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[1594] 投稿者:JC - 睡眠


 来週は梅雨明け宣言があるのではと思っていますが、蒸し暑くて寝苦しい夜が続いています。マラミュートでは室内での熱中症にも要注意です。

 今日は犬の睡眠についてのお話です。これを書いているそばで、きいタンはイビキをかきながら寝ています。サブはエアコンの冷風が来る場所を占領してヘソ天で寝ています。

 睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があります。レム睡眠は浅い眠りで身体は深く眠っているのに脳は活発に動いています。夢を見るのはレム睡眠です。ノンレム睡眠は深い眠りで脳も身体も休んでいます。人間ではレム睡眠とノンレム睡眠が90〜120分周期で繰り返されます。

 陸生動物の睡眠時間は身体の大きさに依存しています。小型動物は長く、大型動物は短くなります。大型のゾウでは3〜4時間、キリンは30分〜1時間だそうです。大型動物ほど代謝率が低く、脳細胞の障害を修復する必要が少なくなるためだと言われています。

 さて、犬の睡眠時間ですが、トータルで12〜15時間です(ある解説文では10時間)。寝たり起きたりの繰り返しでまとめて寝ることはありません。1〜2時間の短い眠りを1日に10回以上繰り返しています。人間の睡眠とはずいぶん異なります。自然界にいたときの名残で「外敵に襲われないように気を配っている」との説が有力です。

 犬の夜の睡眠に関する報告によると「睡眠(眠っている)- 覚醒(起きている)」という一連の行動が21分周期で平均23回確認されたそうです。この21分の中の5分は完全に目覚めているという結果でした。飼主たちが寝ている間も犬達は16分ごとに起きていることになります。夜中にウロウロしたり、突然遊び始めたり、顔を舐めに来たりするのは仕方のないことです。「まだ真夜中よ、静かに寝なさい!」と言っても通用しません。飼主の睡眠の邪魔だけはしないよう訓練しなければなりません。

 慣れた環境で、飼主がいるときには、犬はすぐにレム睡眠に入ることができます。しかし、新しい環境に置かれた犬は、最低24時間はレム睡眠がないことが確認されています。これは精神生理学的要因による睡眠障害です。安全が確約できない状況に突然置かれると犬にも睡眠障害が現れるのです。旅行などでペットホテルなどに預けるときに注意したいものです。

追伸:犬の睡眠をネット検索しているとき、ある解説文の挿入写真にマラミュートが使われていました・・へえ〜珍しい、マラミュートが睡眠=怠惰の代名詞とは思いませんが・・。

【おまけ(人間向け熟睡のポイント)】

■ 睡眠サイクルを固定する(特に起床時刻を同じにすることが重要)
■ 毎日起きる時刻に日光を浴びる(体内時計リセットに効果的)
■ 日光を浴びた後1時間以内に朝食をとること(身体の隅々まで体内時計をリセットできる)
■ 寝る数時間前に運動や入浴をして体温を上げること(眠りに入りやすくなる)
■ 寝る30分〜2時間前から照明を暗くし、メラトニン(睡眠に関与するホルモン)の分泌を促す
■ 毎日の食事で炭水化物とタンパク質(トリプトファン:メラトニン合成の材料)をしっかり摂取する

2014年07月17日 (木) 09時02分



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