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[1392] 投稿者:JC - 気まぐれペーパー講座(第6-3回)


 梅雨入り宣言直後の先週は雨が多かったのですが、今週は晴れ間の多い天候でした。すでに梅雨の中休み?・・そりゃないか・・今朝は強い雨が降っています。室内の温度・湿度が急上昇です。電力削減が命題となっていますが、アンポンタン達用にエアコンが登場しました。人間は扇風機のみ、それもこまめに入り切りしながら耐えています。

 家の中がとても犬臭くなっています。「腰が弱くなったからレオのシャンプーはやめよう」・・すでに半年ほど洗っていません。水のいらないシャンプー&ブラッシングだけで体臭を抑えるのは困難です。負担がかからない程度に半身ずつでも洗ってあげましょうかね。

 そのレオが6/1で14歳になりました。後期高齢者です。「おめでとう、よくぞここまで生きたな」、と大好物を準備して家族一同で長寿を祝いました。


6 泌尿器系

6-3 尿失禁
 無意識にオシッコが漏れてしまうのが「尿失禁」です。老犬、避妊した雌(肥満でさらにリスク上昇)、中型〜大型犬に多く見られるようです。避妊した肥満の老雌マラミュートなんて四拍子そろっているのかもしれません。
 
 まず排尿コントロールを簡単に説明しておきます。尿は腎臓で常時作られています。意識的に尿道が閉鎖されていますので、尿は膀胱に貯まります。膀胱が満杯になってくるとその情報が神経を伝って脳へ運ばれ、脳で「オシッコをしよう」と決定します。その排尿命令が尿道を閉鎖している筋肉に伝わり、尿道が開いて膀胱から尿が流れてきます。膀胱、そして腹壁・骨盤の筋肉が収縮していて貯まった尿を押し出します。

 上記の排尿コントロールがわかると尿失禁の原因が推測できます。「神経・膀胱・尿道のどこかになんらかの障害あり」です。なお、薬物が原因のときもあります。

■神経の障害:膀胱・尿道の働きを支配する末梢神経・脊髄・中枢神経が外傷や腫瘍などで障害を受けたとき

■膀胱の障害:感染症などで膀胱に炎症が認められるとき(膀胱炎)、先天性の膀胱の過形成があるとき

■尿道の障害:感染症などで尿道に炎症が認められるとき(尿道炎)、前立腺疾患があるとき

 これまで失敗がなかったのに急に尿失禁が見られることがあります。その原因は膀胱の感染症が多いようです。一方、慢性的に尿失禁が見られるときは排尿を支配する神経系の障害が疑われます。
 
 加齢により尿失禁が見られることがあります。雄犬では前立腺疾患が原因かもしれませんし、避妊していない雌犬でも加齢によるホルモン分泌低下で尿道の筋肉が衰えているのかもしれません。前期&後期高齢犬が失敗しても、「加齢によるもの」と寛容な心で接するようにしましょう。ただし、漏れた尿が持続的に皮膚を刺激して炎症が起こることがありますので、ケアは十分にやってあげなければなりません。

 原因にもよりますが、感染症には抗生物質、その他ホルモン剤・抗痙攣剤などが使用されます。手術が必要なこともあります。飼主さんができることは生活習慣の変更です。例えば「膀胱に尿があまり貯まらないように、こまめに散歩に連れ出す、あるいは庭に出す」などです。

2011年06月11日 (土) 06時20分



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