皆様 こんにちは。おそらく、こちらに書き込むのは数年ぶりかもしれません(笑)。
砧さんが日頃実践していらっしゃいます、ご愛犬への食餌の中身や与え方、大いに参考になりました。 ただでさえご多忙でいらっしゃる砧さんに、またまた質問してしまうのは非常に恐縮ではあるのですが、1点だけ。。。
我が愛犬は下記に犬種名が出ております、ポメラニアンですが、なるべく天然素材のものを与えたいと思ってはいるものの、食べる量が少ないため、特に「魚類をまるごと与える」を実行することに、なかなか踏み切れないでおります。また、先頃の書き込みでも話題に上っておりました、「ジャーキーやガムなどの嗜好品」についても、硬いものを与えることは歯石の除去の一助となる上に、ストレス解消にも役立つだろうという考えから、ハードなガムを定期的に与えております。もちろん、なるべく添加物が入っていないものを選んでいるつもりです。我が家にやってきた当初は、歯という歯に歯石が付いているような状態でしたが、ガムとドライフードによって、かなり改善されました。 できることなら牛骨なども与えてみたいのですが、超小型犬用となりますと、なかなか適当なものを見つけられません。素材を丸ごと与えられる、マラミュートを始めとする大型犬種が、この上なく羨ましく思えます(笑)。
砧さんのご愛犬達は、会報やBBSを拝読した限りでは、硬さのある食物をそれほど多く摂取していないように見受けられるのですが、歯並びや歯石等のトラブルと無縁なのはどうしてなのでしょうか?とても不思議に感じておりました。
2007年07月15日 (日) 11時39分
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[975] 投稿者:砧 - 骨について
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マーベラスウィークさん、こんばんは。ご質問はこれですね? 「歯並びや歯石等のトラブルと無縁なのはどうしてなのでしょうか?」
桔梗さんにもお褒めいただいたように、我が家の犬たちは13になっても14になっても、歯がとても綺麗です。 一番奥の臼歯さえも白くて歯石がありません。 しかし歯並びは天性のものです。遺伝ですよ。何かを食べさせたり噛ませたからといって悪い歯列が良くなることは期待できません。
歯が綺麗なのは、我が家では時々、1頭ずつに隔離した状態で(これが大切)動物の骨を与えることが大きく影響していると思います。 また、会報にはあまり書いてませんが、固いものも食べさせてます。歯が良い状態であることと消化器の機能、これは相互に関係しているようです。 骨は、巨大な馬の大腿骨、半分に割った馬の脊椎、肋骨などが多く、時々、スープ用として売られている牛の骨、友人がくださるスープをとった後のスカスカに乾いた牛の骨、やはりスープ用として売られている豚骨、などが多いです。 これらを、隔離した個々の犬に与えると夢中になってガリガリやってますが、その後は歯が見事に綺麗になっていますよ。 桔梗さん、ご近所のお肉屋さん、あるいはスーパーのお肉のコーナーに「できるだけ大きな牛骨」といって注文してみてください。 あれば冷凍庫から出してくれますし、無ければすぐに取り寄せてくれます。ですから、どこでもすぐに入手できるはずです。 豚骨はスープ用として20センチくらいのものが良く売られてますが、豚の骨は意外と柔らかくて、あっという間に綺麗に無くなってしまいます。 実は、九州に住んでいた昔は近くに食肉センター(屠畜場)と競馬場があり、馬刺しの産地でもあったこともあって、馬の残骸(?)が、どれだけでも容易に入手できたんです。毛皮と蹄鉄付きの馬の生足を何本ももらってきたりもしましたよ。眼が開いている馬の頭がコロンと転がっていて、「持ってかんね!(持ってっていいよ)」と言われた時にはさすがに、・・・!でしたけどね。ただ、丸ごとの足などの大物は煮沸する大鍋がなくて苦労しましたけれど(笑)。 それもこれもBSE騒動勃発以前の、懐かしい話です。今は何かと厳しくなっています。 こちらに移住してからは、あちこちにアンテナ張って、どこから何がいくら位で入手できるかを調べ回っていたのですが、色々なルートを利用して、欲しい時には欲しい物が比較的安価で手に入るようになりました。違法なものはありません。 こういうルートを日頃から調べ、開拓しておくことも大事ですよね。
それから隔離した状態で与えることが大切、と書きましたのは、フード以外の食物の味を知っている犬は「骨」には異常に執着する傾向が強いからです。複数の犬が自由な状態でいる群れに骨を与えると、トラブルの元です。場合によっては流血騒動になるかもしれません。 一頭に一つずつ、なんて悠長な考えで頭数に見合う数を与えたってダメですよ。アレも欲しいコレも欲しい、もっと欲しい!で真剣なケンカになったりします。また、人間との主従関係も、こういう時に心の底の、真の姿が見えたりします。骨を与えた後、手を出すと鼻にシワを寄せたり唸ったりすることが万一発生したら、そんな犬に骨を与えることはいけません。 お腹に収めるまでに時間がかかる骨は、与え方が難しいものです。与える時は、それぞれの犬が安心できる個別の環境を作って、そこに分けてから与えることです。 特に複数飼いの場合や、人間との主従関係が確立されていない場合など、徹底した配慮ができなかったり不安がある場合には、動物の骨は与えないことです。
また、我が家では、骨は2〜3週に一度程度は与えていると思いますが、馬のお肉が少し残っている大物を与えることもあります。 そのような時は、朝の食事を抜き、普通の食事は夜の一回だけを量を加減して与えます。 大量の骨が手に入った時には、それらを与え、その分、その日の通常の食餌は一度も与えないこともあります。 また、鶏ガラなども頻繁に使ってますよ。鶏ガラには内側にけっこう脂肪も付いてますから、1羽ずつを手で分解して、脂肪の付いた部分は若くて運動量の多い誰々、関節の多い部分は誰々、尖った細い骨は老犬には使わない、など、考えながら分配しています。 こういった混ぜ物が多い時は、当然、その分フードの量を減らすなど調整しています。 (ご想像がつくと思いますが、大型のマラミュートです。フードを固いままあげたからといって、一粒ずつ噛んで食すはずもなく、従ってドライフードで歯石が取れることはあり得ません)
小型犬ですが、私も大昔は複数の小型犬をショーに出していた時代がありました。 小魚を与えたいなら、丸ごとを細かく叩いたら使えますよ。所詮、与える量はきわめて少量でいいのですから、調理もラクでしょう? 歯石対策には、牛か馬の肋骨(近くのお肉屋さんへ注文にGO!無理といわれたら電話帳で片っ端から尋ねてみる。またはネットで注文も可能)を使ってはいかがでしょう。細くて噛みやすく、長持ちします。 長すぎたら鋸で切断しましょう。・・・何だかすごい話になってきました。 ナマが見苦しくてイヤなら、煮て、その後衣類用の乾燥機があればその上で乾かし、なければ洗濯ネットにでも入れて陰干しすれば、すぐにカリカリになります。
何事もそうですが、何か目的を果たそうと思ったら、実際に動かないとコトは運びません。 我が家は大型犬ばかり多数ですので、それぞれのために考えて、食材を選別して食餌作るのは手間ひま、時間がかかります。 でも、人間用の食事作りと並行して行なったり、使い回したりと工夫してます。 例えば、関節スープの上半分は犬たち、下半分は人間がいただくのです。使った関節も手で分解して犬たちと人間家族で分けます。スポーツをしている若者の体作りと故障の調整に有効です。 犬でも人でもそうですが、体のどこかに故障が生じている、とか、どこかの機能を強化したい、という時には、その同じ部分を食すると大変効果があるのです。
2007年07月18日 (水) 23時59分
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[977] 投稿者:マーベラスウィーク - ありがとうございました
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砧さん、ご多忙のところを詳しくご回答いただきまして、誠にありがとうございました。
目からウロコの連続であったと共に、私が与えていた食餌は、なんと味気なく、手抜きのものばかりだったことかと、反省することしきりです。 大いに参考にさせていただきます。近日中に、お肉屋さんへ飛んでゆく予定です。 それにしても、小型犬には肋骨を与えるというところまでは、まったく発想が及びませんでした。『骨』といえばゲンコツ!その一心でしたので(苦笑)。砧さんに思いきってご相談申し上げて、本当に良かったです!! ご迷惑かもしれませんが、なにか疑問が浮かんだ際には、またよろしくお願いいたします。
2007年07月20日 (金) 20時57分
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