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■Voice From おーはし■

ちわっ!みなさん。
このコラムコーナーは、俺が日頃思っていること
…例えば、舞台や映画を観ての感想や音楽を聴いて感じたこと、
小説を読んで思ったこと、道を歩いていて気づいたこと、
ごはんを食べての満腹感、まる半日寝た後の爽快感などなど、
そんな日々のあれこれを、どくだんとへんけんにミチミチて
語ってしまおうというものです。…もちろん、ケトイシのことも!

不定期更新。気が向いたトキが更新日。

━ 2002.11.19 OPEN ━

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voice217■遭難、


    RES 
-------------------------------------------
[285]おなまえ:おーはし
------------------------------------------------
終わり良ければ全て良し
って言葉があるけど正にその通りで。。。

どんなに厳しく辛い人生でも、
死ぬ時に笑顔でいられたら最高だと思えるかも。

仕事だって切羽詰って行き詰っても、
うまく達成出来たら気持ちのいいの仕事になるし。

恋人同士のデートだって、
例え一日中ケンカばかりでも別れ際に
仲直りのキスが待ってたらハッピーハッピー☆

それほどラストは大切なものだろう。
終わりは最高がいいに決まってる。

第一印象で全てが決定?
それもアリ。
しかし“最終印象”はそれを凌駕するかもしれない。


劇団本谷有希子公演
『遭難、』
作・演出/本谷有希子
青山円形劇場

上演開始からみょーな胸騒ぎ。
「この芝居やばぃかもな…」
「乗れねぇぞ、これ」
第一印象悪し。

台詞も演出もピリッとしてる。
笑い所もきっちり笑える。
役者も達者で違和感ない。

だが、このやばさは何だ?
この、つまんない芝居に共通の
“向こう側でやっていらっしゃる感”は何だ?

中盤以降、
そのやばぃやばぃが的中する。
そして原因が分かる。
「あぁ、これ、台詞で押し過ぎてるんだ」

もの凄く心理描写が細かいんだよ。
それが手に取るように分かるんだよ。
ホント、
みんながみんな、
ドンドンドンドン追い詰められていってさ…
自分で自分を追い詰めたりしてさ…

いいんだよ。
分かるんだよ。
でも、、、
分かり過ぎ。

なんかこぅ…
芝居観てるってより、
作者の意見を聞いてるって感覚になるんだ。
論文までは行かないけど、
メッセージ性の強い小説読んでる気分。

メッセージ自体はいいんだよ。
とっても共感するし、
なるほど〜と思わせる。

ただ…
芝居になってない。
(ごめんなさい)


そしてラストがやって来る…
そして、
そんな芝居の終わりがやって来た…

自分を追い詰めて、
他人に追い詰められて、
ぼろぼろになった人物。

窓辺に立つ。
ゆっくりと…
ゆっくりとしたスクロールで
照明が夕日に変わる。
その中で泣き続ける人物。

ここまではなんてコトない(笑)
無難なラストかもしれない。
ところが…

次のアクション。

あ〜
あ〜!あ〜!あ〜!

ニンマリだよ♪ニンマリ♪♪
自分の顔がほころぶのが分かる。

これだよ、これ!
これを観たかったんだよ、本谷さん♪
終わり良ければ全て良し!

しかし…

どんなに台詞過剰とは思われつつも、
作り手が観ている側を惹きつけてないと
ラストには目が向かない。
意識は切れる。
俺は意識が切れていなかった。

最終印象で全体像が変わってしまった芝居。


2006年10月17日 (火) 00時01分





voice216■書く女


    RES 
-------------------------------------------
[284]おなまえ:おーはし
------------------------------------------------
例えば、
【きれいで知的な20代の女性】
…うん♪いぃ感じだ。

ここから“きれい”を剥奪してみよう。
【知的な20代の女性】
…かっこいぃかもしんない♪

さらに“知的”を剥奪してみる。
【20代の女性】
…まだいぃよ♪
…なんかいぃ(笑)

で“20代”を剥奪してみる。
【女性】
…うん。
…うん。
女の子だ〜いすき。

最後に“女性”を剥奪する。
【】
………。
………。
はい?


きれいで知的な20代の女性は、
きれいで!
知的で!
20代で!
女性で!
あらねばならない。

ひとつでも欠ければ、
【きれいで知的な20代の女性】ではない。
…こんな曖昧な人物表記ですら。


二兎社公演
『書く女』
作・演出/永井愛
主演/寺島しのぶ、筒井道隆
世田谷パブリックシアター

明治に生きて「たけくらべ」「にごりえ」などの
名作を残し、日本女性で初めて“職業作家”として
名を成した文豪・樋口一葉の半生の物語。

時代は男尊女卑。
女性が制約を受けるのが当たり前の時勢。
その抑圧に抗うように生きた樋口一葉…か…。

別にこれ、
樋口一葉じゃなくても良かったんじゃないの?
そもそも、
抑圧されてるって感じないんですけど。

幕間入れて二幕もの。
一幕から女性が生き生きしてます。
明るい。
これが現代に場を移したとしても行けそう。
樋口一葉が恋する師匠に
もぞもぞするシーンが大半を占める。
(これがまずかった)

二幕後半では
文豪・一葉の苦悩も描かれるが、
滑り出しで時代背景抜きに
“気弱な恋する乙女”を
たっぷりやっちゃたもんだから
取り返しが難しい。

明治とか
にごりえとか
借金だらけとか
女性職業作家とか、、、
そんな重要なキーが後付でやって来る。

だからピンと来ない。
俺の中に。
一葉ってヒトが。

誰でも良かったんじゃないかと思う。
【樋口】でも【一葉】でもない
【】で。

やっぱさぁ〜
お前は男でもないし福岡県出身でもないし
O型でもないし6月生まれでもないし45歳でもないし
演劇も嫌いだし映画も嫌いだし
本も読まないし音楽も聴かないし
明大前にも住んでないし
才能もないし運もないし
根性もないし生きる価値もないし
じゃさぁ〜

【】じゃさぁ〜

存在理由っつーの?
自分が自分で在るために(笑)っつーの?

そんなの見つけたいじゃん。
しっかり持っときたいじゃん。

おれはいきてるんだー
おれはかんじてるんだー
だから
おれはふれるんだー
おれはみるんだー
おれはきくんだー

そんな自分が、
うらやましいと思えるような舞台が観たい。
そんな欲に応えるような舞台が観たい。

「あんなやつになりたいよ〜」
「あんなやつにちょー感動!」
「おれも生きるぞ!あいつも生きてたからさ!!」

そんなのが、そういうのが、
舞台の醍醐味のひとつじゃないかな。


2006年10月14日 (土) 01時15分





voice215■さよなら、僕らの夏


    RES 
-------------------------------------------
[283]おなまえ:おーはし
------------------------------------------------
なんで俺が人を殺さないかというと…(笑)

自分で笑ってしまうぜ。
この書き出し。

@殺したい対象がいないから
A血を見るのが怖いから
B警察に行くのが嫌だから
C間違いなく後悔するから

@をクリアしたとしても、
Aはイヤだな。絶対。
それも我慢したとしても、Bはなぁ〜
まだシャバでやりたいコトがあるんだ秀樹青春ど真ん中。

まぁ、それもあきらめよう。
としても…
Cはねぇ…
無理だな。

後悔だよ!後悔!!

殺した事にずっと
ずっと
ずーーーーーーーーーーーーーーっと
悩まされるんだろうな。

悔恨!悪夢!恐怖!懺悔!
生地獄の人生が待っている。

でもこんな考えの中に、
ちょっとだけ欠落しているものあるような。
基本的で
根本的で
根源的な
モノ…
=死んだ人への憐れみ。


『さよなら、僕らの夏』
監督・脚本/ヤコブ・アーロン・エステス
2004年アメリカ
サンダンス映画祭 Humanitas賞

この邦題ちがうんじゃねぇのー!
みたいな。
そんなにさわやかじゃねぇぞー!
みたいな。

そう!
決してさわやかじゃない映画だが、
すっごくリアリティがある。

ああいう雰囲気とか感情とか、
似たような出来事なんてガキの頃にはよくあった。
その辺の表し方がとってもリアルで、
観ていてぐんぐん引き込まれる。

変な感想だか、
ドキュメントみている感じ。
あくまでも作り物なのに…
一個一個セリフで統制されていて、
きちんと画面として構築されているのに…

このリアルさが気持ちいい!

終盤、映画はどうやって
終わるんだろう?と気になる。
どうとでも転がせる感じがしたが。

意外と逆を突かれた感じで
“直球”行った。

直球だから、
本当の意味では“逆”じゃないんだろうが、
この時代にコレか…という気分。

でもそのコレがいいんだよ。
コレが!
コレが本当だろう。
コレがさ!!

だから最後までリアルを保てた。
直球勝負が作品に格調を与えた。
「ニンゲン曲がった事ばかり考えちゃあかんて♪」

…あ、そうそう。
これ今夜レイトショーで観た。
9時からの。

レイトショーなんて初めて。
大体この時間は
家にいるかシゴトか飲んでるかだもんね。
映画館なんて行かない。

でもレイトの劇場って気持ちいいな。
人もあんまりいなくて、
空気もひんやりすっきりしてて。。。

映画館を出たら、
夜空にはほぼ満ちたお月様。
うん!気持ちいい。

…欠落しているもの。
…死人への憐れみ。
そこんトコはど〜よ?
後悔するっつうのは分かるけど、
要は自分のコトじゃん。
自分が自分でヤだってコトじゃん。

後悔の中に
憐れみとか尊厳とかも含まれるんだろうが、
…果たして【含まれる感覚】でいいのか…

う〜ん
う〜ん

映画は語ってはくれなかったが、
そんな事を考えてる自分に気づく。
それもこの映画が醸し出したものか…

そんな夜道。
月。


2006年10月10日 (火) 01時31分





voice214■バタフライ・エフェクト


    RES 
-------------------------------------------
[282]おなまえ:おーはし
------------------------------------------------
目の前に二つに分かれた道がある。

右に行けば美女が待っている。
左に行けばやぁさんがいる。

もちろん、
分岐路に立った俺には分からない。
右では美女がうふふんしている事も。
左にはやぁさんが煙草ぱっかぱかしている事も。

俺は左に進んでしまう。
やぁさん登場☆

ぼかっ!
びしっ!
ぐぅぇぇぇぇー!!!

腕力に自信のない色白の俺は、
ランダムに殴られ蹴られるサウンドバック状態さ。

「ちくしょー!右行っときゃよかったよ、右!!」
…事実、うふふんが待機していたのだから。

うふふん。
ふん。
ふん。

「あ〜、もう一度やり直せたらな〜」
と、殴られ蹴られの薄れ行く意識の中で俺は思う。

【だが、神は知っていた!】

確かにあの時、右に行ってたら、
俺と美女はうふふんの牙城を築き上げる事となる。
事実!その愛の牙城は完全無欠の桃色だった。
(当初はね♪)

しかしその当初が過ぎると…
桃色はドブネズミ色に変化する。

美女は魔性の女だったのだ。
つまり、
「浮気ばっかするやっちゃ!」

色白大橋がかんかんになっても何ともならない。
だって色白だから…
言いくるめられて、ほだされて、
美女のための過酷な勤労は続く。

美女はその金で遊ぶわ!遊ぶわ!
おとことおとことおとことおとこと。。。

一方、只今現在、
サウンドバック状態の大橋だが、
彼には持ち前の負けん気があった。

「殴りたきゃ殴ればよか!負けんばい…男やもん!」
色白のくせに“男”だけは主張するやつ。

この先、
やぁさんは思う事となる。
…こいつ、見上げたもんやのぅ〜

流血の真っ只中にいる大橋にやぁさんは言う。
「色白、俺の舎弟にならんかい?」

時は過ぎ、
関東近辺を牛耳る大親分となった極道大橋は、
時の政治状況の悪辣さにあえぐ民衆に心を痛め、
“やぁさん基金”を設立したのだった。

「困っとる奴には金ばらまいたるぅ!」
…これも生来の色白がそうせた。

もちろん政治家は許さねぇ。
こらボケ!
カス!
カス!
ボケ!
ボケ!
カスカスーーーーー!!!



『バタフライ・エフェクト』
監督・脚本/
エリック・ブレス & J・マッキー・グラバー
主演/アシュトン・カッチャー
2004年米

この映画は、
只今サウンドバック状態にいる人間が、
「右行っときゃよかったなぁ〜」
と思い、
実際に時を遡り
右に行ってやり直す話だ。

でもうまく行かなくて、
もう一回遡って、
今度は右斜めに行ったり、
左斜めに行ったり、
上空に飛んだり、
地面掘ったりする映画だ。

要は
「何度でもやり直そう。君のためなら!」
ってやつね。

やり直す事ばっかり考えてるから、
当然そこには、
魔性のうふふんの視点も
やぁさん基金の視点もない。

つまり、
大空を駆け巡る未来への翼がない。
♪美しきこの人生ょ〜
(by松崎しげる)

まぁ…
魔性も基金も
神のみぞ知るの未知の世界だから、
殴られてる今ってのは
たまったもんじゃありませんがね。
…先のコトは分からんもん!(絶望)


こういうタイムスリップものとか
蘇りものには何かしらの違和感を感じる。
観ている時はおもしろいんだけど。

この『バタフライ・エフェクト』も
飽きずに観ていられた。
しかしなんか…
都合がいいんだよね。

夢だよね、これ。
「もう一度やり直せたら」っていう夢だよ。
そりゃ、映画は夢を見させてくれるもんだよ。
そういった意味じゃ間違いはないんだけどさ。

自分がやり直すだけで、
うまく行くってトコに引っ掛かる。
…自分がやり直すって事は
周りもやり直すんでしょ?
…したら、
やり直しで自分が良くてもさ…
周りは悲惨になるかもじゃん。

事実、映画では他人がひどい目に合うから、
またまたやり直したりする主人公。
(お疲れさん)

おめえのやり直しのために、
俺らがどんだけ苦労しとるんじゃいっ!
(ご立腹)


やり直し系の映画とかドラマや舞台って、
ホント多いよね。
『椿山課長の七日間』も映画になるらしい。
浅田次郎の小説。
…これも読んでて途中で冷めた。

みんなもっかい戻りたいんだなぁ〜
だから、
こぅゆぅのが流行るんだよねぇ〜
…分かるよその気持ち。
俺もそうだもん。

でも『ブロークン・フラワーズ』でも書いたけど、
今は未来のためにあるんだ。
…そう思ってないとさ。
けっこうタフになんなきゃだケド。
(今の時代)

いや!
『バタフライ・エフェクト』は
そんなに悪い映画じゃないっすよ!
話の組み立てがきれいに出来てます。
ある映画評論家のサイトでは百点満点中、
なんと99点でした。

俺は引っくり返して66点だけど。
(すみません)


2006年10月05日 (木) 23時37分





voice213■フラガール


    RES 
-------------------------------------------
[281]おなまえ:おーはし
------------------------------------------------
五回泣いた。

最初の二回はうるうる涙が出そうだった。
我慢した。

次の三回は実際に涙が出てしまった。
特に最後は、
止めようともしなかった。
涙を。

『フラガール』
監督・脚本/李相日
主演/松雪泰子

昨夜は夜更かししたので朝から眠い。
シゴトは夕方に終わるので、
映画を観る予定を立てていたが、
今日はよそうかと思った。
次に時間がある時に観ればいい。
万全の体調で観ればいい。

映画は逃げないしね。

でも観たい。
な〜んか気分が、
観たい見たいミタイみたい。。。

フラガールが俺を呼んでいる。
呼ばれてよかった。
ありがとう!

過去に映画を観て、
これほど泣いた記憶はない。
だいたい俺は泣かない方なのだ。
けっこう我慢する。
「こんなんで大の男が泣いてたまるかっ!」

…でも泣いちゃった…

夢追い。
再生。
思いやり。
友情。
青春。
親子の葛藤。
新旧のズレ。
地域のズレ。
差別。
侮蔑。
別れ。
決裂。
闘い。
強い意志。
挫折と成功。

すべてがある。
人を感動させる全ての材料が揃っている。

でもその全ての描き方が“一部”なのだ。
【一部を描いて全部を見せる】

決して、
全部を描いて
全部を見せようとしていない。

また、
一部を描いて
一部分に限定もしていない。

親子喧嘩も、
ダンスの特訓も、
悲しい別れも、
するりと触れるだけ。
時間的に多くは使っていない。
もっと伸ばせるのに伸ばさない。

だからサクサク進む。
くどさが無い。
次から次へと感動のポイントがやって来る。

そのポイントに、
確実に
きっちりと
決定的に
感動させられる。

ありえるか?
こんなコト。

まさに、
一部を描いて全部を見せる…
演出と本の勝利!!!

役者も凄いぞwww
み〜んないいけど、、、、、

松雪泰子
富司純子
蒼井優
岸部一徳
この四人が素晴らしい。

前評判が高かった。
でも予告を観た時、
炭鉱とフラダンス???
…って、
正直いうと不信感があった。
出来損ないのお涙頂戴かとも思った。

しかし、
笑いのシーンも
フラダンスシーンも
ぜ〜んぶがうまく行っている。

うま〜く、
そしてコンパクトに表現されている。
…最終的には感動だ。

これこそが娯楽映画じゃないのかな☆


2006年09月30日 (土) 00時04分





voice212■ブルーバーズ・ブリーダーズ


    RES 
-------------------------------------------
[280]おなまえ:おーはし
------------------------------------------------
世の中にはいっぱいしゃべる人がいる。
ぺらぺらいっぱいしゃべる人がいる。

話がおもしろいと
聞いてる方もうれしいのだが、
つまらないと困ったものだ。

うれしくない。
早よ終われ。

でも、
終わらない。
ずーっと続く。どんどん続く。

聞いてる方は大変だ。
「あ〜」
「へえ〜」
「お〜」
「ふ〜ん」
「ん…」
「はい…はい…あ、うん………」

返事というより、
間の悪い合いの手に近いものがあるのだが、
話は終わらない。
ずーっと続く。どんどん続く。

気付けよ。
俺、生返事してんじゃん。
あんたの話、聞いてないじゃん。

でも気付いてくれない。
夢中になっていらっしゃる。
自分に酔っていらっしゃる。

こういう場合、
「空気読めよーーーーーー!!!」
…って、、、、

言いたいところだがそうもいかない。
なぜか言える雰囲気じゃない。
こういう場合に限って。
(困ったもんだ)

俺は大体において、
話すのが苦手なタイプだ。
酒が入っての熱い話はするが、
普段の世間話はうまく出来ない。

こういうことがあって、
こうしてたら、
こんなことがおこって、
こんなかんじになって、
こうしたんだけど、
こういうのどうおもうかな?

…な〜んて話はまず出来ない。

言い出しても、
うまく言えないのだ。
ってか、
すぐうまく伝わらないと感じてしまう。

だから、
言い出しても途中でやめたりする。

いや、
やめないけど、
途中で間違いなくトーンダウンするのだ。
フェードアウトに持って行く。

まぁ〜要は、
伝える話術と伝えたいという意志が
弱いだけなんだけどさ。

だからもっぱら俺は聞き役に回る。
聞いてる方が楽だしね。
聞いててツッコミ入れた方がおもしろいし。

こんな俺でも、
生まれた時から聞き役だったわけじゃない。

基本的に、
勝気で負けず嫌いで目立ちたがり屋だったから、
少年大橋はぎゃーぎゃーうるさかったのだ。

なのに話術がゼロなもんだから、
ただ勝手に叫んでる感じ。
やかましい奴。

そんな俺に転機が訪れた。
学生時代にある女の子に言われた。

「大橋クンって人の話聞かないねぇぇぇ」

このコトバと
その子のヒョウジョウは今でも覚えている。
「大橋クンって人の話聞かないねぇぇぇ」

問題なのは、
「…ねぇぇぇ」の部分なのだ。

ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ

いや…
全部問題なんだけど。

そこから俺は変わった。
改心した。
人の話を聞かなきゃと思った。

苦しかった。
辛かった。
人の話を黙って聞くのは。

今でも少年大橋が
たまに顔を出すことはあるけど。
(こんにゃろめ!)
でも聞く喜びの方がずっと大きい。

相手の話を聞きながら、
考えたり思ったりしながら、
さらに相手に話してもらうのが好きだ。
引き出すのが好きだ。

でもさ、、、

いくらなんでも
“独りよがり”な話ぶりにはついていけんぜ。

相手にはこっちが
聞いてるだけに感じるかもしんないけど、
ちゃんと空気で会話してんだからさ…
空気で答えたり意見出してんだからさ…

(困ったもんだ)


ヨーロッパ企画公演
『ブルーバーズ・ブリーダーズ』
作・演出/上田誠
下北沢ザ・スズナリ

十数人の役者が出て来てしゃべるしゃべる!
全員でしゃべるしゃべる!

おもしろそうなやり取りがあるのに、
しゃべるしゃべる!
間もクソもあったもんじゃない。
しゃべるしゃべる!

上演時間は1時間10分なのに…
ながいながい!
長〜く感じましたぁーーーっ↓↓

これって、
意図的にやってるのは分かる。

だって、
終演間際ではちゃんと間を取り出して、
笑えるシーンも会話もあったんだから。
…力のある劇団だよ。

だから意図的なんだろう、今回は。
チャレンジしたんだろう、今回は。

しかし舞台が遠かった。
こっちに来ない。
伝わって来ない。

観客だって空気で会話したいのに…


2006年09月29日 (金) 01時45分





voice211■ブロークン・フラワーズ


    RES 
-------------------------------------------
[279]おなまえ:おーはし
------------------------------------------------
過去は終わったものだ。
振り返り足をとられてはいけない。
未来はこれからのものだ。
どうとでもなる。
だから、大切なのは現在だ。

分かる…
言葉の意味は。
理解もする。

しかしそれは
あくまでも“文字レベル”

吸い過ぎに注意しましょう
…って言われても、
大病になって嘆かない限り、
一日2箱近くスパスパするように。
(俺だよ!はん!!)

皮膚感覚に届かない文字レベルのようなものを
観る者に感受させてくれるのが、
映画であり演劇の仕事であろぅ〜〜〜
ふむふむ。

観客の想像力を駆り立てる仕事…
いいシゴトしたんじゃねぇ?
これ。

『ブロークン・フラワーズ』
監督・脚本/ジム・ジャームッシュ
2005年カンヌグランプリ

グランプリだからって、
容赦はしないんだけどさ〜
中盤までどっちか分かんなかったけどさ〜
おもしろいの?
つまんないの?
シーソーゲームが続いていたよ、心の中で。
観終わったら振れちゃいました。
「おもしろい」

ただ…
観てズバッと感動◎
…とはいかない。
ある種の映画偏差値が必要かもしれない。

ストーリーは…
IT事業で成功し、過去に多くの女性たちと
気ままな恋を楽しんできた中年男ドンは、
ある日
「あなたの息子がもうすぐ19歳になります」
と書かれた匿名の手紙を受け取る。
困惑したドンは
隣に住む親友のウィンストンに促され、
手紙の主を探すため4人の元彼女と会いに行く。
…ってな感じ。

この隣人のウィンストンって奴のキャラが
おもしろくて、
序盤と終盤にしか出て来ないのがもったいない。

で、観終わって思ったのだが、
こいつを連れて元カノに会いに行くって手も
あったんじゃないか?
むしろその方が、
話は広がるし楽しい映画になりそうだ。

でもそうしない。
ドンのキャラは寡黙で中年男の人生あきらめ状態。
だから、
映画に言葉が無い。
主人公が語ってくれない。

分かんないよ、あんたの気持ち。
でも分かる。

(はい?)

…じっと見てると。
…おやじの顔を見てると。
…ジム役のビル・マーレィを見てると。
分かる!
こいつの情けない中年ヅラがいい。

このジムの在り方と同様、
映画も寡黙に進む。

いや、
しゃべってる映画なんだけど。
ムゴンゲキなんかじゃない。
台詞いっぱいあります。

でも淡々と見せている。
この淡々さの中から、
哀れな男の人生が立ち上がるから不思議だ。

ラストの幕切れがまたいい。
思い込みが外されて悄然としている時、
次の瞬間、
新たな思い込みの材料が現れ混乱する様。。。

立ちすくむ。
混乱。
混沌。
でも…
ちょっと恥ずかしい。
(こぅゆぅのあるあるある!)


カメラの目線も色気があります。
スカートから覗く足とか
女の裸なんかの
分かりやすいものはもちろん、
それ以外の部分がエッチです。

おやじのスケベさがほんのり…
でも確実に分かります。

花屋の少女の捉え方とか、
飛行機の中で
自分の後ろに座っている女性の
ちょっとした映し方とか…

こんなさり気ない
“おやじ愛欲カメラワーク”がいい☆

(おやじに限らず男はみんなそぅだけどね)


あ、、、
ふざけていってるよーだけど、、、
微かなエッチさスケベさって、、、

出せるようで出せない。
からねっ!


いろんな感じ方が出来る映画だが、
【今を考えろ】
って言ってるような気がするなぁ〜
未来のためにある現在。


2006年09月25日 (月) 23時19分





voice210■メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬


    RES 
-------------------------------------------
[278]おなまえ:おーはし
------------------------------------------------
こうと思ったらそれを突き通す。
何があっても。
何を言われても。

信念のヒト。
貫徹のヒト。

そんな人間になりたいな〜
そんなヒトっていいなぁ〜
と、思っていた。

いや!
そんな人間の資質が備わってたはずなのだ。
俺。

でもいつの間にかふにゃふにゃになっていた。
いつからだろう?
いつの間にかの間って??

信念を貫徹するって大きなリスクを背負う。
それって“キル”ことだからね。
心を切って、
他人を斬って、、、、

孤独とか孤立とかそんなの恐れていたんじゃ、
な〜んも務まらん。

み〜んなが白を白って言ってても、
「そりゃ白じゃなくて黒なんだよ!」
って言い切る覚悟が必要であり…
ホントに黒だったらまだいいが、
み〜んなの言う通り白だとしても。

(あはははは。ば〜か)

そのば〜かになったとしても、
「んじゃ次は負けないかんなー!」
みたいな神経とかさ…
主義主張みたいなものをさ…
持ってないとさ…

こういうこと考えてると
伊坂幸太郎の『魔王』を思い出すね。
「でたらめでもいいから、
自分の考えを信じて対決するんだ。
そうすれば世界は変わる!」
いいなぁ〜。
こぅゆぅの。

でもなかなか自分の信じてる事を、
ひとりっ切りになっても貫き通すってことは
難しいわけで…

孤独がイヤだからね。
自分には主張があるが、
その主張を聞いてもらうために
相手に日和ったりして…
すりすり。
すりすり。

そのうち聞き分けのいいヒトになったりして。
「信念を曲げてるな〜俺」って
自覚があっても“いいヒト”の地位は
確保しときたいからニコニコしてやんの。
すりすり。
すりすり。

そのうちふにゃふにゃになる。
(経験値により)

テンション上げてさ、
ブルドーザーみたくがががががっ!
って行きたい。
「俺は俺だ!ばっきゃろー!!」
…みたいな。

がががががっ。
がががががっ。

が…

そのためには体力胆力はもちろん、
知力が必要だろうな。
何を言われても絶対曲げない
自分の考えを下支えするような
【知のチカラ】が。

そっか!
俺の問題はバカってことだったんだ。
(発見と反省と改革と困難と)



『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』
監督・主演/トミー・リー・ジョーンズ

最終的にこの映画は、
鋼鉄鉄壁の信念の映画だ。

最終的にって言ったのはもちろんわけがあり、
この映画、ぶれるんだよ。
ぶれる。
ぶれる。

序盤が三人の男の回想が重なり合ってて、
時間軸が観ていて取れない。
「どこでどうなってどう繋がってんの〜!?」

中盤からはなぜかそんな感覚の作りが消えて、
ロードムービーに変容して行く。

で、ひょっとしたらこの映画、
ものすごく残酷な物語かな?と思っていると、
実は実はとってもヒューマンだったりするし。

でも超感動の物語でもない。
そうしないように抑えている。
そう出来たのにしていない。

なんて言うのかな…
やっぱ
“ぶれてる”んだよ。
でもそのぶれ方が気持ちいいし、
カッコいいんだけど。

あと絵がいいなぁ〜
テキサス・メキシコの風景が素晴らしい。
夕日も
緑も
山も
土も
青空も
風も…
そう!風を感じる。
それも泥臭い風。

荒涼とした土地の吹きさらしのバーで
酒を飲むシーンがあるんだけど、
おいしそー◎
あそこ行きてぇー◎

映画のいいところってココなんだよね。
絵だよ!風景だよ!
…そこに物語がついて来る。
…言葉と人がついて来る。
だからこそ!
その絵がまたまた印象に残る。

男は断罪する。
それを受けた男は贖罪する。
その執拗な断罪には信念がある。

■そんなにしなくてもさ〜
相手は懲りているわけでさ〜
間違いだったって事だしさ〜
あんまり追い詰めなさんな。
ね?
そんなにムキになってもさ〜
いいじゃん。
いいじゃん。
楽しくやろうよ!
そんなの忘れてさ〜
カッコ悪いよ、そんなに執念深いの。

■カッコ悪かねぇんだよ!
逆にカッコいいんだよ!
間違ってたとしても
お前は人を殺したんだよ!
そこんトコ忘れんな!
謝れ。
謝れ。
悔いろ。
悔いろ。
罪を償えーーーー!!!!!!!


どこに着地するか分からないこの映画。
でも結果的に残るのは
信念とは何か?だ。


2006年09月18日 (月) 15時05分





voice209■アンダーグラウンド


    RES 
-------------------------------------------
[276]おなまえ:おーはし
------------------------------------------------
この作品を
シュールリアリズム(超現実主義)と
人は呼ぶかもしれない。

庭劇団ペニノ公演
『アンダーグラウンド』
作・演出/タニノタクロウ
下北沢ザ・スズナリ

公演の謳い文句…
「古い外科病院、大男を開腹する七人の看護士。
手術室で釣りをする小人、踊る赤血球、
ジャズバンドと庭劇団ペニノの幻想とその先。」

その通り。
女性の看護士7人が男の患者を手術する。
白衣を着た小男がうろつく。
バックではフリージャズの生演奏。

何が言いたいのか謎
とか…
理解に苦しむ
とか…
確かにそういう作品だし、
それならそれで、
超現実的な世界観を味わえればうれしい。
そういうの意外と嫌いじゃない、俺。

でもこれは現実を逸脱しているか?
シュールな作品か?

ハッキリ言おう。
淡々と進む手術シーンがなげぇーんだよっ!
飽き飽きしたわっ(▼▼メ

現実を超えてないんだ。
現実を見せてるんだ。
そのくせ小人が出るんだ。
そこで訳分からんコトやるんだ。
そこに非現実を出そうとしている。
ジャズ演奏で幻惑に導き…
【幻想性】を出そうとしてる。

でも…
リアル風の手術は進む。
どこまでも。

アンバランスだな〜
アンバランスだよ〜

やるんだったら、
徹底して理解ゼロにしてよ。
超!激!極!感覚演劇に仕上げてよ。

幻想という詩的なものに、
リアルという写実的なものを入れ込んだために
全体が曖昧になってしまった失敗例。

このペニノは前に一度観た事がある。
3年前の『ダークマスター』っていう作品。
これは良かった。

観客にイヤホンを渡して
役者の声を聞かせるっていう実験的な作品だが、
人間の深層をついたような“物語”で…
刺激的☆

この『アンダーグラウンド』は
たまたまこうなったのかな?
これだけ最近の作風とは違うのかな?

3年ぶりに観たので測定不能。
…次回に期待するか…。


2006年09月16日 (土) 00時17分





voice208■ビッグ・リボウスキ


    RES 
-------------------------------------------
[275]おなまえ:おーはし
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しっかし変な映画やなぁ〜

ゆるい。
ぬるい。
チカラ入らん。

おまけに登場する人物たちがみんなアホ。

ばっかじゃねぇの?
半裸でケーブル使って天井飛んでんじゃねよ!馬鹿女!!
…でもこのジュリアン・ムーアっていう女優、ちょっといい。
年増だけど顔つきが好き◎

話は、三人組のだらだら野郎たちが、
大富豪の妻の誘拐事件を解決するストーリー。
いわゆる
“ダメ人間物事クリアパターン”もの。

で、
こいつらはボーリング仲間。
やたらとボーリングのシーンが出て来る。

で、
このボーリングが話に絡むかというと、
一切絡まない。

絡むのが当然と思わせて、そんなことは全くない。

…あ!
ひとつだけ主人公ジェフ・ブリッジズが見る
夢みたいなシーンに出て来た。
とってもちゃっちい幻想シーン。
趣味が悪いんだ、これがまた。
自分がボーリングの玉になって
女の股間を転がって行くの!
…チープなんだよ、ったく(笑)

じゃ、なんのためのボーリングだったんだろ?

う〜ん
う〜ん

雰囲気作りなんだよ(あはは)
いい雰囲気出すじゃん?ボーリングって。

ちょっと安っぽいし。
ちょっと野暮ったいし。
ちょっと田舎っぽいし。
けっこーうそっぽいし。
弱っちーし。

う!
ボーリング好きのヒト御免!(≧≦)
あくまでも俺的イメージだから。
ほら、俺ってゆがんでんじゃん?

ボーリングの他にも雰囲気を醸し出すものとして、
「カントリーミュージック」
「ヒッピー」
「サイケ」
「フセイン」
…ってのがある。

ほぉ〜ら、チープでステキ♪♪

三人組の内ひとりが、
事件の巻き添えで死んでしまう。
遺灰を海に撒こうとするのだが、風向きのせいで
ジェフ・ブリッジズの顔にかかってしまう。
…どこまで行ってもダメな奴ら。

でもそこで笑いながら、呆れながらも
悲しくなってしまう。
うん…

なんだか可愛い、このおじさんたち。

変でチープで脱力感いっぱいの映画だが、
人生ってこれでいいんじゃないのか?
…な〜んて考えさせられる。

いつも勝ち負け。
いつも白黒。
ギスギスギスギス。
自分って何?
何がしたいの?
ふとした瞬間に思ってしまう。
…こんな生き方、自然とそうなってしまう生き方…
これでいいの????

な〜んて考えてしまう。

ラスト間際のセリフ…
「人生当たり外れの繰り返し」
「そんなもんだ」
「ああ」
「気軽にやんなよ。それがあんただし」


『ビッグ・リボウスキ』
脚本・監督/コーエン兄弟
(1998年作品)

まずまずおもしろい。
そんなもんだ!


2006年09月11日 (月) 22時16分








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