予告を観たとき、
そのドキュメンタリータッチのリアルさに胸が締め付けられました。
映画を観て、ハイジャックされた旅客機が3機ターゲットに激突したのを知り、
絶望しても果敢に身を投げ出して立ち向かっていく乗客たちの姿を、
結末を知りながらも応援している自分がいました。
涙出た。
リアルさを追求するあまり、(空腹でコーヒー飲んだせいもあるとは思うけど)
臨場感ある機内の揺れや、アクロバット飛行の様子、絶望的な状態の連鎖にとても胃が痛くなり気分悪かった。
航空局と軍(と政府)の情報共有の悪さもアメリカでこうなら、日本はもっと無策なんだろうなぁとも感じました。
<原題>「UNITED 93」
<公開時コピー>「2001年9月11日――
4機の旅客機がハイジャックされた。3機はターゲットに到達。
これは、その4機目の物語である。」
監督は「ブラディ・サンデー」「ボーン・スプレマシー」のポール・グリーングラス。
北アイルランドのデリーで起きた「血の日曜日」事件を描いた「ブラディ・サンデー」も深いです。。。
ハードン連邦航空管制センターのベン・スライニーさんをはじめ、
登場する管制官や軍関係者の一部は、9月11日に実際にその場にいた本人が自ら演じています。
エンドクレジットにたくさんの“AS HIMSELF”の文字。。。
実際のパイロットや乗務経験を持つ者、乗客の年齢等を反映したキャスティング、
二度と繰り返されてはならない事件なだけに、
何が起こっていたのか、という事実を知っておくことは大切なことだと思います。
実際4機目がターゲット以外に墜落したというニュースをぼんやり覚えているだけで、何が起こったのか知らないに等しかった。
当時、(時差で日本は夜)友人から電話で「テレビ見てみて!」とニュースを知らされ、
テレビには繰り返し、ワールド・トレード・センターに旅客機が激突するシーンが映し出されていました。
ああだこうだと話しているうちに2機目が激突。
崩れ落ちるワールド・トレード・センター。
まもなくペンタゴンにも激突したというニュースが入り、恐ろしくて言葉もなかったのを覚えています。
映画を観ていても、その激突シーンには胸がつまります。
私でさえこうなのに、ご遺族やアメリカに住む方や、近い方ほど辛く悲しいものでしょう。
・OST 「ユナイテッド93」
・DVD 「フライト93の真実」
テロリストがフライト93をハイジャックするのにかかった時間:2年間!
フライト93の乗客・乗務員40名が一丸となってテロを阻止した時間:30分!
「ハイジャックフライト93」
テロリスト集団の“911”に至るまでの5年間を忠実に描いた衝撃作。
<あらすじ> 2001年9月1日。
アメリカ国内の空港を飛び立った旅客機4機が、ほぼ同時にハイジャックされる。
うち2機はワールド・トレード・センターに、もう1機は国防総省ペンタゴンに激突炎上した。
その頃ユナイテッド93便の機内でも、テロリストが爆弾を持って操縦室を制圧。
機内は混乱に陥るが、地上で起こっている事態を知った乗客と乗員たちは、わずかな武器を手に立ち上がった。。。
□HP http://www.united93.jp/top.html
(↓ 以下ネタばれあり) ☆☆☆☆☆ 多くの方に観てもらいたい映画です。
テロリストもそれぞれ一人一人の人間で変に悪者キャラとして映っておらず、
思想は違いながらも神に祈り、命がけで全うする姿が淡々と映し出されていました。
「CAは訓練を受けているから」「金で解決出来るだろう」etc、
恐怖で動けない者、パニックを起こす者、
乗客もヒーローではなくただ生き延びるためにチャンスをあきらめない、という姿がまたリアルに思いました。
機内電話はまだしも携帯は使えるの?という疑問もあるけど。
各官制センター、防空指令センター、連邦航空局などのパニックぶり、その中冷静に対処してゆく姿も緊迫感があり引き込まれていきました。
音声から「プレーンズ」と複数で呼んでいたと分析したり、事態収拾に努めていてもWTCの激突シーンには誰もが言葉を失っていたり。。。
また派手に盛り上げたり泣かせようとする音楽がないのも、かえって状況のまま気持ちを揺さぶられるようで上手いなぁと思いました。
ラストの暗転には言葉もありません。。。
(ハイジャックされた4機)
・アメリカン航空11便
ボストン発(7:59)→ロサンゼルス行 WTC北棟に墜落(8:46)
・ユナイテッド航空175便
ボストン発(8:14)→ロサンゼルス行 WTC南棟に墜落(9:03)
・アメリカン航空77便
ワシントン発(8:30)→ロサンゼルス行 ペンタゴン本庁舎に墜落(9:37)
・ユナイテッド航空93便
ニューアーク発(8:42)→サンフランシスコ行 ペンシルバニア州シャンクスヴィルに墜落(10:03)
2006年8月23日(水)MOVIX三郷
雷雨で仕事にならないと彼が休みだったので行ってきました。
夕方の上映で9割埋まっていましたが、エンドロールが始まると残ったのは15人。。。寂しかった。
そういえば。。。
機体の破片の飛び散り具合から米空軍に打ち落とされた、という疑惑もなかったっけ?