【コミュ障でも楽しい!】レンタカーの回送ドライバー

Touka's BBS

「あんた書きなさいよ」「お姉ちゃんが書いて」「いいかげんにしなさい」

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今年もよろしくお願いします [55]
投稿者: トウカ (2005年01月06日 (木) 02時15分)


>suuさん
あけましておめでとうございます。
私の方は年末年始風邪をひいてしまって弟が持って帰ってきたゲームをずっとやってました。年の瀬になると2、3年に一度くらい風邪ひいてしまうんですよね。もう慣れっこになってしまって今では「ああ、来たか」って感じ。

ちょうどうちでも(っていうかだいぶ前から)ビデオデッキが壊れていて、レンタルしてきたビデオを通算三回噛まれました…。それで捨てちゃったんで、録画していたキングゲイナーも見返せないんですよね。キングゲイナーはなんだったのか?…の前にブレンパワード…の前にエヴァンゲリオンの感想を書き終わらないととにかく物事が進まない…。踊る大走査線といいサトラレ(映画版)といい、会議などのシーンで臆面もなくエヴァに影響された絵ズラを使うのって恥ずかしくないのか?と、そういうことばかりが気になってしまいます。

私の中では90年代後半以降、ありていに言えばエヴァンゲリオン以降の富野由悠季と宮崎駿の歩みはシンクロしていて、ブレンパワード→∀ガンダム→キングゲイナー、と、もののけ姫→千と千尋の神隠し→ハウルの動く城、の2本の線が相似形になっています。Zガンダム映画版はどうなるんでしょう?∀と違ってTV版本編の方にはあまり思い入れがないので、結構楽しみだったり。


はてな巡りをしていて見つけたどこかの感想で「よつばと!は漫画マニアであればあるほど楽しめるつくりになっている」とか書かれていて、それはどうかな?と思っていたのですが、やっぱりそれは正しかったのかもしれません。
なんていうか、引っ掛かりがほとんどない漫画なんですよね。売りがないというか。リアルですらないし。それでも面白いのがすごい所なんですが…う〜ん、どうしてもこの漫画は面白い、を前提にしてしまって、どう面白いのかをうまく説明できないなあ…。どこかのサイトであずまんが大王とよつばと!はディスコミュニケーションとその回復が笑いの骨格になっていると書かれていて、なるほどと思ったのをおぼえています。

なんていうか、あずまんが大王とよつばと!の関係は、ガンダムのあと、普通ならZガンダムがくるはずの所に、20年分の時間をすっとばかして∀ガンダムが来たみたいな関係です(笑)。番組じゃなくてMSのデザインね。


>それにしても、すごい数の漫画雑誌をお読みなんですね。
いや、ほとんどが単行本で読んだだけです。って言うか、いま毎月買っている雑誌といったらコーラスとヤングユーしかないですし。コーラスの方はくらもちふさこの連載中は問答無用で買うことにしているので、実質的にはヤングユー1冊だけとも言えます。

で、紹介していただいたブラック・ラグーンをサンデーGXで読んでみました。
パンチのおっちゃんが出てくるところはあまし趣味じゃないけど(笑)、絵がうまいですね〜。うまいっていうかかなり好きな絵柄です。うまいかもしれないけど全然好きじゃない漫画ってたくさんありますから。話的には、途中だからってのがあるけど、少し重いというか読むのが大変でした。傍点の多用はどうかな?と思ったり(笑)。
主人公(?・1コマ目の人)の顔を見ると、昔なつかしいサイレントメビウスを連想しましたが、それと比べるとやはり絵がうまいな〜レベルアップしてるんだな〜としみじみしました。


>AYAKOさん
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
AYAKOさんの映画感想楽しみにしてますよ。私も何度も書き直す組の一人ですが、いや〜ほんと、感想書くのって大変ですよね〜〜〜!すごい量の感想(で、質も高かったりするんだ)のサイトに出会ったりすると、ほんとまいっちゃいます。
細部まで見極めた、とか冷静な、とかありがたいお言葉を頂いておりますが、書いている本人は、見当違いのことをまくしたててるんじゃないかとドキドキしています。っていうか全然冷静じゃないので、いつももっと落ち着いた、自明の事を平明に書けるようになりたいなぁと強く思っています。
それはともかくええ加減スパイダーマン見ないとなあ。

…オマージュ?……オマージュというからにはどこかにこういうような絵があったんだろうか?「にゃんこ見聞録」?(どうしてもまずは天コケに頭がいってしまう)、いや違う…うーん、でもどっかで見たことがあるのかも………ハッ! うちのデスクトップだ!(笑)






謹賀新年 [54]
投稿者: AYAKO (2005年01月05日 (水) 08時46分)


トウカさん (*^▼^)o))オメデトウ!

トウカさんトーク いつも楽しみに読んでいます。
昨年 映画などの感想blogを開設したので 映画を観ては一生懸命感想を書いています。
ボキャブラリーが無いことに加え 自分の考えをうまく伝えることが難しくて 何回も書き直したりして 大変な作業になっています。
トウカさんのように細部まで見極めた感想は書けませんが 映画が大好きなので これからも頑張ります。

本年もよろしくお願いいたします。

p.s 今年も年賀状の絵 オマージュになりました。
  (〃⌒ー⌒〃)ただしふぇれっとですが。。。

http://www004.upp.so-net.ne.jp/marugoto-ferret/






あけましておめでとうございます [53]
投稿者: トウカ (2005年01月05日 (水) 02時22分)


>やこさん
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
昨年はやはり、おいしい関係を読み返すきっかけを作ってもらえたというのが嬉しかったです。やこさんが特に思い入れを持っている作品で、しかもあの長文の感想を書かれたことが刺激になりました。少女漫画の主人公って大抵、最後には音吉兄タイプではなく音吉弟タイプとくっついてしまうのが、これまでずっと腑に落ちなかったのですが(なぜマリエは降ちゃんを選ばないのか?みたいな)、自分で文章を書いていくことで初めて掴めるものがあったように思えます。連動してプラスティックドール以前の高橋由佳利の印象も変わったのでした。いまいちつかみ所のなかったマリエが輝くように魅力的に、とか。おいしい関係 その2のレスは私にとっては超抜出来の思い出深いものとなったようです。

>岩館作品において、心を告げる行動というのは、大きなものなので…
そうなんですよね。だから、草子から世津子まで、一子から柊子までの幅、岩館真理子が本来持っている全人格を最大限に使ってしっかりと助走をつけない限り、跳び越えられないハードルなんです。その時にライバルが他人の今日子であれば、彼女は全然別種の魅力を持っているからバッティングしなくて済むんだと思います。
自分は変わらないまま、自分の別の可能性を持った女の子が側にいてくれるってのはとても楽しく、気持ちよいことではありますが…。

もしくはやっぱ、柊子と遠藤さん、一子と大藪君がくっつけばそれぞれ理想のカップルになるって思うんですけどね。柊子には世界を見せてくれて自分を高めてくれる冷静な視座を持った遠藤さんが必要だと思うし、大藪君はああ見えてかなりマゾっぽい所がありますから、一子さんの尻に敷かれたがっているように思えます(笑)。

まるでシャボンの弱い所は(まだちゃんと読み返してないのにあれこれ言うのもあれですが)草子の髪が短い時は世津子が髪を伸ばしていて、世津子の髪が短い時は草子の髪が長いとこだと思います。とにかく岩館真理子には毎週毎週髪の長い女の子を描いていたいという強い欲求があって、シャボンではそこのところを甘やかしているように思えるのです。世津子がいろいろ苦労している時も、岩館真理子本人は草子の長い髪を描くことで適宜そこから離れていられる。おいしい関係の2巻では岩館真理子にそんな逃げ道はどこにも残ってないわけで…。というわけで、私にとっても特別な作品となりました。


漫画ベストの方は、2番の愛米はチェックされなくって結構です。完全に私にとってだけの究極のメニューですから、他の人が読んでもほとんど意味がない(笑)。

ハウルはもう一度見に行ってから各論を書こうかなと思っていたんですが、はてな巡りしていてすごい文章に出会っちゃったんで、もう俺の描くことは何も残ってないや…って感じ。ただ見ただけではどうせあんまり理解できないと思うので、事前にそちらを読んで構造を掴んだ上で見に行かれるのがよろしいかと。私も、それはそれで面白そうなのでもう一度いく予定です。


指輪世界の第二日記・混ぜるな危険:動く城と恋物語
「…だいたい、ラブストーリーの相方が既に城という防御力を持つ家庭を所有していて、それが移動力までをもそなえていたら、戦争にせよなんにせよ災禍を離れて、傍観し、山奥で自足し得てしまうんである〜」
http://d.hatena.ne.jp/ityou/20041124






明けましておめでとうございます [52]
投稿者: suu (2005年01月03日 (月) 17時01分)


明けましておめでとうございます。

この間はお返事(レス、っていうんですか?掲示板に書込みするのって初めてなもので)ありがとうございました。

そうですか〜キングゲイナーは無理ですか…。
トウカさんはすでにご覧になっていたんですね。すみません。ご感想、楽しく読ませていただきました。
実はこの正月は全セリフ集に挑戦してみよう。と、思ったのですが、唐突にビデオデッキが故障しちゃいまして。
結局、友人と初詣に行って、あとは寝正月でした(昨日の踊る大捜査線は何かあざとさが目に付いて、面白くありませんでした)。

ルーシーDVD紹介flash、確かに他とは何か違いますね(笑)。
正直、世界名作劇場で僕の記憶に残っているのは、「ロミオの青い空」と「七つの海のティコ」ぐらいですね…。
あと、多分あれは「赤毛のアン」だと思うのですが、ちょっとえらい人な感じの大人たちに食事をだす場面で、ビンか何かのハチミツ?を入れる容器の中にハツカネ○ミが入ってたシーンがいまだに印象に残ってます(なに残してんだか)。
ペリーヌ物語ですか…。今flashを見てみましたけど、確かにちょっと良さそうな感じですね。今度観てみます。

今年読んだ漫画ベストは「よつばと!」ですか。
あずまんがは僕も見て、かなり笑えたんですけど、「よつばと!」はたま〜に見たことがあります。
僕は正直、あまり好きじゃないですね…。すいません。
多分、この「好きじゃない」はトウカさんの言われる「恐ろしくも普通の漫画」というところに関係があるような…。
ひと言でいえば「退屈」なんですよね。トウカさんの言われることも判っているとは思うんですが…。
すいません。生意気なことを言ってしまって。あまり気にしないで下さい、言ってみたかっただけです。
それにしても、すごい数の漫画雑誌をお読みなんですね。
コミックトムって、まだやってるんですか?

新選組!の年末の特別編(一挙放送、みたいなやつです)を見るのを忘れてて、気づいたときにはもう近藤勇が切腹しようとしてるのか何がなにやら(笑)。「20世紀少年」を古本屋で立ち読みしていた自分を恨みます(立ち読みOKな店なんですよ、そこは)。

すいません、長いこと。ではまた。

PS.
ちなみに、僕の2004年のベスト漫画は、
「ブラック・ラグーン」広江礼威・小学館/サンデーGX
です。あまりトウカさんは好きそうじゃないかなあ…。
URLは雑誌の作品紹介です。

http://websunday.net/gx/sakuhin/hiroe.html






あけましておめでとうございます [51]
投稿者: やこ (2005年01月03日 (月) 07時31分)


今年もよろしくおねがいします。いい年になりますように。

「乙女坂戦争」読んでくれたなんて感激です。
私としては思い入れのある作品なのですが、ファンの間でもあまり話題にならないし、ご本人も気に入っていないようで…
>ここから岩館真理子の戦いは始まったのか
そうなんですよ、いきなりストレートにくるでしょう?
この後の回想シーンにおける柊子のコタツの入り方も、ほんと「自分の殻の中からこっちをうかがってる」というかんじで(笑)
>「戦って、そして負けてしまった」
柊子は自分では大藪くんに告白してないんですよね。例えば「まるでシャボン」ではハッキリと、好きな男への告白を「自分のために」していますが、岩館作品において、心を告げる行動というのは、大きなものなので…
この作品では、彼女達は二人で一人、二人でもって大藪くんにぶつかった、ということだったりするのかなあ?それだと物語的にはオチがつけられませんよね(笑)よってトウカさんの言う「今日子の投入」が行われたのかな。
>何度も何度も勝手に寮を抜け出しては、その無計画さのために引き返してしまうのが岩館真理子の混乱を表しているようで
そういう見方はしませんでした、面白いです。

>柊子には遠藤さんを選んでもらいたかったなあ
やっぱり途中から出てきたキャラじゃ、ダメなのかなあ?少女漫画的には、主人公の相手はマッチョでないとダメとか…
それにしても、岩館作品のメインの男(この場合大藪くん)って、主人公に「逃げてるだけじゃダメ」みたいなことを言うわりに、当の本人が全然人間的に大したやつに思えないんだよなあ。むしろ内にこもってるほうがまっとうに思えてしまう(笑)
このへんはやはり、男の描き方がヘタなんでしょうね…

大した部分じゃないのですが、それこそほんと「トイレが好き」や、チーズケーキのシーン、あと、もうちょっと意味があるけど、ドラムの練習始めちゃって、おとうさんとおかあさんが知ったらびっくりするだろうな、というところとか、なんともいえず好きです。
それから、コミックスでいうと178ページの、夢から覚めるところ、こういうシーンはいかにも岩館真理子らしい。「おいしい関係」で木から落ちたたまこちゃんが目覚めるとこを思い出してしまいます。

話は変わって、「実際に背景の絵を描くのはキライ…」だからというの、笑ってしまいました。案外そんな単純なことなのかも…

>SGコミックスの作者解説
そうだ、あそこでは結構語ってましたね。文庫の自選集にも、一冊だけあとがき書いてた。
岩館真理子の文庫って他人の解説が一切ないので、まあへんなのがついてるよりはいいけど、ちょっと寂しいです。

漫画ベスト10も興味ぶかく読ませていただきました。
最近新しいの読んでないんで、ちょっとチェックしてみようかな。「ハウルの動く城」も観に行きたい。
「おいしい関係」について「その辿る軌跡は作者の持つ思惑を超えた〜」というの、ああそうだ、うまく表現してくれた、と嬉しく思います。

ちなみに惣領冬実は小椋冬美のアシ出身です。
彼女の出世作「ボーイフレンド」は、こういうこと言うのすごくイヤだけど、私にはあまりにも小椋冬美の影響を受けてるように感じられて、平静に読むことができません…
その後は違う方向に進んで、どっちも個性的な作家になりましたけども。

http://park18.wakwak.com/~yako/index.html






2004年に読んだ漫画ベスト10(except YOUNGYOU) 1〜3 [50]
投稿者: トウカ (2004年12月28日 (火) 23時16分)


新刊・既刊に関わらず、今年1年に読んだ漫画のベスト10。

1・「よつばと!」あずまきよひこ・メディアワークス/電撃大王
あずまんが大王もコミということで。
オタク萌え漫画としてブレイクしたあずまんが大王のあとに連載するとなれば、いっそうオタク濃度を高めたディープなカルト系に向いそうなものですが、よつばと!は、逆に余分なオタク性を可能な限り削ぎ落としていて、一見では国籍、いや所属の読み取れない「普通」の漫画にしか見えません。しかし、その出自であるオタク畑をないがしろにしてはおらず、逆にオタクごと世界全体を包み込むかのような作者の人柄の良さが感じられる作風は、驚異(or脅威)としか言いようがないです。

橋本治は著書の中で、日本語(人)は一人称と二人称の区別を持たないと指摘していましたが(自分、我、己、全部二人称)、「萌え」とは対象を外から見ながら、同時に対象と同化をする現象で、自他の区別があやふやになるこの状態は日本人特有の感覚なのかもしれません。

この漫画の恐ろしい所は(うん、やっぱ恐ろしいねん)、読者が対象に無限に同化してしまうダダ萌え状態を防ぐストッパーとして、登場人物の自意識を利用していない点が挙げられます。登場人物個々はやっぱり、デフォルメされた萌えキャラやねん。登場人物ではなくて、世界全体の「素性の良さ」によって、読者の過分な感情移入(っていうか自意識移入)を無効化しています。

世界全体という掴み所のない「とうめいなもの」に阻まれることよって読者の萌えはじらされます。しかし、そのおかげで読者は萌えと同時に客観性も獲得できて、そのおかげでより高次の、微妙な心の状態としての萌えに昇華されるのです。そういうものを、漫画が読める人ならばほぼ全員が確実に味わえると思われるような、頑丈な構造で作り上げています。よつばと!の前では「そぼく」ですら鼻につく。恐ろしくも普通の漫画です。

書いている内に、少女漫画で言えば何にあたるか思いあたりました。
「動物のお医者さん」です。よつばと!はその進化形。


2・「愛米(ラブコメ)」コージィ☆城倉・小学館/ヤングサンデー
カカカ、カテジナスキーとしては!この漫画は「究極のメニュー」でしょう!いやっ、今日初めて漫画喫茶で読んだんだけどさ!なんていうか、こういう漫画って「ない」んだよね。広い日本、探せばどこぞにありそうなんだけれども、その実どこにもない漫画。それがある!それこそ「究極のメニュー」!

だからこそ中盤からの余計なキャラ(80年代前半の少年ジャンプに出てきたような−江口寿志の漫画に出てくるゲストキャラみたいな奴さ)の投入がなんとも惜しい!こいつをトリガーにして話のラストを畳んでいるのは、たぶん投入時に描いた設計図通りなんだろうけれども、そんなことをしていい漫画じゃないんだこれは。それがなぜわからん?コージィ!

この漫画はあるひとつの原理によって貫かれていて、その原理を追求する「原理主義」以外、この漫画を描いている漫画家には許されていない。漫画に選ばれる、ということがある。その時漫画家は、求道者としてその漫画をとことんまで追求する為だけに己が身を捧げなければならないのだ。そう、「星の瞳のシルエット」を描いていた時の柊あおいのように!

画竜点睛を欠いてしまった「究極のメニュー」では「至高のメニュー」よつばと!の前に膝を屈するしかない。もしこの漫画が本当の意味で完成していたら、と思うと、返す返すも悔やまれてならない。


3・「おいしい関係」岩館真理子・集英社/週刊マーガレット
厳密には今年初めて読んだ漫画じゃないけど、今年になってからみつけた漫画ということで。もちろん「週末のメニュー」もコミで。
作中で主人公が成長する漫画は青年誌、少年誌を中心に多く見られるが、そのほとんどは作者の中であらかじめ成長の方向性が決められている。つまり、その世界には「正解」が存在するのだ。
幾多の困難を乗り越え、正解へ向かって突き進む。そのベクトルこそドラマツルギーであり、人を感動させる原動力となる。そういうのを多分、エンターテイメントと呼ぶのではないだろうか。

作者が正解を設定していなかったり、途中で正解を見失ってしまうとストーリーは迷走する。その時に作者がつまらない新展開に走らずに、主人公にコンセントレイトし、自身の無意識の部分を解放して主人公を動かすことができたなら、その辿る軌跡は作者の持つ思惑を超えた、世界のあるべき姿を自律的に描き出す。そんな漫画。






2004年に読んだ漫画ベスト10 4〜6 [49]
投稿者: トウカ (2004年12月28日 (火) 23時15分)


4・「ぶっせん」三宅乱丈・講談社/モーニング
三宅乱丈は世の漫画家が拾い上げない人々を好んで描く漫画家です。
それは彼らが世間から迫害されているとかじゃなくて、ただ単に普通の漫画の文法の網の目ではうまくすくい取れないタイプだから、ということみたいです。

乱丈の特徴は、登場人物に対して、非常に確固とした客観的立場を保っていることが挙げられます。「普通」の人々をそのまま漫画に登場させたら、変な所ばかりが目立ってしまって読者に「普通」と感じてもらえなくなる。それじゃ困るから、と無意識の内に削られてしまう部分を、乱丈はそのままの姿で漫画内に投入します。

それができるのは多分、思い思いに育ってきた彼らを、そのままの姿で乱丈が愛しているから。彼らは皆漫画に描かれるだけの価値がある。そのことを確信する三宅乱丈の意志は誰よりも強く、その強さのおかげで、まるで他の惑星から地球を観察しているかのような客観性を持って漫画を描いているのだと思えます。。


5・「月のパルス」くらもちふさこ・集英社/コーラス
うちは、ほぼ毎月感想書いてる「月のパルス大応援サイト」なのですけれど、ランキングをつけてみると今年はこのあたりかなあ。なんせ話が見えんからねー。
これもまた「普通」の少女マンガの文法にのっとって描かれていながら(と言うか、普通の少女マンガの文法を作り出している人なんですが)、どマニアックな漫画であります。
いまだ海のものとも山のものとも区別はつきませんが、とにかく、何者にも流されないことだけは確かです。


6・「団地ともお」小田扉・小学館/ビッグコミックスピリッツ
ケリ子萌え。ともおの姉ちゃん萌え。
ことあるごとに「昔はよかった…」と既得権にすがるばかりでなんにも見えなくなった(見る必要が無くなって器官が退化したのだ)大人たちへのレジスタンス。ともおを読んで過去を語るな。
歳を取っている人間の方が偉い、という価値観を無条件に受け入れていると、子供のことは全てわかった気になってしまう。偉い=考えなくてもいい、だから偉くなろう。おおっ!?なにソレ?

ともおの世界にはそんな大人は一人も出てこない。誰も彼も考えている。スポオツ大佐も考えている。その文科系的ユートピアの中で、私たちは一時、ともおのぬいぐるみを着て癒されるのだ。






2004年に読んだ漫画ベスト10 7〜10 [48]
投稿者: トウカ (2004年12月28日 (火) 23時14分)


7・「風雲児たち」みなもと太郎・リイド社/コミックトム
関が原と日清戦争の間のミッシングリンクを解き明かしてくれる本。現在において、読んでおくべき基礎教養だが、基礎教養だからこそ、これで終わりというわけではない。
林子平と佐久間象山萌えかな。


8・「茄子」黒田硫黄・講談社/アフタヌーン
読んだ黒田作品の中では一番のウェルメイド。トラックの話が一番好きと思うだけあって、私と黒田作品は基本的に相性はよくない。それでもアフタヌーンを出てどこか別の雑誌で描き始めればもっと好きになるかもしんない。どこだろう?Betsucomiなんてどうだろうか?


9・「キーチ!」新井英樹・小学館/ビッグコミックスペリオール
作品全体を貫いて存在する「社会人は社会人だから偉いんだ」というイデオロギーが、私が浦沢作品を苦手としている理由なのですが、その部分を相対化したら新井英樹になるのかもしれません。上記のイデオロギーを裏返してみれば「偉いと認めてもらえなければ社会人なんてやる価値がない」となってしまって、昨今はやりの社会問題に直結してしまいます。

ま、浦沢直樹へのアンチテーゼとしての新井英樹は今日もバリバリなんですが、最近なんつーか、漫画がうまくなりすぎてしまって、どんな展開が起こっても、まあ、うまくまとめるだろ−なという安心感を先に感じてしまい、上質のエンターテイメントになってしまっている気がします。そんなもんよりもっとすごいもん読みたいよな。


10・「DEATH NOTE」大場つぐみ/小畑健・集英社/週刊少年ジャンプ
がんばれ新展開!って感じで面白い。デスノコラ込みで。
月の人生は、リュークにとっては二時間のテレビドラマを見るようなものなのかも、というどこかの書き込みが印象的だった。






いらっしゃいませ。 [47]
投稿者: トウカ (2004年12月21日 (火) 02時24分)


>西内昌也さん
いらっしゃいませ。
えー、セリフ集の作り方といっても特別なことは何もなくて、とにかく聞き取って打ち込むの繰り返しです。おかげで私はブラインドタッチをマスターしました(笑)。

ちょっと進めては一時停止して巻き戻すを何度も繰り返すので、頭出しに手間のかかるビデオは不向きです。DVDかLDだと手間がかなり減ります。

まずはワードパットに1話分書き写して、それをメモ帳か何かでhtml化します。その後改めて確認。漢字変換、その他こまかいニュアンスはその時々に一番自分にしっくりくるやり方で。DVDで日本語字幕がある場合は、確認の時にあくまで参考として利用します。

そして全話終わった所で改めて1話から確認をします。それまでに練り上げてきた漢字変換のバランス、表記の方法をここで一旦固定し、自分が一番美しいと思うバランスで全体を統一します(ルーシーの全セリフ集の1話と7話を見ていただければ、統一する前はどんな感じかわかっていただけると思います)。

あとは公開した後はネット上から消えてしまわないように気をつけることと、誤字・脱字があった場合はどんなに小さなものでもメールか掲示板で指摘していただけるようお願いの文章を添えておくことくらいでしょうか。

丸一日びっちりやって∀ガンダム(LD)だと2話と半分くらいできてました。そこまで根をつめる必要は全然ないんですが、ドライブがかかっちゃうことも時々あったりして…。更新記録で好きなセリフを一つ抜き出して名台詞集を作るのも楽しいですね。とにかく、とことん愛してる作品でなきゃできません。頑張ってください、期待しています。


>suuさん
いらっしゃいませ。
惑星開発委員会(サイトのほう)とはまたなつかしい。
クロスレビューが楽しみだったのですが状況が変わられたのか更新がストップされてますね。クロスレビューでなくても、善良な市民さんと善良な腐女子さんのレビューはもっと読みたいなあと思います。

ほぼ毎日覗いてくださっているとは、ありがとうございます。
ルーシーはあんまり置いてないですよね〜。ただ、ルーシーは単なる私の趣味なんで、未見でしたらペリーヌ物語の方をお薦めしておきます。世界名作劇場における王道、the bestの作品ですから。前半はロードムービーなので、のんびり南部ヨーロッパの風景の移り変わりを楽しんでおいてください。

キングゲイナーですが…とりあえず手元にビデオしかないってのと、なにより私自身がキングゲイナーでうまく踊れなかったのがありまして、全台詞集の制作は無理かなと。途中でくじけてしまわないだけの愛が必要ですから。
映画感想のページの方に、放送当時のキングゲイナーの感想を書いたレスを抜き出してまとめてます。

今はとにかくこの掲示板で、漫画夜アニメとかの感想書いたりするのがメインで(改めてコンテンツの形にすると、途端に感想書けなくなるんですよ)、全台詞集とかのコンテンツの方は、ジオシティーズに消されてしまわないように定期保守だけになってますけど、気長に続けていきたいですね。今後ともよろしくお願いします。


http://www.bandaivisual.co.jp/kidstop/meisaku/lucy/lucy.html
ルーシーDVD紹介サイト・flashが他の名劇と比べてもやけにカッコイイ
これだけ見るとなんだか感動大作に見えるぞ(笑)






乙女坂戦争 [46]
投稿者: トウカ (2004年12月20日 (月) 02時07分)


=十和子って誰だよ?アリスに出てきたのは美名子じゃんか。

>やこさん
古本屋回ってお題の「乙女坂戦争」(岩館真理子)買ってきました。
てっきり『「乙女坂戦争」と「勝手にセレモニー」を比較し、その異同について思うところを述べよ(25点)』ってことかとばかり思ってたのですが、違ったのか…。
まあ、高橋由佳利は漫画うまいね(笑)。月刊と週刊の差なのかもしれないけど。

どっからいきましょうか?…やっぱり要の100ページから。

遠藤「柊子さんは自分自身とたたかう必要があるんですよ、そろそろ」

3丁目→まるでシャボン→おいしい関係→乙女坂と連載順をさかのぼりながら読んでいってこのセリフに出会った私は、「ここから岩館真理子の戦いは始まったのかッ!」と、思わず拳を握りしめました。けれど、その後の展開はと言えばまるでデウス・エクス・マキナ(ノルウェイの森参照)でも降りてきたかのごとき非常にぎこちのない終わり方で、なんだ、結局戦ってないんじゃんと思ってしまう。

が、それは私の早とちりで、もう一度読み返してみた時に、これは「戦っていない」んじゃなくて「戦って、そして負けてしまった」んだと気付きました。負ければ結果は出ない。結果がでないから傍目にはあたかも戦っていないようにも見える。一子も柊子も何度も何度も勝手に寮を抜け出しては、その無計画さのために引き返してしまうのが岩館真理子の混乱を表しているようで印象的です。

うーん、やっぱ柊子には遠藤さんを選んでもらいたかったなあ。もしかしたら編集からダメ出しされたのかもしれませんが。

お互い恋敵の中に「自分」を見出してしまうので、相手を出し抜いてまで思い切った行動をとろうとしない。この反省点を生かして、おいしい関係では今日子という他人・ショートカットの似合う黒髪の女の子が投入されたのではなかろうか?と思います。

髪を切る経験をしてないから、最後の落しどころはどうしても「大藪くんに選んでもらって胸をなでおろす」になっちゃうんだよねー。髪を切るってことが女の子にとってまず初めの自発的行動(=戦い)なのか。


初期大島弓子の書くセリフは高周波で耳に刺さるけれど、岩館真理子のぐだぐだぐだはダメ人間で気持ちがいい(笑)。ちなみに高橋由佳利はキャラではなくて作者が背景にローマ字でぐだぐだつぶやくのでした…。

柊子「あなた ほんとにトイレが好きね」
一子「あたしがほとんどひとりでみがきあげた所だもの」
ここの一子のセリフがなぜか好き。だから一子も好きです。


>惣領冬実
あんまり絵が私の趣味じゃなくて(目に生気が感じられない…)これまで読んだことがなかったのを、たまたま縁あって読んでみたら…ってところです。なんか、今の絵は吉野朔実に似てるけど昔は小椋冬美に似ていた?

高橋由佳利の男キャラは自分から動いてくれるから便利でいいですよね。岩館真理子は男が動かせないんだなぁとつくづく思いました(乙女坂あたりで本人もそのことに気付いたんではないでしょうか?)。

髪はねー、この前見たハウルの動く城での髪の切り方がちょっと打算的でいやらしく感じたので、そこに理由があっちゃいかん!みたいな事を書いたのですが、男が関与できない、女の子の最初の自立的な行為だと今は思ってます。私もルツや高校時代のたまこのような長い髪の方が好きですが、おいしい関係を読んだ後では、それでも髪を切ってほしいとも思います。

>なぜこの人が描く建物はいつもこんなかんじなのか
面の組み合わせで奥行きを出せる映画のような画面構成は好きだけど、実際に背景の絵を描くのはキライ…だから?

手元になくって古本屋で立ち読みしただけですが、SGコミックスの作者解説は頑張って書いているって感じがして印象はよかったです。っていうか結構いい文章だったし。でも、本人はあれでまた一つ自己嫌悪の度合いを深めた気もしますが…(笑)。


>西内昌也さん
>suuさん
ちょっとレスお待ちください。すみません。






はじめまして [45]
投稿者: suu (2004年12月19日 (日) 22時24分)


トウカさんはじめまして。
惑星開発委員会で検索かけて、こちらのリンク集からここを発見いたしました。

最初はここはどういうサイトなんだろう?というカンジでしたが、全セリフ集や感想・南の虹のルーシーに関してのトウカさんの思い入れを見る内に、なに気にスゴイサイトだなあ。と思い、ほぼ毎日、見させてもらってます。

僕もツタヤで「ルーシー」を探してみましたが見つかりませんでした。(大阪の2店)

全セリフ集ですけど、もし良かったら今度は「キングゲイナー」をやってもらえませんか?
TOPページにキングゲイナーWEB UNITのリンクが貼ってあるので、トウカさんもキングゲイナーをご覧になったのではないかと勝手に想像したのですが。

こちらの掲示板もちょくちょく見させてもらっています。
作品の感想も面白いですけど、ピックアップするURLも楽しいです。

個人的な好みですけど、僕はここのような穏やかな雰囲気(で、ありながらも内容は充実した)サイトが好きなので、これからも続けていって下さい。

長々とすいません。ではまた。






初めまして! [44]
投稿者: 西内昌也 (2004年12月19日 (日) 13時31分)


初めまして。西内昌也と申します。

全セリフ集拝見させていただきました。
すごいですね〜

それで、私もセリフ集を作ってみようと思ったのでもしよければセリフ集の描き方等を教えてほしいのですが






おつきあい、ありがとうございました〜 [43]
投稿者: やこ (2004年12月18日 (土) 02時24分)


惣領冬実って初期の作品(小学館時代の恋愛もの)以来じつはちゃんと読んだことないのですが、トウカさん好きなのとか、あります?
(しかし、その設定で全8巻で、登場人物10人ってのは、ちょっとすごいですね…(笑))

「おいしい関係」後編も面白く読みました。
まず私は、高橋由佳利と岩館真理子が似てると思ったことはあまりないのですが(笑)やっぱり通じるとこあるのかな…
でも、高橋由佳利は男キャラを(どれも本人の分身みたくなっちゃってるとはいえ)ちゃんと描くから、一応そこんとこで少女漫画としては用途が分かれますよね(笑)
「降ちゃんのウデの中では およいでもおよいでもまだ広かったのよ」というのは、小学生のころからずっと、とても印象的なセリフ。
ところで
>ホントーに筆に墨で原稿用紙を埋めていったのか?
(笑)。私もたぶん買います。あ、もう出てるのか。

髪のことに関しては、安藤先生も(はじめの頃の)コーチも、おそらく他の男性も、たまこについては長いのが好きなんですよね(出井くんは見逃してた、たしかにそうだ)。たまこ自身もとりあえずは、自分の長い髪が好きで。でも何か違う、と思ったとき、外見、とりわけあれだけ伸びた髪を切るというのは大きな意味があるはず。
(「おいしい関係」でも「まるでシャボン」でも、一度切ったら、その長さを保つわけじゃなく、それ以降はまた伸ばしてるんですよね。だから切るって行為が大事だったのかと。トウカさんと同じく思いました)
>あんな思いをするのは一度で十分、と思わせるほど
岩館真理子が何を思ってあれを描いてたのか、いまだに私は知りたくてしょうがありません…

今月のヤングユーは私も面白かったです。来月も楽しみ。
トウカさんがあげてるアマリリスのコマ、ちょっと違う観点なのですが、私はマンガ夜話の岩館真理子の回みてないんだけど、なぜこの人が描く建物はいつもこんなかんじなのか(かりに自分でペン入れというか描いてないにせよ)…なんか、うまくいえないけど空恐ろしいものを感じるんですけど、そのことについて、いしかわじゅんに説明してほしいものです。
>今日子=1月の子(略)ぷぁるこ=くらもちふさこ
ぷぁるこちゃんて意外と常識人なんですよね(笑) 

ちなみに、自分の文章で岩館真理子自身の自作評価に何度か触れましたが、本人は作品について語る気はあまりないようで…企画だから語ってくれたのでしょう。同じ企画で大島弓子も「着想の源は謎のほうがいい」という(エリック・ロメール監督の)言葉を引用してます。あの、岩館真理子が自分からああいうことを積極的に語ってるとは思ってほしくないので、いちおう言い訳を…(笑)

なんだかいつもに増してまとまらない書き込みで、すみません…

http://park18.wakwak.com/~yako/index.html






惣領冬実 ES [42]
投稿者: トウカ (2004年12月18日 (土) 00時07分)


モーニング連載・全8巻。

サンプル・キティとペットと寄生獣を足して任意の自然数xで割ったような漫画だなあが私の感想。私ならxには10以上の数字を代入するけどね。

「他人の記憶を改変して、自由に操ることができる」という事実上無敵の超能力が出てくるのはペットやサンプル・キティと同じだけれど、それだけの強力な能力を扱う割には世界が狭いんだよなあ。狭いし、厚みがない。

登場人物も10人くらいしか出てこないし、その少ない登場人物すらろくに動かせなくて、面倒になった作者によって処分されてしまう。あれはどう見ても”作者”の超能力だよ。

なるべくマイナスの感想は書かないようにしてるんだけれど、小さい女の子まで邪魔になったから安易に殺してしまうという作者の無能に抑えられない憤りを感じてしまったので書いてみました。

やけに背景だけのコマが多いけど、あれ多分全部アシなんだろうなあ。
漫画家は楽でいいなあ。






新選組!とはなんだったのか? [41]
投稿者: トウカ (2004年12月16日 (木) 21時09分)


NHKの大河ドラマを1年通して見たのは新選組!が初めてだった。とにかく面白かった。なんといってもそこには人物がいた。

NHKはなんか、山南切腹の第33回「友の死」がお気に入りのようで、ハイビジョンで再放送の機会があるたびにこの回を放送している。
けど、山南先生に一家言ある(?)私に言わせてもらえるなら、その前の30回から32回の3話にかけての土方による山南追い込みの話こそ、山南先生の逡巡、苦悩、策謀、焦燥、そして限界の全てが描かれていた作品中最高の部分だったと言える。土方のあまりの追い込みっぷりに、その晩の夢にまで出てきてうなされたのにはまいった。

その3話に比べれば、既に山南が決心してしまった後の「友の死」はエピローグというか段取りに過ぎない。全てが終わった途端にどこからともなくわらわら沸いてくる親切な者どものアリバイ作りのあさましさに、かわいた笑い声で意趣返しをする、そんな回だった。


ある程度しかたないとはいえ、残念ながら盛り下がってしまった終盤の進行はどうにかならなかったのだろうか?もしくはどこに問題があったのだろうか?…というところから考えてみたい。

「新選組!」と言うからには、これは群像劇である。だから、近藤勇はあくまで「さまざまな登場人物をひとつの流れにまとめる中心人物」であって主人公ではない。それなのに最終回、近藤斬首の瞬間で番組が終わってしまうのはおかしい。別に近藤勇の人間性や人生に興味を持って1年間見続けたわけじゃないのだから、彼の死で勝手に番組ぶった切って終わらせたラストは尻切れトンボ以外の何者でもなかった。

ただ、それならそのうしろに五稜郭編を付け足せばよかったのか?といえばそうでもなくて、終盤の展開が近藤勇という「一隊士」の死に収束されていって、全体を俯瞰する視点がなくなって番組全体がやせ細ってしまった所に問題があったと思う。やせ細って、だから終わった時には五稜郭への興味は八割方消え失せていた。


はじめ、近藤勇の周囲に集まった人々は、混沌としてきた国の将来を憂い、何か大きなことを成し遂げてみたいという野望を個々に抱いていた人々だった。実際の新選組隊士は知らず、ドラマに出てきた彼らは誰もが、いわば小坂本龍馬として描かれていた。

しかし、芹沢一派を追い落とすあたりから彼らは、有志の集合体・政治集団から、京都警備の職能集団へとその性質を変えていく。

その変化自体は別に問題はない。集団の性格が変わればそこで必要とされる人材も変わってきて、山南のようにことあるごとに「しかし、私が思うに〜」とか横合いから口を挟んでくるタイプは邪魔になる。
だから土方はそういう手合いを片っ端から排除することで、一枚岩の頑丈な職能集団を作り上げることができた。

問題はこの次にある。自分は大河の主人公だと思っている香取近藤は、思いを同じくしていた仲間達を排除して作り上げた新選組という組織を認知しようとしないのだ。いまだ夢を語って現実を見ない。新選組という組織が今現在どういう形をしていて、どういう仕組みでホメオスタシスとして維持されているかについてまったく目を向けようとしない。いつの間にかやけに羽振りのいい部屋にぼんやり住んでたりするだけで、それを成り立たせている生活基盤を把握しようという気持ちがまるでないのだ。

近藤が知ろうとしないから視聴者も中盤以降、新選組という組織の外郭を把握することができず、ドラマを見るのと並行して、この新選組という組織を自分ならどう動かすだろうか?というシミュレイトする楽しみを持てなくなる。「自分ならどうするだろうか?」というシミュレイトができるというのが、前半部分における大きな楽しみのひとつだったわけなのだけど。

香取近藤はヨゴレを嫌うから、組織の暗い面はなかったことにしてしまう。本当はそういう暗い面とかも全部含めて、組織運営をしていくことの楽しさ、苦しさを描いていくドラマであったはずなのに。


香取近藤は風貌と所作にはすばらしいものがあった。けれど、脚本にも上記のような問題があったわけだけれど、発声がどうも、鼻が詰まったまま息を止めてしゃべってるかのようなしゃべり方で、なんかしゃべってる間は脳に酸素がいかなくて、しゃべりながら考えることができないんじゃないか?と感じられたのがどうも。土方も少しそういう気配があった。

そうね、多分もう一度は見返すと思うけれど二度は見返さないかもってところで、DVDはレンタルでいいかって感じ。最高レベルのシーンが数多くあるのと同時に、所詮テレビの大河ドラマってシーンも数多くあった。

ボンちゃんスズキサワがお茶の間に絶大なインパクトを残したのはうれしい。
助演女優賞並。撮影裏話とか漫画で描いてほしかったなー。

あ、でも、智とよみのコンビは大好きだよ……って、そっちのフォローかい!











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