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■Voice From おーはし■

ちわっ!みなさん。
このコラムコーナーは、俺が日頃思っていること
…例えば、舞台や映画を観ての感想や音楽を聴いて感じたこと、
小説を読んで思ったこと、道を歩いていて気づいたこと、
ごはんを食べての満腹感、まる半日寝た後の爽快感などなど、
そんな日々のあれこれを、どくだんとへんけんにミチミチて
語ってしまおうというものです。…もちろん、ケトイシのことも!

不定期更新。気が向いたトキが更新日。

━ 2002.11.19 OPEN ━

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voice207■安部公房とサザンオールスターズ


    RES 
-------------------------------------------
[274]おなまえ:おーはし
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今回は二本立てで行きます。
しかし…
このタイトル…
どっかのムード歌謡グループみたいですね。
それもこゆぃ(笑)



そりゃ彼にとっては理不尽だし不条理だろうよ。

【理不尽】
道理に合わないことを押し付けられる事。
【不条理】
ものごとの筋道が立たない事。

でも村の人々にとってはどうよ?
これって
“やりたかねぇけどやるしかねぇんだ”
って感じじゃないかな〜

◎安部公房『砂の女』あらすじ◎
主人公は砂漠に新種のハエを採集しに向かうが、
砂漠の中の村で
寡婦が住む家に滞在するように勧められる。
村の家は一軒一軒砂丘に掘られた
蟻地獄の巣にも似た穴の底にあり、
はしごでのみ地上と出入りできる。
一夜明けるとはしごが村人によって取り外され、
主人公は女とともに穴の下に閉じ込められ
奇妙な同居を始める。
村の家々は常に砂を穴の外に運び出さない限り
砂に埋もれてしまうため人手を欲していた。
村の内部では
村長が支配する社会主義に似た制度が採られている。
主人公は砂を掻きだす作業をしながら
さまざまな方法で抵抗を試みるが、
結局女と関係し彼女が妊娠するころには
村を脱出する気力を完全に失う。
女を病院へ連れて行くために
かけられた縄梯子を村人が外し忘れ、
主人公は自由に穴の外へ出られるようになるが、
「出られる」のでも「出られない」のでもない
第三項を主人公が見出す場面で小説は終わる。
〜ウィキペディアより

読み終わって数日経つが、
どうしても頭が村人のほうへ行ってしまう。
別に奴らの行為に賛同してるわけじゃないけどね。

物事には表と裏がある。
信条には正義と悪がある。
でも裏から見れば表は裏なのだ。
悪から見れば正義は悪なのだ。

この小説をもっとガキの頃に読んでたら、
間違いなく村人たちを徹底的に憎んでたろうな…

口の中がじゃりじゃりします。
たまったもんじゃありません。
全身砂だらけの思いを実感出来ます。
怖くて深い小説です。
でも一気に読めちゃいます。



サザンオールスターズが好き♪ってゆぅと
「はぁ〜ん」
みたいな顔や空気に遭遇する事がある。
よくある。

で、気が弱い俺は近年では
「サザンが好っきやねん」
ってあまり豪語しないようにしている。

コレも世渡り。お上手。

しかし…心密かに好きなものはスキ。
最近では『彩』と『君こそスターだ』です。
『BOHBO No5』はいいと思ったけど飽きた。
意外と心から離れる。
食いつきは良かったんだけどね。

今回の『DIRTY OLD MAN〜さらば夏よ〜』っつーのは、
曲の構成が変化に富んでいて気になっていた。

あと歌詞だな。
なんだか俺世代への応援歌に聞こえる。

んで、今日レンタルする。
歌詞を読む。
分からん。

こりゃ…
あれだな…
ことばを…
ならべただけだな。。。

起…あるかな?
承…う〜ん
転…少しは
結…これはあるか?

よし!
俺が初めて聴いた段階で気になった詞を並べよう◎

「燃えつき死んだはずさ」
「人生俗世間に目を背けて」
「いいひと…無邪気に道化」
「めいっぱい」
「せいいっぱい」
「夢のような過去が巡るよ」
「大事なものは若さじゃなくて」
「振り向くほどに人生は悪くない」
「うなだれちゃダメさ」

分かるようで分からない?
まぁ分かるわなぁ〜
だって分かるから気になってんだもんw

でも全体の歌詞を読むとかなり謎が満ちて来る。
困ったもんだ。

歌詞に【物語】を求めるのはアホである。
歌詞とは音に付随するから成立しているものだ。
しょせん曲とセットとしてあるものなのだ。

愛を語ってくれてもいい。
人生について論じてくれてもいい。

でも言い過ぎるな!
言わんでいいコトまでゆぅな!
すっきりまとまった論旨にすんな(笑)

歌詞だけじゃ分からない。
なぜなら音楽が伴うから。
詞だけで分からせようとするのは何度も言うが…
アホである。

そんなの今の邦楽に多くねぇ??

“うなだれちゃダメさ”
(うな垂れちゃ駄目さ)
…この辺で「むむむ」って思った俺世代は多いんだろうな。

1:54からの曲調のグルーヴ感がすばらしい♪♪


2006年09月04日 (月) 21時52分





voice206■道子の調査


    RES 
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[273]おなまえ:おーはし
------------------------------------------------
なぜ彼女は水着を着ていたのか?
なぜもうひとりの彼女は刺されたのか?

この疑問にそれなりの決着をつけようと、
散々頭を巡らすがうまく行かない。

いくつかの自分の想像に到達点を見出したいが、
それが出来ない。
謎の解明には至らない。
決め手が無いのだ。
類推は可能だが確証が無い。

よって…
分からないものは分からないものとして残る。

「よぅ分からん芝居じゃのぅ〜」
「いらいらするのぅ〜」
「観らん方がよかったかいのぅ〜」

ペンギンプルペイルパイルズ公演
『道子の調査』
作・演出/倉持裕
下北沢ザ・スズナリ

なぜ分からないのか?
それは説明が無いから。
この水着や刺傷のくだりだけではない。
芝居全編に相応の説明が無いのだ。

相応というよりも…
必要な説明すら排除されているかもしれない。
俺たちが普段見聞きする物語と比べれば、
格段に前後の状況心理描写が少ない。

いきなり会話に参加させられて、
いきなり会話から退場させられて、
いきなり別の会話に突入されられる感じ。

それでもそんな断片的なパーツを
ひとつひとつ拾っていくうちに、
行方不明のナミコという女性を
6年前に調査しに来た砂恵と、
現在また新たに調査を開始した道子のこと。
ナミコのこと。
そして、
ナミコを取り巻く人々の人間関係が見えて来る。

舞台は現在の道子と6年前の砂恵の調査が
交差する形で進行して行く。
セットはモーテルの一室のみで、
照明の変化によって現在と過去が場面転換する。

対話しないのは道子と砂恵のみで、
道子と話していた証言者が
次の瞬間には砂恵と会話してたりするのだ。

この細かいスイッチが心地良い。
こういう場転は演劇の常套手段だが、
ここまで小刻みに歯切れ良く、
相当数のシーンを繋ぐのは初めて観た。

そんな断片的なパーツと小気味の良い繋ぎから、
説明過少の芝居でも惹き付けられるから不思議だ。

2時間15分くらいかな…
ちょっと長め…
でも、ぐいぐいぐいっと…
観てしまう。
目が離せない。

それと…
道子を演じるのは伊藤留奈という女優なのだが、
この人の醸し出すものが大きい。

別に超美人ってわけじゃないのだが、
ちょっと屈折した都会の女って感じが、
その実、
この芝居の方向性を握っていたように思う。

浮遊感がある物語に
不思議とドロッとした情感が滲み出る。
その中心にいたのが伊藤留美かもしれない…。

「よぅ分からん芝居じゃのぅ〜」
「いらいらするのぅ〜」
「観らん方がよかったかいのぅ〜」
「でも観とらんと損したかもしれんのぅ〜」
「なんでも分かりゃええってもんじゃないのぅ〜」
「そじゃのぅ〜そじゃのぅ〜!」

頭では分からない。
でも
体や感覚で
分かる。
だからおもしろい。


2006年09月02日 (土) 02時58分





voice205■スーパーマン リターンズ


    RES 
-------------------------------------------
[272]おなまえ:おーはし
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観終わった後、
気持ちが冷んやり爽やかなる。

もちろんクソ暑い真昼間に、
冷房こんとろーるバッチリの映画館に入れば
誰だって涼しくはなるだろうが、
そんな要素は全く関係ない。この映画。

『スーパーマン リターンズ』
主演/ブランドン・ラウス
監督/ブライアン・シンガー

このブランドンって役者が、
なんつぅのかなぁ…
無味無臭善良博愛素直人間ってキャラを
とっても真っ正直に表現してるんだ。

その顔。その表情。その体。

こぅゆぅ役柄って、
一歩間違うと何の印象にも残らないってコトに
陥りがちだが、
この作品では見事にそれを回避している。
監督はもちろん、
脚本家も素晴らしいんだろうね。

スーパーマンはスゴイんだ!
マシンガンの弾を体で弾き飛ばすなんて当たり前。
落ちて行く落下物を手で止められる。
先回りして。
足場がない空中で。

もの凄い勢いで燃え広がる炎なんか
息で消しちゃうもん。
ふーって。

大陸なんか根こそぎ持ち上げるもんね。
でもって、
宇宙の果てにポイしちゃう。

笑えるんだ。
笑うんだ。

が、冷静になりふと思う…
あ!そっか!!
この人、スーパーマンだから
何でも出来ちゃうんだよなぁ〜
…って。(妙に納得)

当然、
ヒーローには付き物の弱点も用意されてるし、
かなりの窮地に追い込まれるのだが、
それ以前に強い。
ベースが強い。
基本がごくつよ。
正に最強。
胸にS字のタイツ男!

でも感情移入してしまう。
強過ぎスーパーマンに。
笑ってもバカに出来ない、バカにしない。

なんでだろ???
と考える。
演じ手、演出の良さともう一つ大きな要素は、
【語らせなかった】ってことかな…

悩みもするし、怒りもするし、
喜びもするし、恋もするクラーク・ケントだが、
その一切については語らない。
心情表現しない。
黙って行動するだけ。

だから逆にリアルさを獲得出来た。
超人という過剰な設定だからこそ、
過剰な言葉と過剰な表現を排除した。
そこに“現実味”が浮き出た。
成立した。

【スーパーマンのあの目がすべてを語っている】

あとさ〜
宙にぽっかり浮くシーンが
よく出るんだけど、
それがイヨーに気持ちいぃww

風にマントがパタパタって揺れる音が、
微かにしてさ〜
ホント聞こえるか聞こえないかぐらいの微妙さ。
それがとってもいぃんだ〜◎◎

これこそが、
“映像のチカラ”って言うんだろうな。

とは言え………

ラスト間際がかったるい。
重い。
鬱陶しい。
あのへん、スカスカやってくれたらなぁ〜

惜しい。
もったいない映画だ(なので80点)


2006年08月21日 (月) 20時11分





voice204■冷たい森の白い家


    RES 
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[271]おなまえ:おーはし
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人が人を人と思わないという事は
どういう事だろう?

人は人を見る。
人は人と話す。
人は人に触れる。
人は人を感じる。
人は人と繋がる。
…だから人は人を人と思うんじゃないかな?

【コミュニケーション】という言葉を
辞書で調べてみる。
ことばや文字・身ぶりなどを
仲立ちとして行う意思や思想の伝達。
…とある。

伝えたいんだ。
でもって、知ってもらいたいんだ。
知りたいんだ。

コミュニケーションで人は人を思う。
想う。
慮る。
思い遣る。
…人が人を人としてを認知する。

じゃ、丸っ切り
このコミュニケーションってやつが
無かったらどうなるんだろう??
…人と思わない。
…物としか思わない。
…無くなっても大丈夫。
…無くても平気。
…壊れても何とも思わない。
…殺しても。
…血が出ても。
…指を折っても。
…歯を抜いても。
…腕を切り刻んでも。
…両足を切断しても。
…内臓を引きずり出しても。
…殺しても。
…殺しても。
…殺しても。

だって人と思っていないんだから。
コミュニケーションが無いんだから。

自分の事に置き換えてみる。
俺は人と話す。
俺は芝居仲間と話す。
芝居を創る。
観客へ伝える。
仕事仲間と話す。
お客と触れ合う。
親と電話する。
親の事を思う。
メールをする。
友達と飲む。
たまには手紙も書く。
今はこうやって…
多数の人へ向けた文章を書いている。

これが全部無くなったら?
全部失ったら??????

「ヤだぁーーーーーーー!!!!。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。」

…人を殺す奴…
そいつにもあるはずなんだ。

きっと、どこかに、
ちょっとかもしれないけど、
人を人として認知する“何か”が、
自分と同類の“人間・人類”だという意識が
そいつにもあるはずなんだ。

そして、
人と話せない事、話してもらえない事、
感じられない事、感じてもらえない事、
触れられない事、触れてもらえない事…
そんな事への悲しみとか寂しさとか
希望とか希求とかがあるはずなんだ。
きっと!

そんな事を考えた。
乙一『ZOO2』収録「冷たい森の白い家」

でもさ〜(笑)
そんな事を考えた…とか言ってる俺だけど、
これくらいの事は誰でも考えるわけであってさ〜

問題なのはどういう話で、
どういう切り口で、
どういう表現をしたか?であってさ〜

そこから導き出された考えとか思いって、
受け手にとって大きくって強いよね。
だから俺らは、
本読んだり、芝居や映画観たり、
音楽を聴くわけであってさ〜

この作品はわずか20ページの短編。
でもラストには驚いた。
思わず「凄い!」ってつぶやいちゃった。

そしてどう捉えていいのか…
しばらくの間分からなくなった…。


2006年08月11日 (金) 01時58分





voice203■ゆれる


    RES 
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[270]おなまえ:おーはし
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映画は2時から始まる。
4時過ぎには終わるのでそれからは、
あれやってこれやって一日を過ごそう…
と、考えていたが何も出来なくなってしまった。

考えをまとめようにもまとまらない。
そもそもまとめようとしているのか???
とにかく頭がボンヤリしてしまう。

『ゆれる』
西川美和/監督脚本
オダギリジョー、香川照之/主演

問題なのは、
骨太で濃厚な作品なのに
どうして透明感が漂っているのか?という事。

暑苦しい映画だ。
ボリュームが在り過ぎて苦しい。
重い。
濃い。
深い。

しかし、スッと入って来る。
一場面一場面を思い出すのが心地良い。
重くて仕方ないのに考えてしまう。
だって、
考えるコトや振り返るコトが気持ちいいから。

俺の低空飛行は続いている。
振り返ればこの5年間ぐらいは、
本当にいい事も真の幸福感も味わったことが無い。

…人生の低空飛行…。

それはきっと、
自分の利益になるように、
他人と自分を欺いて来たからだ。

嘘と方便を無意識を装って、
その実“意識的に使って”生きて来たからだ。

俺は自分の事しか考えていない。

だから罰が当たっている。
天罰が今来ている。
他人と自分から制裁を受けている。
…正直者のフリして汚い。
…いい人振るな。
…自分が優位に立つように仕向けるな。
…それがさも正しいと言わんばかりに。

映画の中で、
オダギリジョーがボロ泣きするシーンがある。
俺もあった。
以前にボロ泣きした事があった。
飛んでもなく泣き続けた事があった。
…後悔と屈辱と空白の中で。

映画のラストカットは不可思議だ。
香川照之が笑うのだ。
許してる?オダギリジョーを???

…自分自身に笑っているのかな?
…自分の損な人生に照れ笑いかな?

それを見たオダギリジョーは今後どうなるんだろう?
贖罪が叶ったって喜ぶのかな?
二人の兄弟は仲良く暮らすのかな?
それで満足するのかな?

いや…
また同じコト繰り返すんだよ。
ああ言う奴は懲りないんだよ。
…だって周りが許すから。
許されたと思うから。

でも…
自分で自分を許さなきゃいい。
他人に許されても自分が許さなきゃいい。

そんな俺になんなきゃな。
そんな俺になんなきゃな。

西川美和って監督は女の人で31歳。
そんな若い女性が撮り上げた映画とは思えない。
何も知らずに観たら、
絶対ベテランの男性が撮ったと思うだろう。
ひょっとしたら、
濃厚なのに透明感を感じるのは、
その辺から来ているのかもしれない。

西川美和という女性の才能。
男に無いもの。
彼女の考え方、生き方、
…そして呼吸。

ひさびさ【映画】をたっぷり観た一日。


2006年08月07日 (月) 21時36分





voice202■東京タワー


    RES 
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[269]おなまえ:おーはし
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よくある話だ。
よくあるドラマだ。
自分が子供の頃からの
母親とのふれあいを綴って行く…
実にありふれた、
そして陳腐な物語だ。

と思って、
前半をだらだら読んでいた。
中盤からその様相が変わって来る。
終盤は心が痺れる。

ぴりぴりぴりぴり…
ちくちくちくちく…

『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン』
リリー・フランキー著
…今年前半の一番の話題作ね。
おととい、笹塚のドトで読んどったら、
となりに座ったおばはんも読まはってた(笑)

もちろんこれは、
小説という体裁を取っているので
作家のフィクションも多少入る…
だろう。
だろう。

だって極私的日記じゃないんだから。
多くの人に読んでもらうのを
想定しているわけだから。
分かりやすい様に、
興味を持ってもらえる様に、
ちょっとした創意が入るのは当然だ。

しかし不思議なのは、
そんな創意に何の疑念も無く、
むしろ
【整理整頓して書いた自分のための自分史】
もしくは
【今は亡き愛する母親だけに贈った自分史】
と感じるのはなぜだろう?

要するに“嘘が無い”
つまりは“過剰な脚色が無い”
…だから痺れる。
…だからそこに居たくなる。
ボクとオカンが暮らしている現場に居たくなる。

こんリリーさんとオカンさんのそばに
おりたかねぇ〜
こんふたりのやり取りに
触れたかねぇ〜
なしけん死なすじゃか!
オカンはまだ死んじゃでけんばい!
あんたはな〜んも楽しゅうなかったろが。
子供んためだけに生きて、
オトンはあんか風やし、
あんたはちゃんとした恋もしとらんと違う?
人のためばかりにご飯ば作って、
あんたはなんか美味しかつば作ってもろたね?
子供は立派になったごたるばってん、
あんたはどうね?
あんたはあんたのために生きたつね?
69歳で死ぬて…早すぎるとよ!

ありきたりな話でも心打たれる。
それは物語の人物が立っているから。
人物がヒトとして在るから。
きっちり存在しているから。
そこには何の作為的なドラマも
要らないのかもしれない。
存在こそがもうすでに劇的だからだ。

そして、
誰もが劇的であり無作為のドラマを持っている。
…俺も母親から生まれ、
母親に育てられ、
母親の愛に支えられている。
まだしっかりくだばっちゃいないが(笑)、
そのうちサヨナラが来るだろう。
…オカンは子供のためだけに生きた。
だろうね。
だろうよ。
そんなもんだろうよ。

だから凄いんだよ。


2006年07月24日 (月) 22時11分





voice201■炸裂する心


    RES 
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[268]おなまえ:おーはし
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ケトイシを休みにしてもう一年半が過ぎた。
その間、好きな事をやって来た。

シナリオ学校行ったり、
舞台に出たり、
いろんなものを観たり聴いたり読んだり…

でもコレ、
ぜ〜んぶ芝居がらみのコト。
好きな事と言っても、
所詮エンゲキにまつわるコトなのだ。

【俺って芝居が好きなんだ】
わぁ〜ぃ♪
わぁ〜ぃ♪

が、
が、
が、

自分が芝居をやる事が怖い。
ケトイシ公演を打つ事に戸惑いがある。

気力が出ないのだ。
勇気が沸かないのだ。
自信が無いのだ。
冒険を恐れているのだ。

なぜ??

歳だから(笑)
お金、生活、仕事、安定、
安定!安定!安定!安定!安定!!!!!

過去を振り返る。
あの時はこうで、あの時はああで…
甘い思い出も、
苦い思い出も、
なんだかとっても頭に浮かぶ最近の俺。
でもほとんどは嫌な記憶ばかり。

そんなの打開して次に進めばいいじゃん!
と思うが、
思えない。
思えるとは思えない。
…また同じ事したらどうしよう?
…また後悔したらヤだな〜

【もう見っとも無い芝居はしたくない】
人に対して?
お客さんに対して?
…それはある。もちろん。
じゃ自分に対して?
…そう。
自分の好きなようにやりたいんだ?
…いや違う。

たぶん自分の好きなようにやったらダメだろう。
同じ事を繰り返すのさ!

だって、
俺の自分はカラッポだから。
中身ねぇし。
言ってるだけだし。
偉ぶってるだけだし。
バカ丸出しの無能者だよ。

もっと勉強しなきゃなぁ〜
勉強!
勉強!
勉強!
でもその勉強にも甘えが入るんだ。
歳だから(笑)

ちょっとガキの頃を思い出す…
あの頃は怖いもん無しさ♪
トンでもないコトをヘーキでやったさ♪
一年、
一ヶ月、
一日、
一時間、
一秒に、
いろんなモノが
いろんなフウに
いろんなカタチで
いろんなイロで
いろんなニオイで
ぎゅっぎゅっぎゅーーーーーー!っと……
詰っていたさ。

“安定”って文字知らなかった。
分からなかった。
分かっていても縁遠かった。
なにそれ?って。

来年の公演はやりたい。
やる。
もうやりたくなって来ている。
怖いけど、
やりたくなっている。
でも実際やることを考えたら…
まだダメだ。

甘えを許さない…
快心の状態を…
一秒をおもしろがる自分を…
手に入れていない。
炸裂!
炸裂!
炸裂!
俺の心が炸裂していない。


2006年07月22日 (土) 00時08分





voice200■売春捜査官


    RES 
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[267]おなまえ:おーはし
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基本的につか作品の登場人物は、
“本当はこうなんだケドこうしてしまう”
というのが多い。
…ってか、
そんなニンゲンのウラハラを扱うものばかり。

分かりやすいモノは好まれる。
分かりやすいヒトは好かれる。

でも俺は、
分かりにくいモノやヒトに興味がある。
…疲れるけどね。
分かりにくいのを分かろうとするわけだから、
そりゃ大変だ。

俺自身も他人には、
分かりにくいと思われているんじゃないかな?
第一印象はいぃおっちゃん。
第二印象はうるさぃおやじ。
第三印象はじじぃ。
第四印象ぐらぃで、
「い〜ぃ野郎だおーはしは!」
ってゆぅ逆転を目指しているんだけど、
なかなかそうはいかないんだ、これがまた。

一瞬にして
OK!オーライ♪な繋がりを持てる場合がある。
でもその繋がりが、
瞬時にして崩れる事もある。
…人間関係は複雑怪奇だ。

だからこそ、
他人を表層で捕らえたくない。
自分を一面だけで分かってもらいたくない。

奴はもっと深いんだぜー!実は!!
俺はもっと広いんだぜー!実は!!
…って思いたい。
この【実は】って部分を大事にしたい。
探りたい。
見つけたい。
知りたい。
知り合いたい。
…まぁ俺はそんなに広かぁないケド(笑)

でもさ〜
こぅゆぅ濃厚ってかコユィ考え方は、
なかなか理解してもらえんのよ。
なんったって、
そこにはある種の“摩擦”が含まれるからね。
…ヒトの裏側に立ち入ったり、
立ち入られたりする事には、
誤解や嫌悪が付いて来るからさ。

表層でお付き合いをした方が、
ずっとずっとラクなんだよ。
ホント!
あぁ〜楽しい♪
わぃわぃわぃ♪♪

でも俺はそんなのダメみたい…。
深い部分考えちゃうな〜
正にコユィ俺!
ウゼェ〜んだよ俺!(笑)

このつかこうへい『売春捜査官』も
実に実にコユィ作品。
木村伝兵衛って本当は暖かいヒトなのに、
どうしてあんな行動や言動をしてしまうの??
…こんな人間は損するだけだっつーの!
実際最後には殺されちゃうんだ。
(はぁ〜)

でも魅力的だよ、伝兵衛さんは◎
いつ観てもカッコいぃ!
どの熱海バージョンを観てもいぃ!(愛)

でも黒谷友香はイマイチでした。
あの伝兵衛を支えるだけの器量がないんだ。
仕方ない。
それだけ太いキャラだしね。
つか作品には往々にしてあるコトさ。

同じ熱海の別バージョンで、
石原良純が伝兵衛やったのを観たけど、
そん時も辛かったなぁ〜
逆に池田成志と阿部寛は良かったなぁ〜
もちろん風間杜夫は言うに及ばず!
(なつかしっ♪)

今回はOPでいつもの白鳥の湖がかからない。
あれれん?
と思っていると無音で緞帳が上がる。
ピンスポットの中に黒谷。
次にバックにブルーの明かりが入る。
そして音楽。
音楽までの時間はたぶん3〜4秒。
その無音の中で明かりが動く様に圧倒される。

普通の明かりは、
音楽や場面転換とか心理作用に合わせて動く。
ところがそんなの一切無しに照明が起動する。

ゾクッとした。
刺された〜〜〜!
僅か3秒のつか演出。


2006年07月17日 (月) 12時41分





voice199■僕ホラ稽古日記〜最終回


    RES 
-------------------------------------------
[266]おなまえ:おーはし
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●7月10日月曜日●
〜楽日翌日〜

昨日は打ち上げ。朝まで飲む。
洗濯をして眠る。
起きたのは2時過ぎ。
ぼんやりした頭で近くのマックに行き、
観に来てくれた知り合いに感謝メール。

夜になると、
お風呂に入浴剤を入れてまたまたぼんやり。
いい気分。
差し入れのお菓子を食べる。
ちょっとしたつまみを作って、
差し入れのお酒を飲む。

頭の回りが痛い。
舞台で使用していた被り物のせいだ。
この被り物が問題だった。
事件だった。
事故だった。

悔しいと思う。
この被り物問題(笑)さえなかったら、
もっと違う芝居が出来たかもしれない。

観に来た知り合いからは、
好意的な意見もつまらないという意見も
両方もらった。
…作品的にも自分の演技的にも。
その意見すべてがバネだ。

これからも役者をやるのかは分からない。
進んで役者活動をしていないので、
誰かに誘われない限り
もうやらないのかもしれない。
…神のみぞ知る。

ただ確実に覚えた事がある。
これは間違いないと確信した事がある。
【置いたらダメだ!】
気持ちを前に前に押し出して行こうという
姿勢がなきゃ、絶対いい演技は出来ない。

変な緊張や不安から、
セリフや感情の先追いしたり、
客席の様子を伺ったり、
やった事を顧みるなんて最悪だ。
瞬間瞬間に気持ちを切り立てて会話する!
これがすべて。
これしかない。
…頭では分かっていたけど、
皮膚感覚を獲得した。
これが大きい。
理屈じゃなく体感出来きた事がうれしい。

ずっと演劇では、本を書いて演出して来た。
その立場から役者と向き合って来た。
でもそれじゃ分からない事を知った。
役者側の言い分や、
感じ方や意識や空気を実感した。

これは去年と一昨年の外部出演では
分からなかった事だ。
だからヒラオヨギー体質には感謝する。
演出の大畑クンと共演者たちと、
裏方スタッフにありがとー☆

ん??
外部出演と言うことは“内部”があるわけだ。
内部とはケトイシのことだろう(笑)
まだ来年のいつとは決めていないが、
その時は演出ガシガシやりまっせ〜〜!!!

さてさて、
またまたいろんなものを観て感じる勉強を
始める事としよう。
今月はつかこうへいと毛皮族の舞台ね♪
リリフラの東京タワー読まなきゃ。
プライマルの新譜はえぇんやろか?

次行こう♪次!
次々どんどん行こう行こう☆☆


2006年07月10日 (月) 20時46分





voice198■僕ホラ稽古日記36


    RES 
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[265]おなまえ:おーはし
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●7月5日水曜日●
〜本番1日前〜

リハ出来ず。
場当たりのみで終了。
予定が大幅に狂う。遅れる。

その原因をいちいち書き出してもいいが、
不毛だし何の発展性もないのでやめる。

ここで俺が考えなきゃいけない事…
テイクイットイージー♪
ビーヒアナウ♪
ゲットビハインドミーサタン♪
…なんや分からん(笑)

演じることに関しては何の問題は無いのだ。
…実はあるけど(ばっきゃろ!)
ただ単に今まで通り、
稽古場のようにやればいいだけの話なのだ。
自分の芝居を崩すのが一番怖い。
決して精神的な部分で窮屈にならない事だ。

押せ!
押せ!
押せーっ!!
攻撃的演劇をしろ。
置きに行く演技はするな。

やれるかなぁ〜?(こらっ)
明日のお客様、お楽しみに☆☆


2006年07月06日 (木) 01時08分








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