◎御岳山噴火の前兆
1、9/28:火山噴火予知連絡会藤井敏嗣(としつぐ)会長会見
「もともと今回起こった水蒸気爆発を予知するのは非常に難しい。 突発的に起こることが多く、11日の(火山性)地震が前兆なのかという保証もない。
それをもって予知に失敗したというかもしれないが、ある意味では仕方のない状態。 われわれの火山噴火予知に関するレベルというのはまだそんなもの。 ただ、もう少し情報の伝達に関しては、直接、登山客に対する働きかけがあってもよかったかもしれない」
「こういう異常があって、次にどういうことが考えられるか、もう少し丁寧な情報発信があってもいい。 噴火警戒レベルがあるから100%予知ができる、 噴火の前に(警戒)レベルを上げることができるというようなことは考えないでほしい。
今回、今まで御嶽山で経験したことのない現象を経験したわけですから、 警戒レベルそのもの、レベルの上げ方を改善していく余地はある」
御嶽山の観測体制の増強について 「それは当然。御嶽山の観測体制は必ずしも十分だとは思えない。 例えば傾斜計を設置しているところは1点しかないとか、地震計も必ずしも適切な位置に設置されているとは限らない。 もっと観測体制を充実させる余地はあると思う。今後のことを考えれば当然、観測体制の充実は図られるべきだと思う」
★★ 以上、主要な点のみ、発言を引用しました。 山体の膨張などの地殻変動を伴なわない水蒸気噴火予知の難しさを、会長は語られた。
ただ、「情報の伝達に関しては、直接、登山客に対する働きかけがあってもよかったかもしれない」という 発言に、犠牲者が多く出た噴火に対して、今後の改善点などを述べられたことはよかったと思います。
2、テレビ朝日:9/29:スーパーJチャンネル 火山噴火予知連絡会 副会長 東大地震研 中田 節也 東京大学 地震研究所 教授も出演された。
この中で、9/11の火山性地震以外に、前兆はなかったのかという特集がされた。 1、山小屋に噴火前日より滞在していた登山者 「亜硫酸ガスのにおいが前日、強かった。」
2、御嶽山山麓に在住の方 「噴火の3日くらい前に、どんとつきあげる地震があった。」
3、地元在住の写真家(他の番組での談話) 去年ぐらいから、今回噴火した周辺で、水蒸気の噴出(ジェット)が、よく発生していた。 その前、3年間は、そのような水蒸気の噴出もなく、静穏だった。
これらの発言を受けて、中田教授は、これらの情報を、噴火予知に活用できるような仕組みを検討すると話された。
◎御岳山噴火関連
本サイト環境自然などなんでも掲示板:[34462] 富山県の奥田北観測井の地下水位にも記載されていますが、 9/29は 朝7時には、地下水位が-9.65m 11-17時には、-5から-6m。
大きく長い時間、地下水位が低下した。 この水位低下は、御嶽山噴火前日の9/26の水位低下より、やや大きい。
一方、御嶽山の山麓の王滝村観測井の地下水位。 一日に一回しか、更新がないため、9/29の10時頃までのデータですが、 噴火発生後は、継続して、大きな地下水位の変動なし。
気象庁 (火山観測網) V.ONTA 長野県 御嶽田の原上(たのはらうえ)観測点の 1時間ごとの変動のグラフを見ると、9/29の19時~9-30の1時ごろまで、大きな変動がみられます。
これらを総じると、 噴火は、9/30も続くと、予想される。 現在はやや噴火の勢いは、弱まっていますが、 9/30は、再度、9/27と同程度かやや強い噴火が発生する可能性があると予想されます。
自衛隊、警察、消防の皆様の懸命な救助作業が続いていますが、 2次災害の恐れもあります。
予想が外れて、救助作業が順調に進むことを、心からお祈りいたします。
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