◎新妻地質学研究所 月刊地震予報89)福島沖の地震の応力場極性と東日本大震災・2017年3月の月刊地震予報 2017年3月20日 発行
(引用開始) 2.2017年3月の月刊地震予報
2017年2月の日本全域CMT個数は18個と先月2017年1月の10個から増加したが, 地震断層面積のプレート運動面積に対する比は0.075と先月の0.054と,一割以下が2か月続いている.
2か月連続で1割以下を記録したのは,東日本大震災以後は2014年1・2月(速報52)のみである. 嵐の前の静けさがどれだけ続くか警戒が必要である.
南海トラフ・琉球海溝・台湾域の地震断層面積比は2017年2月が0.004と2016年12月の0.002から3か月連続して0.01以下を記録している. 東日本大震災以後,0.01が2カ月以上続いたのは2012年11月・12月以来の最低記録である(速報36).
フィリッピン海プレート沈込域である関東・西南日本・琉球・台湾の地震活動に継続して警戒が必要である. 房総三重会合点の2016年9月23日M6.7pe32kmに関連し,関東域のM6以上の地震に警戒を呼掛けているが(月刊地震予報88), 引き続き警戒が必要である. (引用終了)
★★ ○上記記載の日本全域:地震活動静穏化の2017年1月と2月の「「嵐の前の静けさ」
前回は2014年1・2月でした。 このときには、この静穏化以降
2014/3/14:伊予灘:M6.2:震度5強 2014/4/2:チリ沿岸北部:M8.1:北海道から九州地方にかけての太平洋沿岸、伊豆・小笠原諸島で津波を観測 2014/5/5;伊豆大島近海:M6.0:震度5強 2014/6/24:アリューシャン列島M7.9:北海道と青森県の太平洋沿岸で津波と考えられる弱い海面変動を観測
2回の巨大地震による津波と2回の強い揺れを観測。 「「嵐の前の静けさ」」とは怖いもので、現在も2017年1月と2月も「「嵐の前の静けさ」です。
○上記記載の南海トラフ・琉球海溝・台湾域の2016年12月から3ヶ月間の静穏化
前回は、2012年11月・12月でした。 このときには、この静穏化以降、 2013年1月、0.03 2013年2月、0.03 と、静穏化が続き
2013/4/13:淡路島;M6.3、震度6弱が発生。 2013/4/17:三宅島近海M6.2と続いた。
以上まとめますと、 日本全体では、2017年1月と2月の「「嵐の前の静けさ」が続き、 さらに、フィリッピン海プレート沈込域の関東・西南日本・琉球・台湾の地震活動も、2016年12月以降、 三ヶ月も、「「嵐の前の静けさ」である。
3月も、震度4の地震が、日向灘と福島沖で2回発生しただけで、この「「嵐の前の静けさ」現象が続いている。 このようなときには、予想される地震もかなり遅延するか、予想より規模が小さい地震が多いです。
ライオンなどが、獲物に飛びかかる前に、身をかがめて、力を蓄えていると同じ状態です。 今のうちに、日曜モニタリングの巨大地震津波防災を中心に、準備を進めましょう。
|