2004年には「シークレットウィンドウ」「ネバーランド」を制作しているというから、ジョニー・デップさんの改めてその才能の豊かさを思い知らされます!
前後のモノクロジョニーのシーンは物哀しいながら魅了されます。ゆらゆら揺れる蝋燭の明暗加減がまた良かったりして。
観る前にも宣伝 を載せましたが、「アマデウス」のエログロ版?フフフ 暗く重いので覚悟して観るべし。
<原題>「THE LIBERTINE」
本作で製作と共に国王チャールズ二世役で出演もしているジョン・マルコヴィッチがロチェスターを演じた舞台劇を映画化。
共演に「CODE46」「イン・アメリカ/三つの小さな願いごと」のサマンサ・モートン。「プライドと偏見」のロザムンド・パイク。
監督は新人ローレンス・ダンモア。
<あらすじ> 1660年代、王政復古のイギリス。
国王の親族が居並ぶ大事な宴の席で卑猥な詩を朗読して国王の怒りを買い幽閉されていた第二代ロチェスター伯爵こと詩人のジョン・ウィルモット。
恩赦を受けて3ヵ月ぶりにロンドンへと戻ってくる。
しかし、ロンドンでは相も変わらず悪友たちと酒を酌み交わし、娼婦を抱く放蕩の日々。
そんなある日、ジョンは訪れた芝居小屋で観客のブーイングを浴びていた若い女優エリザベス・バリーに目を留める。
彼女の隠れた才能に気づいたジョンは自ら演技指導を申し出る。
悪名高いジョンを警戒して固辞するバリーだったが、ジョンの熱意に押し切られ、翌日から2人は一対一で稽古を開始するのだった。。。
ジョニー・デップ Johnny Depp ・・・・・・・・・・ジョン・ウィルモット/ロチェスター
サマンサ・モートン Samantha Morton ・・・エリザベス・バリー
ジョン・マルコヴィッチ John Malkovich ・・・チャールズ二世
ロザムンド・パイク Rosamund Pike ・・・・・・エリザベス・マレット
トム・ホランダー Tom Hollander
ジョニー・ヴェガス Johnny Vegas
ケリー・ライリー Kelly Reilly
ジャック・ダヴェンポート Jack Davenport
リチャード・コイル Richard Coyle
フランチェスカ・アニス Francesca Annis
ルパート・フレンド Rupert Friend
ポール・リッター Paul Ritter
スタンリー・タウンゼント Stanley Townsend
□HP http://www.libertine.jp/
・期間限定、劇中の衣装展示 HMV新宿SOUTH店、テアトルタイムズスクエア、BOACカフェ(渋谷)、HMV渋谷店
HMVのを見ましたが、ジョニーの衣装はカーテンみたいな素材でした。フフフ
(↓注 以下ネタばれあり)☆☆☆★★
「楽しんでいるフリ」をするのに飽き飽きしていて、芝居にだけリアルを感じるというジョニー。ちょっと共感。
死の床で神父に「理性で神に反抗している」と言われたように、一見狂気に見えるジョニーの言動は狂ってはいなくて真っ直ぐなほど不器用な生き様だったのでした。
興味がわけば女も男も抱き始終酒に溺れた結果、
片目がつぶれ皮膚は剥がれ歩くこともままならい、しまいには失禁、鼻が落ち、醜く壮絶な最期を33歳の若さで迎えます。
彼がこうなった元凶は何だったのだろうとも思う。
ラストのジョニーが議会で演説する場面は素晴らしかった。
もう少しわかりやすくチャールズ二世との愛憎劇を見せていたら、もっと感動的な場面になったと思います。
性描写の入った政府批判劇には笑ったのですが、レディースデーで男性が1割いたかいないかの状況、クスクス笑いが漏れたのでホッとしました(苦笑)
妻、愛人(女優)、娼婦、代表される三人の女たちのジョニーへの愛情はたっぷり伝わってきました。
特にダイアナ王妃の直系の先祖だというプライドを持ち続けた妻、ジョニーも愛しているのに上手く関係が保てずにいたにもかかわらず、最期まで深い愛情を注いでいた姿が印象的です。
誘拐した女性を妻にするという話は伝記の中でも有名なエピソードのようですが、二人の会話するシーンが二度あっただけでした。
演じるロザムンド・パイクさんは気品もあり見事でした。
2006年4月12日(水)テアトルタイムズスクエア
初めて。チケットを買い整理番号順に入場。
レディースデーであり、公開劇場も多くないせいかほぼ満席、しかも圧倒的に女性客。
椅子の背もたれがまっすぐな感じなので長時間は腰が痛い。