[1] キンアチャ クリスマスケーキプレイ |
- 白鈴 - 2004年11月14日 (日) 10時29分
ガタガタと震えている身体は快感の強さのせいだろうか。
涙を浮かべた瞳が、助けを求めるように視線を向けてくる。それは解放を望むのか、終わりを望むのか。言葉を紡ぎ出すこともできない様子で、それでも必死に口を開いたアーチャーが掠れた声でキンブリーと名前を呼んで来た。
その声に返事ではなく、彼の中に入れている指を動かせばアーチャーの背中が弓なりに反られる。か細い声は、声を出しすぎたせいで掠れてしまい、きっと後で喉を痛めるだろう。だが止める気になれずに指を動かせば、そこから粘着質のある音が響いてきた。
ねちぬちぎち。
水音ではない。それはそこに塗り込められた物のせいで立つ音。
視線を注げば、指をくわえ込んでいる場所が白く泡立っているのが分かる。しつこく、指など三本もくわえ込めるほどにまでそこを弄ったせいだろう。小さな泡が出来ている。泡は流れ落ち、黒いソファの皮の上に白い染みを何個も作っていった。
いや、泡のせいだけではないだろう。ソファにはアーチャーが達した時に出した白濁の液体も飛び散っていて、高い皮のソファを汚している。
ソファの上で身体を震わせているアーチャーは、足を大きく広げられた体勢で、抵抗する体力もなくなる程までに絶頂を迎えさせられ、もう嫌だという視線をキンブリーへと向けるが、身体が満足していないせいで止めてくれという言葉を言えない。
アーチャーの求めている行為は一つ。キンブリーを受け入れる事。
繋がる行為に慣れてしまったアーチャーは、体内へキンブリーを受け入れるまでは満足しない身体を自分で分かっていた。だからと視線を向け、名前を呼んでいるのに、キンブリーはまだ自身の熱をアーチャーの目の前に晒してもいない。
ただ執拗に。アーチャーの身体の中を弄るだけ。
その指は、白い泡で汚れている。白い泡を作り出している原因の物は、部屋の中を甘い香りでいっぱいにし、その香りでアーチャーは目も眩むほどに快感を高まらせていた。
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