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Touka's BBS

「あんた書きなさいよ」「お姉ちゃんが書いて」「いいかげんにしなさい」

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『タワーリングインフェルノ』感想 [70]
投稿者: トウカ (2005年01月25日 (火) 01時39分)


次は『タワーリングインフェルノ』。が、名作との評判の割には『ポセイドンアドベンチャー』に比べるとテンポの悪さやドラマの弱さばっかりが目立ってしまう。
とりあえず燃やしとけ、って感じで画面のいたるところに火が置かれているけれど、その火はどこを伝ってやってきたん?と思ってしまう。あとボンボン爆発してるけど、ガソリンスタンドでも入ってたのか?高層ビルの80階に。

ベタなカップルの組み合わせばっかりで区別もつかないし、いつまでたっても非常事態を飲み込まない人々の言動にはうんざりさせられる。まあ、ああいうパーティーに出席する人々だから、っていうんならあれもリアルなのかもしれないが、『ポセイドンアドベンチャー』で最初のホールから動かなかった人々に、ずっとカメラを当てているみたいだ。

主人公の設計士もなんかおかしい。待てよ、そんな危険なエレベーター使うなよ!って思ってたらやっぱり人が死んだ。電話かかってきてもこの人話の途中で勝手に切っちゃうのね。脚本の弱さがよく現れているところだと思う。最初から起こるイベントは全部決定されているから、途中のドラマは全て手続きに過ぎないのでひとツひとつの行動に重みがない。状況を見極め、必然を積み重ねていくって面白さが感じられない。

これを元ネタにした『お父さんは心配症』のスペシャル回の方がよかった。ラストとかもう笑いを通り越して感動的だもんね(笑)。






ジェームス・ディーン [69]
投稿者: AYAKO@会社 (2005年01月24日 (月) 17時34分)


「スパイダーマン」の友達の男の子は なぜジェームス・ディーンに似ているか?
それは J・Dの実話を映画化したものの主役として主演したからなのだ。
そっくりな男の子を捜して抜擢されたのが彼です。
しかし そっくりだよね。






白き夜に青く輝く [68]
投稿者: トウカ (2005年01月24日 (月) 02時30分)


>かむさん
退院おめでとうございます。なんだか大手術だったみたいで、お疲れ様でした。
日記の方でお見舞いのお花を写真にとって残されていたのが印象的でした。私の読んだ2004年の漫画no1になった「よつばと!」という漫画で、よつばが花屋さんで膨大な量の花をもらう話があって、そんなにたくさんの花をどうするのかと思っていたら、次の回、バケツやら洗面器やらに水を張ってうちの中じゅう花だらけになっていたのを思い出しました。花にこめられた気持ちに報いるのって大変なことだけれど、それをしっかりと受けとめている姿は心を打ちます。

>白き夜に青く輝く
ラスト、チーの足跡を追いかけて建物の角を曲がると、女の子が一人立っていた。追いかけていたチーは幻だったのか、どこか見えないところへ行ったのか。それともそこに立っている女の子がチーなのか。さっきまで見えていた足跡も雪に隠れたのかもう見えない。尋ねてしまったら全部消えてしまうかもしれない二人の距離は、水たまりに薄く張った氷の時間。それは、開ければ魔法が解けてしまう魔法の小箱。


そして……岩館真理子はこの後のことをわざわざ描いたりはしないけれど、、再会して、そして二人はあの小箱を開けるのです。うわぁ〜うわぁ〜うわぁ〜〜……でも、でもでもでもそれがしあわせってことだからさっ。昔起こった出来事で生じた心の動きを、過去の思い出として定着させて、あらためて二人で今日を生きるのです。それで初めて、岩館真理子がいつも描いている、あのしあわせな夫婦に繋がる道ができる。変な文章でごめんねっ!


>ていわいさん
いらっしゃいませ。
指摘された個所、改めてチェックしてみますので少しお待ちください。






『夢』感想 [67]
投稿者: トウカ (2005年01月24日 (月) 02時29分)


今更見る方が悪い、と言われればまあその通りなんだけれど、昔テレビでやっていたのを見て、つまらないながらもいくつもの場面が頭に残ったままだったので、あれはなんだったんだろう?とレンタルして見返してみました。

「狐の嫁入り」「雛祭り」
ひとつひとつの色彩はきれい。きれいなものが好きで、きれいなものを全部画面に収めたくて、ついついカメラを引いてしまう。その几帳面さには深く共感するけれども、実際にそれをやってしまうと、カメラに映るのはきれいな映画のセットなんだよね。
素敵な映画セットを並べて撮った絵面はきれいだけれど、見る人の心に「きれいだ」って印象を残さない。映画の本質は見ている人をだますところにあると、逆に教えられる。
これは映画ではなくてドキュメンタリーの手法だ。だから、黒澤映画に出演できて、緊張しながらも奮起して振り付け通りに動く人々、ってのが映ってしまっている。はは。

「雪山」
なんだこれは?ドリフのコントか?そんなこと言ったらドリフに失礼だな。
配役を志村、加藤、中本でこれを撮れば、文脈が海のように広がって、すごくいい映画になったのに。
ヘボ舞台そのままの脚本と演技の振り付けは最悪。舞台へのらちもない羨望と映画を撮ることへのコンプレックスは「将来はアメリカでミュージカルをしたいです」って言ってた松田聖子とかと同レベルだ。もっと自分自身の表現方法(映画)を信頼しなきゃダメだよ。

「トンネル」
一番映画らしい出来。カメラワークもベタだけれど映画って感じがする。脚本のツメの部分が甘いのが残念。土を噛むようにして生き延びた自分自身の過去の人生の道のりを「抑留生活」なんて抽象的な書き言葉で言い表すはずがない。

「ゴッホ」
とりあえずこれが一番すき。偏執的名曲雨だれを使っているのももいい。
ゴッホの絵を実際に再現してみるというのは、黒澤の中の映画の敗北でしかないが、出来上がった画面は気持ちいい。印象派模様のレンガには笑えるが。
予算がたりなかったのかやる気がなくなったのか、途中から本物の絵の中を歩かせてしまっているのはあまりに情けない。NHK教育かよって絵面だ。

「富士山」
今度は特撮。前半はなんか突き抜けていて笑えるが、後半は70〜80年代の日本の一番悪い部分が凝縮されている。いわゆる社会派って奴ですね。いったい五島勉とどれだけ違いがあるのか、今となっては区別もつかん。

「いかりや長介」
くだらない。

「水力発電」
自然が大切なんだと主張する時に、自然という抽象的な単語ひとつで自然を表現したとして、それ以上は何も考えない怠惰こそ、最悪の人工だと思う。自然という単語の中に自然はない。

後半の行列を見ると、北野武のすごさがわかる。座頭市のタップダンスの話だけれど。
この行列は黒澤明の限定された想像力だけで組み上げられたもので、妄想の産物の範囲を出ない。参加者は皆生気がなく、「トンネル」の亡霊兵隊の行進と変わらない。絶対取材してないだろうなあ、これ。座頭市のタップダンスでは踊っている人間の誰もがめだちたいと目をギラギラさせていて、地方都市でやってるああいう祭りの熱気をしっかりとつかまえている。






再会 [66]
投稿者: かむ (2005年01月23日 (日) 14時24分)


お見舞いありがとうございました。
病院のベッドの上でしかと受け取りました(笑)

元作品を全く意識しないで、今回の岩館作品を読んだとき、
今回のヒロインは”ちー”ですよね。
途中、ちーの笑えるエピソードを交えながら、
その儚い一生を、トオルとカムの再会に繋げてくれました。
ちーは飼い主に天国で出会えたでしょうか。

長い時間を経て(それも20年もの!)続編を描くなんて、
岩館真理子にとってなにか心境の変化でもあったのでしょうか。
それともずっと温めてきたものがあったんでしょうか。
ともかく、私たち読者もまたこの作品に再会でき感慨深く嬉しかったです。
ぜひまたいつか、本人によるコメントを聞いてみたいものです。

今回の表紙カラーも、とても良かったです。
ぜひまたヤングユーの表紙を飾ってほしいなぁ…

http://www.h6.dion.ne.jp/~kum






ターンA第43話私見 [65]
投稿者: ていわい (2005年01月23日 (日) 13時35分)


ギンガナム「ターンAが起動し、このXも起動したのなら、システムが赴くまま共に死す、それも面白いと思わんか?ローラ・ローラ」
ロラン『この男、恐れている』
の部分でありますが、個人的には、
ロラン『この男、戯(ざ)れている』
(意訳:このオッサン、遊びで戦闘してやがる)
のように思っております。
…いや、まあ、実際の所は分からぬわけでありますが。

…それにしても、よくもまあこれだけ膨大な文字をお打ちになりましたものです。
その継続力に、心底感服致します。

それでは、これにて失礼いたします。
皆様方も、朝夕の寒気でお風邪など召されませぬように、お気をつけて…。






『華氏911』感想 [64]
投稿者: トウカ (2005年01月23日 (日) 04時31分)


噛み切れていない。ブッシュ大統領を落選させるというこの映画の第一の目的からすれば、あまりに及び腰で、おかげでエンターテイメントとしても、前作『ボウリング・フォー・コロンバイン』に比べて全然楽しめないものになっている。

この映画で取り上げられたことの7割(勝手な目算)は、既にアメリカ人はみんな知っていて、知っているというか思いあたる所があって、そしてそれを棚上げして、ずっと考えないようにしているだけじゃないか。そういう人達の前で同じ事をもう一度繰り返してみても効果はあがらない。ブッシュ大統領を攻撃してどうする?ブッシュ大統領はあまり頭のよくない人間であることはみんな知っていて、知っていてなおかつ彼に投票を続ける票田こそがムーアの真の攻撃対象だろうに。顔の見えない彼らをつつむベールを剥がせ。カメラの前でつるし上げろ。「あなたはこーんな愚かな奴に投票してんですよ」よりも「あなたはこーんな愚かな奴と同じ候補に投票してんですよ」の方が効果的に決まってる。なぜそれができん?それが「魔女狩り」だからか?「魔女狩りおおいに結構!」ってくらいの覚悟がなけりゃ、こんな映画、ちょっとトリビア増やす程度の物でしかないぞ。

なんら罪のないイラク人を無差別爆撃で殺しているブッシュ大統領に投票したからといって、あるアメリカ人がムーアのカメラで人生をめちゃくちゃにされていい訳がない。しかし、彼の無考えな行動のあおりを受けてイラク人が殺されていい訳もない。このふたつの命題の間で苦悩しなきゃ嘘だろ。ブッシュ大統領のあーだこーだはあくまで話のとば口であって、後半1時間はもっと別のことに使われなければならなかったはずだ。






古き良き優しさ(「ポセイドン・アドベンチャー」感想) [63]
投稿者: トウカ (2005年01月22日 (土) 23時06分)


ネタバレ注意。

ああ、この頃の時代の恐怖もの(スプラッタ以前)ってほとんど見てなかったことに気付いたのは、ひたひたと水が押し寄せてくるシーン。ホラー映画でじわじわと押し寄せてくる気味のわるい粘液状の物体ってシチュエーションで感じる、ぞわっとした感じを、ただの水で感じたのが新鮮で驚きました。

セットがとても丁寧に作られていて、どれくらいかというと、「初めて見たのに見覚えがある!」くらい(笑)。ゲームのバイオハザードやバイオ2で何度も歩いた風景そっくりなんですね。機関室の金網の通路とか笑っちゃった。
つまり、30年も前の映画のセットがそのままのクオリティで再現されていて、全然色褪せてない、それくらい完成度が高い背景でした。
前に進もうと思えばとにかく進める、というのもバイオ的かも(笑)。

「女性はスカートを脱げ!」のスコット神父は置いておいて、私がぐっときたのは独り者のマーチンでした。ブッシュ大統領のそっくりさんね。
水が迫ってくる中、はしごを登るシーンで、歌手の女の子が怯えて動けなくなっちゃいますが「さっさと行けよ!うしろがつかえていて邪魔だろうが!」と怒鳴りつけたくなるのを抑えて、忍耐強く優しく声をかける。映画全体を通して、このシーンのマーチンがもっとも男らしいと感じました。

この後奇形化したホラー映画って、観客を怖がらせるためだけに監督が映画世界に無闇に介入し、いやらしい展開の連続になって自滅しましたが、おかげでこの映画を見ていて、ふと分岐点が見えることがあります。「ここにどんでん返しがひとつはさめるな」みたいな。でも、そういうことは起こらず、ストーリーは正しく展開する。これが映画のあるべき姿だと思うのは、どのような映画も、全て映画は人間を描こうとするものであり、それを目指さずに登場人物をただのコマとして扱うのでは映画であって映画でないと思うからです。






「蝶のゆくえ」橋本治 [62]
投稿者: トウカ (2005年01月21日 (金) 01時56分)


11月にでた短編小説集の単行本「蝶のゆくえ」をようやく読了。
いろんな本を平行して読んでたってこともあるけど、第1話目が題名からして思わず目をそむけたくなっちゃうような話で(「ふらんだーすの犬」、勿論、ひらがななのにはそれなりの意味というか必然があると読む前から推測できる)、おそるおそる読み進めていて時間がかかったのでした。

題材はどれも、「おもいっきり生電話」にかかってくるような話で、私はあのコーナーは吐き気がするほど嫌いで10秒と見続けられないんだけれど、その、私の気持ちを悪くさせる成分がこの短編集からは完全に排除されていて、毎晩夜の9時からやってるようなテレビドラマ(2時間or1時間)のようなとんちきなどんでん返しもなく、するりと終わって、今まで目にすれど見えず、気付かなかった世界が見えてくるのでした。

方向的には、倉橋由美子、村上龍、ジェーン・オースティンの書く小説に似ていて、違うのはこの三人はあくまで自分という特定の小説家が小説の世界を描写していて、それは西原理恵子的な私小説世界とは異なるけれども、作者の価値観が小説世界に間接的に影響を与えています。
それに対して橋本治は、小説を書く時には自分に、無臭・無個性な神として己の存在を消すことを課していて、勿論それが完全に徹底されるなんてことはないんだろうけれども、作者の好き嫌いに影響されないことを目指す作品世界はとても広く感じて快適です。


地元の新聞で三浦しをんという人が、インターネットのコラムで高橋源一郎がそれぞれ激賞しておりました。
http://seidoku.shueisha.co.jp/takahashi2.html


「1年につき4ページ、それをそれを100年分で1世紀」というコンセプトで書かれた「二十世紀」や、「ひらがな日本美術史」、勿論「窯変源氏」や「双調平家」「枕草子」に小説群と、橋本治は企画屋だと思う。
それぞれの企画は絶対無二の輝かしい企画というわけでもなくて、ともすればそこらに転がっていそうな企画ではあるけれども、そこに「橋本治」という要素を掛け合わせることで、独自の企画にしていて、一度「橋本治」という要素を知ってしまえば図書館は宝の山に早変わりする。

橋本治は橋本治の本を読まなければならないような読者に対して、どこまでも誠実で優しい。たとえば岩館真理子は自分自身に対してどこまでも誠実でそれが魅力なんだけど、というところでくらもちふさこが頭に浮かんで一人納得する。この文章、「橋本治」を「くらもちふさこ」に置き換えても私的にはほとんど意味が通るもの。「蝶のゆくえ」は「αと+α」か。






[61]
投稿者: トウカ (2005年01月17日 (月) 03時53分)


「スパイダーマン」のヒロイン役、キルスティン・ダンストって、「インタビューウィズ・ヴァンパイア」の女の子役だったのかあぁぁ!






『スパイダーマン』感想。 [60]
投稿者: トウカ (2005年01月17日 (月) 02時43分)


面白かったけど各所で「おしい!」と感じた映画。
アメリカにおける映画って、日本における漫画と同じ立ち位置にあるものと私はとらえているから、これくらい気楽な映画があっても全然いい。たとえばジュラシックパークなんて最初の5分で見るのが苦痛でやめちゃったし、そういうのに比べれば天と地ほどの差があると思う。

なんとなく思ったのは、この手のアメリカン青春グラフティな映画って、20年(30年?)前からパターンが全然変わってないんだけれど、現実のアメリカはそんなことないんだよなぁ、ってこと。高校はオリの中に建ってんだよなあ、ハハハ。

だからヒロインはよかった。いいよね。ただ、彼女の魅力が本当に問われるのはこれ以降だと思うけれど(だから2は見なきゃ)。


「突然スパイダーマンの力を手に入れた僕」から「スパイダーマン」へかけての、リアリティの描写の線引きが甘すぎるのが残念。コスチュームのデザインを必死に練り上げ、最初のコスチュームはトレーナーに毛がはえた程度のものだったっていう、シナリオの書き込みはすごい良かったんだけど、それだけに留まっている。

スパイダーマンの力を手に入れることで、いつもなんの気なしに歩いていた街中の風景がガラリとその意味を変える。学校へ行く道のかたわら「いざと言う時はそのビルの壁をつたって…」なんていうような戦略をめぐらしてニヤニヤするシーンが欲しかった。
主人公は、いつでもどこでもスパイダーマンになれるように服の下にスーツを着込んでいるんだけど、着込んで「こりゃ、事故にはあえないな」と一人うそぶくシーンとか。


「海腹川背」というスーファミのゲームで、既にラバーリングアクションの面白さは自分のものとして味わい尽くしている。だから、ただ漫然とビルとビルの間を飛んでも新味はない。ビルの屋上にガッと立つ、目的地はあそこだ!ギロッと舐める視線は瞬時に戦略を立てて、あそことあそことあそこを支点にすれば行ける、よしっ、ゴー!勿論それは事前に下見をしてたところさ。と、なると監督は宮崎駿以外になくなるんだよなぁ。

とにかく、糸の先をどこにくっつけているか、そして次に使うでっぱりはどこか、そういうフォローがなかったのがもったいないと思った。


主人公の友達、なんかジェームス・ディーンみたいな顔で笑った。2も期待。






『トロイ』感想。 [59]
投稿者: トウカ (2005年01月15日 (土) 00時28分)


あれ?いま殺されたのってアガメムノンだよね………影武者か?
『グラディエーター』でも史実では生き延びたホアキン皇帝を殺してしまっていたけれど、あれよりもタチが悪い。だってアガメムノンはただ生き延びたってだけじゃなくて、この後まだやること残ってるんだから。こういう、原作とか歴史とかを平気でないがしろにして貶めているのを見ると、アメリカ人ってほんとダメだなと思う。

ハリウッドが映画に撮っていいのはローマ時代までだよなあ。それより時代を遡っちゃいかん。人間出しすぎ。お金掛けすぎ。勇者が人の海に飲み込まれてしまっている。逆逆、イーリアスでは逆に勇者がその大きさによって周囲の兵士たちを飲み込んで、彼らをただの書き割りにさせなくちゃいけない。必要なのは原哲夫イズムだ。

神様が出てこない。
神様を出さなくて、舞台をギリシャにする必然性がどこにある?ローマでいいじゃねえか。鎧着込んだパラスアテネとかアポロンとかが軍勢の中で平然と戦ってる、そしてめちゃくちゃ強い。そういう絵が必要なんだ。三国無双とかそういう感じ。

まるでバブル期の乱開発のような映画だ。お金をかければ何でもできると錯覚している限り、こういう映画はどんどん作られ、原作はみるみる食い尽されていく。
いい映画を作ろうとお金をかければかけるほど、失敗できなくなって、できあいのマニュアルをなぞるだけの保守的な映画しか作れなくなる、というパラドックスぐらいはせめて克服して欲しい。






『天使のウインク』橋本治 [58]
投稿者: トウカ (2005年01月14日 (金) 04時36分)


中央公論で97年から2000年まで連載されたエッセイ+時評集。
…ですが、これがちょっとあなた尋常じゃない。鬼神の如き面白さ。

なされる思考がすべて、読まれる価値のある文として結実していて、意識が霞でぼやけたまま手だけが動きつづける「意識の揺らぎ」がない。この力強さ!やっていることは別に特別なことではなくて、ただ、ある事象についてどこまでも論理的に考えつづける、全ての選択肢の行き着く先を見届ける、ということを丁寧にやっているに過ぎない。

そう、それを実践すれば、誰もが唯一無二の価値あるものを産み出すことができると、以前から理論上では明らかで、そして、誰もがそれを実行しなかった。なぜなら、それはとってもめんどくさいから。誰もここまで脳の体力がなかったというべきか。この面白さは、初めてチープスリルを読みきった時の面白さに匹敵する!


考える糸口は見えるのだけれど、そこから一歩足を踏み入れた先は何の目印も見えない。不毛の荒野でコンパスすらあてにならない。けれども、歩き続ければきっとどこかに辿り着くことはできる、理論上は。
そういう選択肢をこれまでいくつ見送ってきたろう?いつの間にか、そうやって見送ることが第二の習性として体に染み付いていないか?

羊たちの沈黙、酒鬼薔薇聖斗、「なぜ権力の発想しかできないか」、坊っちゃんと清と坊っちゃんの兄、ゆとり教育、クリントンとヒラリー、性同一性障害、ヘッジファンド、男女雇用機会均等法とセクハラ、だんご3兄弟、講演、学級崩壊。
いつの間にかうやむやにしていた問題についての解答集。だから答えだけ書き写しても意味ないんだな。


5年前にでた橋本治の本だから勿論、アマゾンか図書館以外での入手は不可能。






フリクリ3話予告 [57]
投稿者: トウカ (2005年01月11日 (火) 22時53分)


「猫に名前をつけるのってなんか邪道。犬のと違って猫と人間ってもっとプリミチブっつーか、ナアナアじゃん?ここはひとつ、ニャッとかナァ〜とかって猫っぽい言葉でよんでみるのはどう?次回フリクリ第3話、『マルラバ』。猫八と小猫がそんな挨拶してたらおもろくない?ねぇ?」






今月のヤングユー [56]
投稿者: トウカ (2005年01月11日 (火) 19時04分)


待望の読み切り特集。しかし、いまいちピントがあってない気も…。

>池谷理香子
虚無がぽっかり口を開けているようなタイプのダメ男を見るとドキドキしちゃう…んだろうか?そのドキドキは別のドキドキなのでは?……まあ、池谷理香子本人が、そういうのがいいって言うのならそれはそれでいいんだけれども、短編でむりやりハッピーエンドの枠に収めようとするから金に頼る以外にどうしようもなくなる。ラストの1ページ前の背景、窓に保育所の名前が書かれているんだけれど、サラ金かなんかの建物にしか見えんよな。
蛇にピアスはこの人に描かせれば適材適所だったろーになあ。

>東村アキコ
主人公がえびす銀座天国の牛乳配達の娘のまんまじゃん。少女マンガでは、男はともかく、女は使いまわしちゃイカンと思う。花火大会で離れ離れになって…のくだりは、もっと踏んだり蹴ったりのエピソードにしないと、最悪とか非常識とか思い出したくないとかのモノローグが浮いてしまう。
こういう前世モノでつじつまが全部あっちゃうってのもなんかな〜。
まあ永代橋、そんな釘じゃ止めてねーだろとか、いろいろ。

>かれん
本場(?)トルコの値切り術の一端でも知っている者としては噴飯ものの出来。
値切りとは自分のわがままを押し付けることじゃないってことぐらいわきまえとけ。あまりにも幼稚すぎる。

>勝田文
というわけでこれが一番よかった。前の銭湯のやつよりよい。ツカミはOK!な冒頭も、伝統的な短編少女マンガの形だ。なおかつ2ページ目で部屋の中に屏風を出して、冒頭の勢いが息切れする前に世界観を広げることに成功している。あと、若旦那っぽいツラがおそろしくええね。

>トールドミー
話も話数も切りがいいからこれでおしまい。

>岩館真理子「白き夜に青く輝く」
ネットで知るまで「街も星もきみも」との関係には全然気がつかなかった私。
それよりも去年の8月号の近況欄に書かれていた、18年間一緒に暮らした猫が死んだことを受けての短編だと思いながら読んでいました。

だからこの短編の主役は猫で、人間の登場人物は主人公ではなくて語り手役なので男です。実際に一緒に暮らしていて猫はやっぱり猫なので、主役といっても擬人化はできない。いや、暮らしている間は擬人化もできるけど(サバのように)。
主役は猫で、語り手は岩館作品におけるデフォルトというかプロの語り手役である青年なので、微妙にゆるいんだよなぁ。話の形としては「黄昏」タイプだけれど、題材がリアルでひきずってる分、少女漫画の文法を導入しづらかったのか。

青年ではなく女の子を投入して猫と噛み合せて主役二人でとことんまで追求するって話を読みたかったのだけれど、今の(アマリリスを連載している今の、という意味ではなく)岩館真理子にそれを求めるのはさすがに酷か。だから5年後くらいにもう一度描いて欲しい題材だと思う。

……もしかしてトオルは、「となり街の駅から数えて10個目の駅」に行ってしまったんではなかろうか…ドキドキ。


>白衣でポン
編集に人の情けがあるのなら、お願いだからさっさと終わらせてあげてください…。

>ハチクロアニメ
設定画の絵が大してうまくないってのは、なんというか仕方がない。そういうめぐり合わせもあるだろう。でも、この手の少女マンガをアニメ化するんであるならば、色指定だけは、色指定だけは、色指定だけは!命を掛けてくれないといいものにはなりませんよッ!
っていうかその前に雇われ監督丸出しのコメントにゲンナリですが。
あずまんが当千
http://homepage1.nifty.com/~yu/azum/a1.html

スズキサワがなくなってかなり物足りない気がする。
それはそうと、毎月ヤングユーの感想書いてるサイトってOHPとparking以外にはないのかなあ?











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