◎福島沖:M7.3その2
1、周辺の過去の地震活動
図2016112301に、1923年以降、93年間の、今回の地震の周辺のM5以上の地震活動を示した。
http://www.tochiginokenkyusha.com/ikase8/fukushimaoki2316.jpg過去93年間で、M7以上の地震は、1938年と、今回の11/22の地震、合わせて、4回しか発生しておりません。
1938年には、11/5と11/6に、立て続けに、M7.3,M7.5,M7.4の地震が発生した。
この1938年の地震活動は、
11月5日から同年12月にかけて福島県沖で発生した一連の群発地震活動。
塩屋崎沖地震(しおやさきおきじしん)とも呼ばれる。
1938/11/5:17:43 M7.5 最大震度5
1938/11/5::19:50 M7.3 最大震度5 津波は17:43の地震によるものと重なった。
1938/11/6:17:53 M7.4 最大震度5
その後、群発地震活動となりM5~6クラスの地震が多発した。
一連の地震活動では11月中に有感地震を300回、12月に23回観測し、11月30日までに津波を7回観測している
2、塩野崎地震の再発はあるか
図の地震活動図を見ると、今回の震源は、1938年にかなり近く、
すでに、今まで、78年経過しており、塩野崎地震の再発の恐れはある。
本サイト観測者仲間の観測観察:一昨日報告した茨城県南部観測点大気中ラドン濃度観測
最近11カ月間のラドン濃度変動を図2016112302に示した。
http://www.tochiginokenkyusha.com/ikase8/ibaraginannburadon.jpg結論から述べますと、M7.3地震発生の12時間後に、再度、ラドン濃度上昇が起こり、再度、地震発生の準備をしています。
茨城南部のラドンは、11/18から急上昇しています。
11/18:33ベクレル、11/19:33ベクレル、11/20:37ベクレル、
11/21:32ベクレル、11/22:朝:32ベクレル、11/22夜:38ベクレル
このように、地震発生直前には、32ベクレルとやや濃度低下したものの、
11・22夜間には、38ベクレルとなり、11/20の37ベクレルを上回る濃度となった。
3、本サイト空の掲示板
No.40277 11月22日愛知西部の観測と衛星画像NASA&高知大学&ひまわり8号
衛星画像からは、朝、東北に未完成さざ波雲と三陸沖南部に円形の大気重力波が見られます。
岩手海岸線からは、放射状の雲帯が発生。同じく岩手北部沖に波状雲が広がっています。
正午にはも三陸沖に同心円状雲が出現。その太平洋上側に断層状雲が見られます。
また、正午過ぎに、新潟・福島で横に伸びる雲帯が複数発生。同じ位置に大気重力波も発生した。
いずれにしても、岩手沖に現象雲が発生していますから要注意ですね。
余震も警戒が必要です。
以上まとめますと、
11/22:福島県沖:M7.3の地震の震源位置では、78年前に、塩屋崎沖地震が発生。
当時、2日間で、3回のM7クラスの地震が発生した。
本サイトの茨城県南部観測点。今回の震源から凡そ130km。
大気中ラドン濃度が、11・18より急上昇。
地震発生直前には、やや濃度低下したものの、11・22夜間には、11/20の濃度を上回る濃度となった。
M7.3地震発生の12時間後に、再度、ラドン濃度上昇が起こり、再度、地震発生の準備をしていると考えられます。
:11/22夜間のラドン濃度上昇。茨城県南部のみならず、福島の隣の山形県村山地方観測点でも、大きく上昇した。
衛星画像でも、11/22:正午過ぎ、新潟・福島で横に伸びる雲帯が複数発生。同じ位置に大気重力波も発生。
茨城ラドンの再上昇と、衛星画像による前兆から
1938年:塩屋崎地震の再来に警戒です。
さらに、1938年の塩屋崎地震が数か月続いたように、
今回は、今まで報告してきたように、福島沖だけではなく、
三陸沖から、青森沖、十勝沖に至る広い範囲で、
まだ、M7クラスの地震に警戒が必要です。