名盤。ポップス・ロックミュージックに於いて、
後生まで語り継がれる１枚の事をいうのは、この
メルマガを読んでいる皆様でしたら、よく御存知
かと思います。その時代に風穴を開けて、その時
代の老若男女を問わず、親しまれ、時には賛否両
論もあり、善かれ悪かれ後のミュージック・シー
ンに何らかの影響を与える１枚、それを総じて名
盤といいます。まぁ、この辺には若干の差異もあ
ろうかと思われますが、このメルマガでは、そう
いう風な意味で統一したいと思います。

来年、子供の産まれる僕としましては、CD代もバ
カにならない訳で、そうなると必然的にレンタル
という手段で音楽に触れていくことが自分の欲求
と金銭のバランスを保つほかないわけで、もしか
したら、他の御家庭もそうされている方って多い
のでしょう。僕の場合はCDを聴くということは、
仕事にも少なからず直結もしているし、ストレス
の解消でもあるわけですし、まぁ生活の一部とし
て成立しているわけです。しかし、最近は邦楽の
半分はコピーコントロールもかかっていたり、洋
楽はなかなか、レンタルの数が充実してない場合
が往々で、さて、何を借りるかと思案にくれてい
たので（まぁ金銭的事情を考えるなら、借りなき
ゃいいじゃんというツッコミもあるでしょうが）
ならばいっそのこと、名盤と呼ばれているのは知
っているけど、聴いたこと無いんだよねぇという
CDに触れてみよう、という結論に達した訳です。
別に時代背景と照らし合わせて、蘊蓄をたれてみ
ようとか、そういうのではなく、あくまで僕の私
観、そしてなるほど、これは名盤だわ、確かにと
納得したものを綴ってみようかと思います。

さて、その第１弾を飾るのはクラッシュ。といえ
ば、もちろん『LONDON CALLING』に他ならないで
すね。ギターを打ちつける印象的なジャケットの
アルバムです。クラッシュ自体は1STアルバムは、
聴いたことあるのですが、雑多な音楽を取り込ん
でいくという歴史的口述に、一貫性がないのだろ
うかと、イマイチ聴くのをためらっていたフシが
ありました。高校時代とか確かにパンクとか好き
でしたが、どちらかというとピストルズ派だった
ように思えます。ただ、２１世紀を迎えた今もな
お、多大なリスペクトを受けているバンドである
し、最近の甲本ヒロト（ハイロウズ）とかの話の
中でやたら、クラッシュに関する話とかを目にし
ていたので、いつかは聴いてみないとと思ってい
ました。

結論、確かにカッコイイですね。パンクというか
ロックンロールですよね。ロカビリー的なものも
あり、キャッチーなメロディのポップスもあり、
レゲエにも傾倒しているところもあり、軽い感じ
のスカとかも混じっていて、ごった煮感覚の印象
を受けていますが、前述した一貫性のなさは見受
けられません。きっと、それって、クラッシュと
いうバンドが、好んでやっているからなんでしょ
うね。吟味して、色々なジャンルを〜というので
はなく、初期衝動で、これやってみよう！という
楽しささえ見えてくるので、衝撃的なジャケット
と比べると、かなりのギャップがあり、それがま
たインパクトとなっているんだろうなと思います。

そう考えると、ハイロウズは勿論ですが、ブルー
ハーツもクラッシュですよね。最近までブルハは
ピストルズ、ハイロウズはクラッシュという捉え
方をしていたのですが、それは見事に覆されてし
まいました。こう考えると、ハイロウズがどんな
音楽を奏でても、それはロックンロールなわけで、
クラッシュ的な発想でいくと辻褄が合うなぁと思
う訳です。そして、クラッシュというバンドの振
り幅がこの後、どのように広く変化していったの
かという事も含め、また聴いてみたいなと思わせ
たこのCDは、やはり名盤といっても差し支えがな
いと思います。例えば人と話をしていて、「好き
な音楽？なんでも聴くよ」と言っている人で聴い
たことのない人は是非、聴いてみるといいでしょ
う。自分の幅がまた広くなり、井の中の蛙だった
ことが実感できるでしょう。このCDは世界各国に
影響を与えなきゃ嘘だよね。