(242) アナタハ、カワッテイマスカ?◆◆FELIX DA HOUOSECAT--DEVIN DAZZLE & THE NEON FEVER◆◆ |
投稿者:nabes
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世の中には、「オレ(ワタシ)って少し変わって るよなぁ」とか思っている人は多いと思う。かく いう、僕も少し前までは、そんな一人だったと思 われる。でも、その思いって年々、薄れつつある。 もちろん、いまの職場もそうなんだけど様々な音 楽を聴くにつけ今昔、色々な人がいると思う。な んでこんな発想が出来るのだろうとか、ヘンテコ なアプローチを仕掛けているなぁとか、そういう のを観たり、聴いたりするにつけ、自分はつくづ く普通の庶民だということに気付く。芸術家とか 志す人で挫折する人は、この辺で自分の発想の限 界に気付いてしまうのだろう。別に僕は芸術家を 志しているわけでもないが、そんなことを考える 日々である。
だから、普遍のメロディラインを奏でる音楽家も 好きではあるが、「そんな音ありかよ」みたいな ワン・アンド・オンリーな音楽にとっても、惹か れてしまう。今日、御紹介するFELIX DA HOUOSEC ATの『DEVIN DAZZLE & THE NEON FEVER』は、最 近見つけたCDの中でもトップクラスに入るように 感じる。
とにかく、まずは、そそるジャケットが目につく。 後光の差したスティービー・ワンダー似の男がき らびやかというか、奇妙な格好で電流の走ったシ ョルダー・キーボードを下げていて、それを取り 囲むように80年代のというか、ドラッグ・クイ ーンチックな女性が取り囲み、浮世絵チックな波 とか桜の花とかが散りばめられた、非常に表現に 困るイラストが目印である(本当にそれ以上はど う表現していいのやらなので、詳しくは店頭で確 認してください)。ちなみに、この人は結構、日 本びいきなのか、FELIXのEは片仮名のヲに、Lは レ、そしてHOUSECATのHは何故かガに変換されて いる。
まぁ、少しイッちゃっているわけですよ。音もあ る意味、期待を裏切らない感じで80年代ニュー ウェーブが基調となっているけど、感情の起伏の ない女性ゲスト・ヴォーカルがお経チックに歌い 上げるのもあり、彼自身が囁いてるものあり、ち ょっとの脱力部分がとても気持ちいい。ちなみに、 先頃リリースされたPRODIGYの新作でも取り上げ られているけど、それに先駆けてこのアルバムで は日本盤のボーナス・トラックとして、女優のジ ュリエット・ルイスがヴォーカルをつとめた曲も ある。そうかと思うと、ライナーにも書いてある けど、ブラックな匂いもそこかしこに感じられ、 ただ脱力だけでなく少し背筋が通った感じに仕上 がっている。
こういうのって嫌いな人は嫌いなんだろうなとは 少し思うのだけど、先程いったように、オレって 少し変わっているのでは?と以前でも今でも思っ いる人は是非、手にしてほしい。そこで自分の才 能の限界を見るか、新たなアイデアが湧き出るか、 そんな人の人生を岐路に追いやる作品のような気 がする、というのは少し大袈裟だけど何か変な人 って、まだまだ沢山いるのだなぁと感心してしま ったわけです。
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2004年10月18日 (月) 13時42分 |
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