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[969] 投稿者:JC - 気まぐれペーパー講座(第3-4-1回) RES


 今年の関東地方は空梅雨気味です。昨日午後降り始めた雨もすでにあがっています。今週末は「中休み(?)」だそうです。それでも湿度だけは高く、ジメジメとしてさわやかさがありません。あまり好きではありません。

 アンポンタン達の暑さ対策にすでに扇風機二台と冷風扇一台が大活躍しています。ユウヘイには大理石の板(二枚)も買ってあげました。初日はやや警戒していましたが、すぐに慣れて大理石の上で体を冷やしながら過ごしています。レオは玄関のタイルの上で冷風扇かぶりつきですから大理石は与えていません。いや、奴の大きな体を収める大理石だと、それなりのお値段になるのです。頭皮マッサージ器をネット購入し、お小遣いは底をつきました。レオよ、許せ!

 本日から腹部の異常を取り上げます。外から見ての異常です。4回に分けて、腹水、鼓腸、肝腫大、脾腫を紹介します。腹水、鼓腸は飼主さんも気づきそうですが、肝腫大、脾腫となるとそう簡単にはわかりません。動物病院の先生から「肝臓(あるいは脾臓)が腫れていますね」と言われたときに思い出す程度で結構です。それぞれに種々の原因を書きます。あまり簡単に考えてもよくありませんが、最悪のケースばかりを想定するのもよくありません。


3-4 腹部
3-4-1 腹水
 
 体液が腹腔内に溜まった状態が腹水です。元気・食欲がなくなり、腹部が腫れぼったく、腹部を触ると嫌がります。嘔吐や体重増加が見られることもあります。伏せをするときに「うっ、う〜ん」とうなることもあります。
 
 腹水の原因は、循環器障害、腎臓病、胃腸病、腫瘍、腹膜炎、電解質のアンバランス、肝硬変、出血などです。臓器肥大症、腹部腫瘍、妊娠、膀胱膨満、肥満、胃拡張でも腹部が腫れますので、これらとの区別は必要です。まあ腹部を触るとポッチャンポッチャンした感じがあるなら腹水の可能性大です。

 腹水で思い出されるのはフィラリア感染末期の腹水症です。循環器障害からの腹水貯留です。フィラリア予防薬が普及していなかった昔のことですが、まだまだ若い成犬に見られ、死亡に至ることが多かったようにも記憶しています。
 
 腹水は通院での加療が一般的です。塩分制限が主ですが、治療法は原因により様々です。腹水の吸引が必要な場合もあります。ただ、急激な吸引は腹圧の異常変化でよけいにおかしくなることもありますので要注意です。腹水にもいろんな種類があります。それを紹介しておきます。といっても、動物病院で腹水を採取して観察しないとその性状はわかりません。

●漏出液:一般的に無色(場合によりややピンク色)で透明です。蛋白質濃度は2.5g/dL以下で、顕微鏡観察でも細胞はそれほど多くありません。

●滲出液(非化膿性):ピンク色か白色で濁っています。蛋白質濃度は2.5〜5.0g/dLで、それなりの数の細胞が観察されます。

●滲出液(化膿性):赤色、白色、黄色で濁っています。蛋白質濃度は4.0g/dL以上で、観察される細胞がとても多くなります。

●血液:出血による腹水では血液が主たる成分です。上澄み液は透明ですが、沈殿物は赤色です。

●乳び:乳びとは腸管から吸収された脂肪の小粒のために乳白色なったリンパ液です。リンパ管に異常があり漏れ出すことがあります。ピンク色、白色で、冷蔵庫に置くとクリーム層が分離してきます。

●尿:やや黄色で透明です。膀胱破裂のときに見られます。

●胆汁:黄色でやや濁っています。ビリルビンが検出されます。肝臓疾患で見られます。

2007年06月30日 (土) 09時14分

[963] 投稿者:事務局 - Tシャツ販売 RES


梅雨入りしたとたんの梅雨の中休み(?)みなさんいかがお過ごしでいらっしゃいますか?
今年こそは、4月くらいからTシャツの宣伝を!と思っていたのに、気がつけばもう6月・・・

皆さん、まだお持ちでない方は是非、そしてもうお持ちの皆さんは2枚目3枚目はいかがでしょうか?

よろしくおねがいいたします。
ご注文お待ちしております。

2007年06月17日 (日) 09時36分

[962] 投稿者:JC - 気まぐれペーパー講座(第3-3-7回) RES


 ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか。遠くへお出かけの方もおられますね。毎日のように「旅先での食べ物」の写真が掲載されているAMCJ会員さんのブログもあります。これがまた美味そうなのです。

 我が家は日頃サボっている家庭業務のオンパレードです。アンポンタン達を遊ばせながら黙々と屋外仕事をこなしています。前半は恒例の“庭師”への変身でした。

 伸び放題でひどい有様になっていた芝生を手入れし、「玄人衆に任せたほうが無難かもな」とも思う生垣の剪定をやりました。また、手入れしないまま勝手に花を咲かせてくれる花壇(命名“勝手に花壇”)の土も入れ替えました。家の周囲の雑草取りもやりました。屋内担当はカミさんです。傷だらけの二階のフローリングに丁寧にワックスがけをしておりました。後半は一階をやるそうです。片付けられない症候群に罹患していますが、やり始めるととまらないのがカミさんです。やや高価なワックスなんぞも購入し、「二度塗りをやるのだ!」とおしゃっています。

 ところで、皆様ご存知でしょうか、年齢を重ねるにつれ、運動・力仕事による筋肉痛が翌日ではなく翌々日に出現することを。若い方々はその日のうちからとも聞きます。さて、我が家の場合は・・カミさんは翌日出現(まだ若い?)で、当然ながら私は翌々日でした。いずれにしても二人して「イテテテ・・テ」の連続でした。その筋肉痛も二日間の出勤で癒えてきました。GW後半初日も元気に力仕事です。


3-3-7 皮膚病(糜爛・潰瘍)

 表面だけでなく、病変が深くまで達すると糜爛(びらん)・潰瘍になります。いわゆるジクジク状態です。なかなか治り難いのが特徴です。

 糜爛・潰瘍の原因は様々です。自己免疫病(天疱瘡、エリテマトーデス)、免疫疾患(血管炎、若年性蜂巣炎)、寄生虫疾患(ノミアレルギー、疥癬)、遺伝的疾患(若年性皮膚筋炎、表皮水疱症)、代謝疾患(糖尿病、尿毒症)、腫瘍(扁平上皮癌、肥満細胞腫)、栄養疾患(亜鉛反応性皮膚炎)などなどです。なお、括弧内は代表的な病気を記載しています。

 原因が様々ですので確定診断がなかなか困難な場合も少なくありません。それでも、痒みがあるか、病原体(寄生虫、カビ、細菌)との接触はあるか、どんな食餌か、全身症状はあるか、病変の現れ方と広がり方はどうか・・などが診断のための有益な情報となります。

 治療方法も原因に応じて様々です。全身状態改善のための補液・栄養補給が必要な場合もあります。

 さて、本日は皮膚病の最終回です。これだけではなんですので、ある動物看護士用の教科書に載っていた「皮膚病に使用する代表的な薬物」を簡単に紹介することにします。

硫黄:薬用シャンプー・軟膏として乾性脂漏症によく用いられます。角質溶解・角質形成作用があります。

サリチル酸:脂漏症治療薬としていろんな製品に使われています。サリチル酸の薬効は、基本的には角質形成ですが、角質溶解、痒み止め、抗菌作用もあります。硫黄といっしょに乾性脂漏症によく用いられますし、鼻・耳の皮膚病にも用いられます。

コールタール:脂漏症によく用いられますが、刺激性のある薬剤ですし、被毛に色がつくこともあります。また、猫には毒性が強く、同居猫がいるときは要注意です。

過酸化ベンゾイル:基本的な薬効は、角質溶解、痒み止め、皮膚充血の緩和、脱脂、抗菌作用です。油性脂漏症をはじめ多くの皮膚病に効果があります。薬用シャンプーの成分としてよく使用されています。この薬剤に過敏な人もいますのでご注意を。

クロルヘキシジン:殺菌作用の強い薬剤です。細菌・真菌性の皮膚病によく効きます。

 どんな用途でどんな薬剤が、どんな皮膚病にどんな薬剤が使われるかもまとめておきます。

●一般皮膚病の薬浴・湿布剤:酢酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、バスオイル
●痒み止め:非ステロイド系痒み止め、ステロイド系痒み止め
●収斂剤:タンニン酸、ヨード、アルコール、フェノール(※収斂剤は簡単に言えば皮膚を乾燥させる薬物です。皮膚の蛋白質と結合して被膜をつくり局所の血管を収縮させます。その結果、液体の分泌を抑え、組織の充血を取り去ります)
●二次感染防止:アルコール、プロピレングリコール、クロルヘキシジン、酢酸、ヨード、塩化ベンザルコニウム

●脂漏症:硫黄、サリチル酸、コールタール、過酸化ベンゾイル、硫化セレン
●膿皮症:過酸化ベンゾイル
●膿疱性皮膚炎:過酸化ベンゾイル
●毛包炎:過酸化ベンゾイル、クロルヘキシジン
●アトピー・アレルギー皮膚炎:硫黄、サリチル酸、タール、ヒドロコルチゾン

2007年05月03日 (木) 05時24分

[961] 投稿者:JC - 気まぐれペーパー講座(第3-3-6回) RES


 またもや前回から時間があいてしまいました。本当に気まぐれですみません。

 前回は「今年は桜の開花が早い」との予報が出された頃でした。計算間違いなどのすったもんだがあり、結局平年並みの開花だったように思えます。そんな桜もすでに散り始めています。

 スギ花粉はどうだったのでしょう。我が家族にスギ花粉症患者がいませんので、状況がよくわかりません。ただ、なんとなく目に違和感を覚える頃もあったようにも思えます。

 レオの左目が涙目になっています。おそらく草か木で少々傷ついたと思うのですが、寝起きなどに片目だけをショボショボさせています。「これが安かったの」と言いながらカミさんが目薬を買ってきました。毎日、点眼しています。でも一進一退で完治していません。ラベルを見ると「花粉症目薬」でした。抗生物質入り目薬を頼んだのに・・。“片目花粉症”とペーパー獣医が診断しましたので、しばらくは花粉症目薬で治療してみます。


3-3-6 皮膚病(剥離)
 
 皮膚の表面、つまり表皮細胞が脱落してしまう皮膚病が剥離性皮膚病です。「最近、フケのようなものがいやに多いなあ〜」で気づくことが多いようです。剥離の原因により原発性剥離と続発性剥離があります。

 表皮細胞は遺伝的にその増殖・成熟が制御されていますが、角化という成熟過程がおかしくなって起こるのが原発性剥離です。2歳までに特定の犬種で認められます。脂漏症、ビタミンA欠乏、亜鉛欠乏(マラミュートは要注意です)などで起こります。脂漏症についてはあとで追加説明します。

 他の病気のため、表皮細胞の正常な増殖・成熟が阻害されることがあります。これが続発性剥離です。これは年齢に関係ありませんし、好発犬種もありません。どんな年齢でも、どんな犬種にも見られます。皮膚アレルギー、内分泌異常、細菌感染、腫瘍などの基礎疾患が引き金になります。加齢、不適切な食餌も要因の一つになります。

 飼主さんが重要な情報を動物病院に伝えることができます。病歴はどうだったか、痒みはあるか、元気はあるか、体重はどうか、おしっこの頻度と量はどうか、体毛の再生はあるかなどです。飼主さんの稟告から先生は病気を絞り込み、的確な検査・診断・治療をしてくれます。

 治療は原因によって様々です。シャンプー、モイスチャークリームの処方、そして全身療法の組み合わせです。

 軽症には低アレルギー性シャンプー、ややひどい場合は薬用シャンプーを使います。薬用シャンプーは含有成分でいろんな作用があります。角質溶解作用(硫黄、サリチル酸、タール、過酸化ベンゾイルなど)、角質形成作用(硫黄、サリチル酸、タールなど)、保湿作用(乳酸、ラノリンなど)、抗菌作用(過酸化ベンゾイル、クロルヘキシジンなど)などです。シャンプーに時間をかけ過ぎないことと、シャンプー成分をきちんと洗い流すことが大切です。

 シャンプーが終わったら、皮膚の水分を保持させるためにモイスチャークリームなどを使います。原因が明確であれば根治療法として全身療法を行います。例えば原因が亜鉛不足であれば亜鉛サプリメントを与えたりします。いずれにしてもきちんと診断できれば、動物病院で的確な薬を処方してくれます。

 さて、脂漏症について少し追加します。脂漏症は角化異常を特徴とした犬の慢性疾患です。鱗屑の増加が見られ、ときとして皮膚や被毛に著しい皮脂が見られますし、二次的に炎症が見られることもあります。二次感染があるとさらにやっかいな膿皮症へと進んでいきます。好発犬種は、アメリカンコッカースパニエル、バセットハウンド、ウェスティ、ダックス、ラブ、ゴールデン、シェパードなどとされています。家族性に見られることから遺伝的要因の関与も考えられます。5歳未満の発症ではアレルギーが最も疑われ、それ以降の発症なら内分泌疾患や腫瘍が疑われます。

2007年04月07日 (土) 10時08分

[960] 投稿者:れんたろう - 本部展に遅刻 RES


首都高に余裕を持って乗ったはずが、渋滞につかまり
会場への到着が9時になってしまいました。

結果を知っている人がいたら教えて下さい。
それに画像をお持ちの人がいたら、譲ってください。

2007年04月06日 (金) 23時09分

[958] 投稿者:砧 - へぇ〜、4頭も。 RES


FCIでもないのに4頭とは多いほうですね。
オスメス、それぞれ2頭ずつでは?
本部展前だからかな。

ルガール コムン、「すべてが終了してから出ている」とはどういうことだろう・・・?

本部展ですが、今年は10頭の出陳しかないようです。
オスメス合わせて。
少なくなりましたね〜。
誰が出てくるか、指折って数えれば、およそ予想がついちゃったりします(笑)。

れんたろうさんは本部展、見に行かれるんですね。

2007年03月23日 (金) 03時24分

[959] 投稿者:れんたろう - 打ち間違いです。


「すべてが終了してから」
では無くて
「すべてが終了してから、目録を見て知ったのですが」の間違いです。

本部展は、行きます。
また、リンクの側でビデオを撮っています。

DVDは大丈夫でしたか?

2007年03月23日 (金) 18時48分

[957] 投稿者:れんたろう - 21日のショーに RES


4頭の出陳がありました。
しかし、担当が違ったのでじっくりと見ることが出来ませんでした。(残念)
すべてが終了してから、「ルガール コムン」が出ていました。
ハンドラーは、、オーナーさんだったようです。

開始前に、リンク内で練習をしているのも見かけました。

でも、大きなショーじゃないとなかなか見れなくなりましたね。これまた、残念です。

来週は本部展があるので何頭の出陳があるか楽しみです。

2007年03月23日 (金) 01時18分

[956] 投稿者:JC - 気まぐれペーパー講座(第3-3-5回) RES


 長期予報によれば今年の夏は猛暑だそうです。暖冬の上に猛暑・・・地球温暖化、いや気候危機はマラミュートには酷です。不適切な事実が浮上して苦境に立たされているゴアさんを応援しています。さて、暑さ対策をどうしましょう。経年劣化が進んでいる冷風扇を更新してあげるかな。

 そうそう、我が家の近辺ではすでにダニが出始めています。例年より2か月以上早いように思います。たくさん吸血するだけの力はないようですが、ダニアレルギーが持病のレオにはすでに右前脚と左後肢にハゲができてしまいました。「ほら、舐めるんじゃないよ。痛い痛いになるよ」と命じると「はい、わかってまんがな」と目で返事します。でも、すぐに隠れ家に行って再び舐めています。“呆”のレオとしては上出来の行動ともいえます。娘が口角炎を患ったときに処方してもらった薬を塗ってあげていますが、なかなか快方に向かいません。

 早めのダニ薬入手を考えなければなりません。冷風扇とダニ薬の代金をよろしくね!(カミさんへのメッセージ)


3-3-5 皮膚病(結節)
 
 結節は直径1p以上の硬くて盛り上がった皮膚病変です。なんらかの刺激で炎症が起こり、炎症に伴う細胞(炎症性細胞)が皮膚の下に浸潤してきた結果です。結節ができてもすぐに小さくなり消えていけば問題ないのですが、慢性化したり、腫瘍であったりした場合は厄介なことになります。
 
 結節の原因には、アミロイド症、肉芽腫(好酸球性、化膿性、非化膿性)、皮下脂肪織炎、石灰沈着症(皮膚、限局性)などがあります。遺伝的な原因もあります。悪性組織球増殖症、結節性皮膚線維症です。前者はバーニーズに多く、後者はシェパードに多いと言われています。これら遺伝的な病気とアミロイド症に伴う結節は要注意です。致死率が高い病気です。

 原因に肉芽腫と書きましたが、これは腫瘍ではありません。ある刺激に対する生体の正常な回復機能です。炎症の原因物を様々な理由で体外に排出できない場合にそれを組織の中で閉じ込めてしまおうとする機能です。例えば不活化ワクチン接種後にまれに見られる“しこり”がそうです。異物を封じ込めようと炎症性細胞が浸潤して肉芽腫を形成します。ワクチン接種による肉芽腫は時間の経過とともに小さくなり、最終的に消滅するのが一般的です。

 なんらかの異物への反応としての結節もあります。コンクリートダスト、ガラス繊維が舞っているような場所で犬が飼育されると皮膚に結節ができることがあります。大型犬が硬い床面で飼育された場合もそうです。これらには飼主さんでも対処できそうです。劣悪な飼育環境から飼犬を解放してあげればよいのです。大型犬には柔らかいベッドを用意することもできます。

 結節の治療には外科的切除もありますが、多くの場合は経過観察・通院での投薬で完治するものが多いようです。ただし、悪性腫瘍による結節は完治が難しいかもしれません。

2007年03月03日 (土) 10時29分

[954] 投稿者:AMCJ前田 - 07冬のセミナー RES


 優良家庭犬普及協会主催による「07冬のセミナー」が、このほど東京にて開催されました。
 昨年秋のAMCJ研修会でも少々触れたものです。
 講演の題目は「犬のブリーディング、ブリーダー、譲渡にまつわる考察」でした。
 講師として、AMCJの前田が約4時間にわたりお話させていただきました。前田は、AMCJ主宰およびアラスカンマラミュート専門育成舎ザベリワンの代表として機会をいただきました。
 優良家庭犬普及協会の許可を得まして、当日の主な講義内容を簡単にご報告します。


  犬のブリーディング、ブリーダー、譲渡にまつわる考察

@ 私たちは何を目指して犬を“創る”のか?
    ◎ 犬は人工的動物 犬が人間社会に入ってきて繁殖に人が手を出すまで
       ○ 自然選択による変化〜人為的な変貌
       ○ 犬の多形化@スポーティング&ノン・スポーティング〜更に細分化
          ドッグショーが活発化する⇒ショーは能力や形態を競う場
          ショーとはスタンダードに沿って審査と評価が行なわれる「犬種育成上の物差し」
    ◎ 犬種育成者の究極の目的とは?〜理想の犬像
       ○ それぞれの犬種の心身の特徴と能力が固定化され、更にその増強をはかる
          =劣った形質や不健全な部分を排除する行為
       ○ 犬種ごとに理想像が異なるため一般的な「良い犬」の定義は難しい
          =用途に即した理想の構成と外観、社会的な好ましい性質、健全性など多角的な総合評価
    ◎ 優秀な個体とはどういうものか?
       ○ 形質が犬種標準に限りなく近く健全で能力が優れていること
       ○ 家系的に繁殖成績が良く、繁殖法が明確であるもの
       ○ 環境面からの優位性
    ◎ ベークウェル「家畜の改良繁殖は、近交と淘汰による」
    ◎ 繁殖法〜オスメスの血統配合形式について
    ◎ 近交退化について〜人為的な改良・固定化の過程で行なわれる近親交配で発現する種の保存に不利な形質とは

@ 犬舎作業24時間と周辺環境〜ザベリワンにて

@ ある問い合わせ「私はブリーダーになりたい」
    ◎ 非営利勉強会AMCJの紹介
    ◎ ブリーダーにも目的によって色々なタイプがある
    ◎ 「犬の福祉を重んじる」と生業としてのブリーダーは両立可能か?
    ◎ ブリーダーのしなければならないこと
    ◎ 伴侶動物と経済動物の繁殖観は異なる

@誰かが「ある犬種を飼ってみたい」と言い出したら何てアドバイスしますか?
    利殖繁殖家について/犬の価格のからくり/犬の仕入れはプロのお仕事?/まずは自分が抑えるべきポイントを学ぶ/倫理観ある繁殖者の活動原動力とは/社会から求められなければ繁殖活動は継続できない/

@誰かが「愛犬の子どもを産ませてあげたい」と言い出したら何てアドバイスしますか?
    ◎ 頭ごなしに禁止の言葉を投げかけない
    ◎ 現実的・具体的な話をして考えさせる
    ◎ 犬は人が目的に沿って作り出した人工動物。目的を見失った時点でその犬種は滅びる
    ◎ 一人の行為が全体に波及する?
    ◎ 良い繁殖者=理論+実践+少しのセンス

@仔犬を譲渡したい理想的な相手とは〜譲渡先の選別基準について

    ◎ 誠実な家庭を探す手段〜広告媒体のお話
    ◎ 問い合わせのパターン
    ◎ どうやって相手の事情、周辺、希望の底にあることを判断する?
       過去の犬経験/前の犬の死亡原因と年齢/マラミュートの接触経験有無とイメージ/犬と何をしたいか/今どちらから?/住宅街か郊外か周辺環境/犬の生活予定場所と柵や庭の状態/家族構成と大型犬への意見/同居予定の他ペット/家族の勤務形態と在宅時間/マラミュートの具体的希望と予算
    ◎ 勝手ながら・・・具体的な「理想的飼い主」とは?
       マラミュートなら何でもいいの?〜こだわりの有無/学習意欲が強くて柔軟/実践の意欲がある/家族全員賛成/経済的窮屈さは少ないほうがいい/一緒に過ごす時間の長短より中身の密度/過去の犬経験は無くても良いけれど/頭デッカチは困ります/浮気はイヤだよ=結局は誠実さがモノを言う
    
@譲渡契約書を作成してみよう〜自分の愛犬を人に託すなら

@まとめ〜犬籍登録団体+獣医師会+マスコミが一体となって指導体制を確立できれば・・・


 以上の講義は午前10時に開始、途中少しの昼休憩をはさみ午後2時半終了しました。
 次に獣医師・調査員による山口千津子氏による「電話相談にみる犬の購入の訴訟事例」のお話がありました。
 多くはショップやブリーダーで購入した子犬の購入直後の病気などのトラブルの件でしたが、具体的な例を挙げられながらの興味深いお話でした。
 その後、山口氏、企画・進行役で同協会常任理事・ペット問題研究家の山崎恵子氏、同協会常任理事のAFC・佐良直美氏および前田によるパネルディスカッションがありました。佐良氏は急遽TVの撮影が入り欠席となりましたが、会場の皆さんから出される質問に関して3者でマイクを交替しながらの熱い討論が繰り広げられました。
 しかしながら前田への名指し質問〜主に犬の譲渡や保証条件の作り方について、また引渡し後の仔犬の社会化について〜が集中したので、最初の4時間にプラスして更にしゃべりとおしと相成りました(苦笑)。

感 想:
 優良家庭犬普及協会といえば、犬のグッド・シチズンシップ・テストの実施で有名ですが、非常に基準が高くて厳しく、お堅い会というイメージが勝手ながら私のなかにはありました。AMCJ会報のバックナンバーにGCテストの内容が具体的に紹介され、会員さんの挑戦記も掲載されています。
 ですが、このような会でのセミナーは、お互いにとって「動物関係は動物関係でも今までとは違う」層が相手でしたので、新鮮な話で非常に興味深かったと好評を得ることが出来ました。
 当初、聴講者は動物関係の学生さんが多いと聞いていたので、それなりの内容を、と思って準備していたのですが、実際には犬のベテランのかたがた〜しつけインストラクター養成者や愛護団体員として既に幅広く活動されている〜の面々が多く見受けられました。また、開業獣医師、各地の動物関連専門学校講師、ペットグッズ業界のかた、ペット関連誌編集者などもお見えになっていました。
 しかしながら、私がこの内容でお話したことは、どの方面のかたにもっと聞いていただきたかったかというと、これから犬関係で実社会に出るであろう若い人たちです。たとえば、動物専門学校や獣医学部で、今まさに勉強中の人々。それから獣医学部で教えている先生方。それにマスコミの人たち。これは、討論した上記3氏ともに同意見でした。
 今回、四国や岡山、新潟など遠方から足を運んでくださった積極的な参加者らが多かったことは大変嬉しく思いました。しかし考えたいことは、こういう話にも耳を傾けてくれる気持ちを持たない犬関係者(個人ブリーダー、繁殖業者、ペットショップ)が業界には大多数だ、ということでは、と思います。
 また、後ほど事務局から聞いた話ですが、広報の方法に反省すべき点があってこの講演会開催を知っている人が少なかったということでした。
(すみません、一般参加も可でしたので私も早くにAMCJ掲示板でご案内しようと思っていたのですが忙殺されてました)

 討論で会場の聴講者から出された質問で、信頼できる繁殖者というものはどのように判断できるだろうか、ということがありました。
(正直なところ、私もマラミュート育成者=繁殖者=ですので、あまり手前勝手なことも言えず少々困ってしまい、他の2氏にご意見はお任せしてしまいましたが)
これについては結局、「今後の課題」として、健全な繁殖と倫理的な譲渡について”最低限の守られるべき事項が明記された基準のようなもの”を作成し、繁殖活動にあたってそれを満たしているか、に照らす制度があってはどうか、という話になりました。

 何はともあれ、今回の講演会は一人の持ち時間がかなり長く、講義内容練るのにかなり苦労しました(笑)。
 余談ですが、AMCJの研修会が屋内・外で半日にわたり複数のテーマでバラエティーのある内容が組まれるのに比して、今回のはテーマは1〜2です。AMCJ研修会の参加費は格安だと思いますが、今回は聴講料だけで1名6300円でした。オフのおしゃべりでAMCJ研修会の話が出たのですが、研修会開催するごとにAMCJが赤字になってしまっては続けられません(06秋の研修会ではその点で失敗がありました)。どうやらAMCJにとってはこの点少し再考を要するかも、と思いました。
 上記の講義内容ですが、協会の許可を得て、もう少し具体的な内容を会報にてご紹介するつもりです。

2007年02月24日 (土) 22時42分

[955] 投稿者:JC - 拝聴したかったです


 そんな研修会があったのですか。内容を見させていただき、拝聴できなかったことをとても残念に思っています。誠実な飼主には程遠いのが現状です。犬との共同生活を再考する機会になったのになあと思っています。

 500円玉貯金が着々と進んでいます。そうですねえ、折り返し点あたりでしょうか。子犬の名前は家族会議ですでに決定済みです。今度こそ理想的な飼主を目標にします。会報を首を長くして待っています。

2007年02月25日 (日) 05時20分

[952] 投稿者:JC - 気まぐれペーパー講座(第3-3-4回) RES


 約1か月のご無沙汰でした。お元気でしょうか。本当に気まぐれですみません。もうお忘れになったかもしれませんが、皮膚病の続きです。あと二三回は皮膚病の予定です。

 講座の前に我が家の出来事を・・(本文より長いかもしれません)。今年から「自然に優しく」をモットーとしております。それで始めたのが野鳥へのご褒美です。餌の少ない冬場だけでも庭のモミジに餌箱をつけることにしました。

 米国のある家庭の裏庭でバードフィーダーなるものを見たことがあります。プラスチック製の円筒型でした。ネットで調べて同様のバードフィーダーを見つけました。でも、値段が高い、その上売り切れで手に入れることはできませんでした。そこで、近くのホームセンターで木製の餌箱を購入し、“野鳥の餌”も調達しました。早速、モミジに設置し、餌も入れました。誰も来てくれません。果物を枝につけることにしました。リンゴ、ミカン、キウィなどです。果物をつけるとすぐにメジロ、ヒヨドリがやって来るようになりました。

 特にメジロは、生垣(サザンカ)の枝の中で毎朝待ってくれています。カミさんが「扶養家族がチッチッ言いながら待っているよ〜」と教えてくれます。メジロはミカンが好みのようです。毎日1個ずつ枝につけておきます。ところが、ここのところミカンの値段が上がっています。カミさんが「扶養家族があまり増えてもねえ・・」と心配し始めました。

追伸:レト母様
 こっそりではなく、おおっぴらに明かしましょう。私のイメージは「妙」です。つまり犬に対する固定観念を一新させてくれたので「妙な犬種」なのです。
 飼育した三頭のマラミュートはそれぞれ個性的です。すぐに浮かぶ文字は、メグでは「凛」、くうやは「優」、レオは「呆」でした。犬種全体を一文字で表すのはなかなか難しいですね。苦しまぎれで「妙」です。レト母さんの「魂」も言い得て“妙”です。


3-3-4 皮膚病(水疱・膿疱)

 皮膚がぷっくらと膨らみ、内部に液が溜まった状態を水疱・膿疱と言います。内部に溜まった液が透明な場合が水疱です。化膿して膿(うみ)が溜まったものが膿疱です。これらは、水腫・浮腫、ウイルス感染、細菌・カビ感染、自己免疫疾患などで起こります。

 水疱が見られる病気には自己免疫疾患があります。全身性・円板状エリテマトーデス、水疱性天疱瘡などです。自己免疫疾患による皮膚病はコリー、シェルティ、シェパードなどに多いと言われていますし、アキタ、チャウチャウ、ダックスフントなどでも見られるようです。
 
 膿疱が見られる病気には、表在性膿疱、天疱瘡、角層下膿疱症、皮膚糸状菌症、好酸球性膿疱症などがあります。なんだか難しい病名が並びました。病名を憶える必要はありません。「膿疱を伴う病気にはいろんなものがあるんだな」とだけ記憶にとどめておいてください。

 ただし、一つだけは憶えておきましょう。表在性膿皮症です。膿疱を伴う皮膚病として犬に最も多く見られると言われています。アレルギー、内分泌疾患、皮膚真菌症、ダニ寄生などがあると皮膚が弱くなります。通常はなんともない細菌が悪さを始めます。細菌(特にブドウ球菌)の二次感染です。弱り目に祟り目(弱った皮膚に細菌感染)の結果が表在性膿皮症なのです。

 毛が抜けやすくなります。つまり脱毛です。場合によっては完全脱毛になることもあります。そして丘疹・膿疱などが見られます。痒みもありますし、臭くもなります。

 診断にはいろいろな方法が用いられますが、皮膚をスタンプして(直接押捺標本)細菌が観察された場合にはその疑いが濃くなります。表在性膿皮症の治療は適切な抗生物質を3週間ほど投与すると治癒します。これに加えシャンプー療法も功を奏します。痒み、臭み、ベトベトを取り除くのにも役立ちます。

 水疱・膿疱の治療には各種抗生物質、ステロイド剤が用いられますが、ステロイド剤使用の場合は二次感染、肝障害、クッシング病などへの配慮が必要です。

2007年02月17日 (土) 20時26分

[953] 投稿者:レト母 - って・・・


JC先生、有難うございます。
し、 か、 し、 ・・・

メグ様「凛」、 くうや「優」、 はその通り!!
しかし、何故 レオ「呆」・・・

ひどくないですか!!

といいつつ、レト、ソラを見ていると、分からなくもない自分が、・・・・います。 

2007年02月18日 (日) 15時07分



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