんが、皆様が見て「おぉ、意外と…」なんて感じていただけると嬉しい限りです。
では、長過ぎず短過ぎず。
これをコンセプトとしてやっていきますので、宜しくお願いします。

[1155] 僕の涙はやがて底の無い水溜りになる
こーれん - 2007年12月14日 (金) 21時13分

お父さんお母さん御免なさい。
どうやら僕にはこの世界が身体に合わないようです。
何が合わないって、何故自分を偽ってまで評価を上げ、自身の立場を保たなければいけないでしょうか。何故自分を隠してまで、自信の地位を守らなければならないでしょうか。

馬鹿馬鹿しい世界です。無くなれば良いのに。

と、僕が思った所で消えるのか。答えは、否。
この世界は、あまりに大きく、あまりに小さい。
ここで『俺が世界を変えてやるぜ!』等と言えたらどれほど格好が良いでしょう。
しかし、僕はあなた方オトナが思っている以上に、弱く、拙い存在のようです。

僕はこの世界を捨てます。
子供が玩具に飽きたら、捨ててしまう。多分、そんな心情です。何か考えている訳でもない。ただ、自分に合わないし、飽きてしまっただけなのです。

皆さんさようなら。次に会う時は世界が僕の気に入ったモノになった時でしょう。



――C1――



「――なんて手紙は、正直どうなんだろうか……」
彼は一息ついて、その紙を破り捨てた。
言いたい事は山ほどある。ただ彼の頭が、それを伝える為の言葉を、知ってはいなかった。
そもそもが、学校にも行かなかった、そういう人間だ。そんな知識がある訳が無い。そんな事も、彼――芳村真樹は全て受け入れていた。
受け入れていたのだが、それをどこかでは認めようとしない『自分』が居る事も、知っていた。
しかし、実際この世界が面白いと感じた事は、一度も無い。だからこそ親にも感謝なんてした事は無かった。
何故自分を産み落としたのか。何故もっと広い世界を見せてくれなかったのか。むしろ真樹は親を恨んでしまう。
こんな一方的な感情だ。こればかりは彼も自覚が無い。元は彼が全ての元凶だったはずなのに。

それなのに。
真樹は、自分の都合の為に自分の環境を壊してしまった。
彼が15歳の頃に両親は離婚。唯一の弟であった康太も、彼を庇ってトラックに轢かれ、今は既にこの世の人間ではない。
そんな彼が、誰かを憎んで良い筈が無い。しかし理不尽な感情は留まるところを知らない。
そんな粉雪が町を彩る季節だった。
真樹の、『全て』に対する不の感情が、ある『女性』に向けられたのは――




クリスマスも近いこの時期。
多種多様な店が来るべきイベントに向けて準備を始めている。
真樹は、そんな商店街を歩いていた。ただただする事も無く、惰性に任せて歩を進めていた。
父は運送業に精を出している。全国を駆け回っているので、滅多に家には帰って来ない。実質今住んでいる借家には、真樹しか居なかった。
家事の一つ二つは嫌でも覚えた。楽ではないが、やらないわけにはいかない。
「あ、どのみち食料無いから何か買わなきゃな」
思い付き、直ぐに近くのスーパーに入る。いつも利用している場所だ。
「んー、クリスマスセールくらいやってりゃ少しは肉も安くはなるんだろうけどなぁ」
父の給料は少ない。そんな中で食費をやりくりしているのもまた、真樹だった。
極力安い食料品を買い、それで調理する。
彼は、料理が上手かった。高い食材だろうが、安い食材だろうが、関係ない。結局は作り手の腕前にかかっているのだと、思っていた。
「ん……鯖が半額か。これで良いか」
エコバッグの中に商品を放り込む。買い物袋などという物はあるだけ無駄になる。家に帰って使い道が無いのであれば元から貰わない方が良い。
周りに対する全てはどうでも良い人間が、今更環境保全に従事しているというのも馬鹿げた話だ。
真樹は思わず苦笑してしまった。

買う物だけを買って外に出ると、人込みが増えている。
どうやら何かあったらしい。
「邪魔だな……割り込んで抜けてっちまえ」
人が集まっているとはいえ、通れないほどに密集しているわけでもない。彼はタイミングを見計らって群れの中を抜けていった。
人込みの中心に女性が倒れているのが視界に入ったが、その時は気にも留めなかった。


――そう、その時は。


to be continued...

[1198] 本当に痛いのは身体じゃない。心なんだ。
こーれん - 2008年03月16日 (日) 02時45分



人の『生死』に関わるというのはどういう事なのだろう。
弟が死んだ時、僕は彼の傍に居なかった。

――いや。

居る事が出来なかったと、言うべきなのだろうか。
どちらにしても、僕はあの時、弟の死に様を見る事が出来なかった。
だが、後悔していない。
誰かの『死』は、自身の『それ』を容易に想像させてしまうから、彼の最期を見なかった事については、これっぽっちも、後悔していない。

だからこそ。
だからこそ、目の前で起きた、『死』の瞬間を、僕は尚更、許す事が出来なかった。
何故、今日なのか。何故この時間なのか。何故、僕の目の前なのか。
僕はもう見たくないのに。考えたくないのに。
僕の邪魔をしないでくれ。

全ては、この世界の陰謀だ。



――C2――



「……た……すけ……て」
女性のか細い声は、野次馬の騒ぎで、すぐにかき消された。
これだけの人数――数は分からないが、彼女の声が空に消えていくのには、十分過ぎるものだった。
彼女――遠野春那は、尚も繰り返す。誰かが気づいてくれる事を信じて。
だが、不運にも、その声を聞く事が出来たのは、彼女に対しての理不尽な怒りを漏らす、芳村真樹。彼以外には居なかった。
腹部からの出血は止まらない。これまで生きてきた中で、感じた事の無かった痛みと、空気を伝う冷えた風が、彼女のチカラを削いでいく。
私が何故こんな目に遭わなければならないの。いつだって私は『優等生』でいたのに。
その結果が、これなの?
お父さん……何で、何で私を刺したの?何で、私だったの?
――ナンデ……
意識が遠のく。身体にも力が入らない。彼女は、頬に伝う熱い液体を感じた。
腹部から出るそれとは違う、暖かいもの。
感動や悔しさから出るそれとは違う、悲しさ。
――死にたくない。まだ、死にたくないよ。
残された力を振り絞り、遠野春那は、言った。


「たす……けてぇ……っ!!」


気づいた時には、彼女を背負っていた。
名前も知らない、血塗れの彼女を。
これ以上、見たくない。人が死ぬ瞬間を、見たくない。
彼女の為なんかじゃない。全て僕の為だ。僕が見たくないから。
だから――


「そこ、どけよ」
思わず、道を塞ぐ野次馬を押し倒した。
周りが再びざわめき、動き出す。
邪魔なんだ。そう感じた彼は、大きく息を吸い込んで、言った。


「――お前ら、邪魔だぁっ!そこどけぇぇっ!!」


叫びと共に完成したその道を、彼はゆっくりと走り出した。



to be continued...



Number
Pass

ThinkPadを買おう!
レンタカーの回送ドライバー
【広告】楽天市場にて お買い物マラソン5月9日開催予定
無料で掲示板を作ろう   情報の外部送信について
このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板