(234) キケンなイントロ◆◆Beyonce'--Dangerously In Love◆◆ |
投稿者:nabes
MAIL
URL
|
なんか、やっと書く気になったというか、改め て聴いてみると、「このアルバムはなんなんだ ろう?」という疑問というか、不思議な気持ち になってしまった。デスチャが『サバイバー』 で得た成功、そして各人のソロ活動の中で誰も が待ちわびた作品だというのにビヨンセの『Da ngerously In Love』は「あれ?」という気に なった。
とはいっても、不満があるわけではない。かと いって満足してる訳でもない。イマイチ食い足 りないような感じがする。もちろん、『Crazy In Love』は、ショーの幕開けを飾る華々しい ファンファーレとなっているわけだし、『Naug hty Girl』はひたすらセクシーになっているし、 この辺はデスチャの路線を踏襲しているといっ てもよいのだが、全体的に聴くと流れてくるの は、ドープな世界観に他ならない。
男性ラッパーをフューチャリングしたゴツゴツ したナンバーというのは、せいぜい入ってても 2〜3曲だと思っていたわけである。やはり、 デスチャの頭脳とよばれる人間なわけだから、 アッパーでエッジのきいたものを想像していた わけだが、その予想は見事に破られた。 がしかし、これをもって、「なるほど、ビヨン セのやりたっかたことは、これだったのね」な んてことは言う気もない。これもまたビヨンセ の引き出しの一つと取る方がいいのかもしれな い。つまり、華々しきデスチャのメインのソロ 作というセンセーショナルな作品という大層な コピーのついた品質保証付きの作品ながら、彼 女にはただのイントロでしかないのかもしれな い。これから始まる長いソロ活動に際して、あ くまで自分のペースで進んでいこうという決意 の表れなわけで、先程書いたセンセーショナル な話題を軽くいなしてしまったわけだから、や はりビヨンセという女性は並のDIVAではない。
がしかし、この作品を契機にビヨンセという商 品は、一気にデスチャを飛び越え、スターダム へと飛び出した。そうなると、もはや彼女の術 中といってもいい。とびきりファンキーで「こ れぞ、ビヨンセ!」という作品は次作に待ち構 えているような気がする。弾も込めて、引金を ひいて、世界に向けてぶっ放す。ドープなイン トロダクションで充分に大衆は惹き付けた。あ とは、僕らが覚悟を決めるだけ。今作と同じよ うな作品を待ち構えていたら、きっと怪我をす るだろう。なんて、身構えていると、また彼女 の思うつぼだったりする。でも、僕はそれでも 彼女の一撃を、こめかみを硬くして待ちかまえ ている。そんな危険な関係をビヨンセとは築け そうな気がするわけである。
|
|
2004年08月09日 (月) 14時44分 |
|