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■Voice From おーはし■

ちわっ!みなさん。
このコラムコーナーは、俺が日頃思っていること
…例えば、舞台や映画を観ての感想や音楽を聴いて感じたこと、
小説を読んで思ったこと、道を歩いていて気づいたこと、
ごはんを食べての満腹感、まる半日寝た後の爽快感などなど、
そんな日々のあれこれを、どくだんとへんけんにミチミチて
語ってしまおうというものです。…もちろん、ケトイシのことも!

不定期更新。気が向いたトキが更新日。

━ 2002.11.19 OPEN ━

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voice157■シザーハンズ


    RES 
-------------------------------------------
[224]おなまえ:おーはし
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ティムバートンの『シザーハンズ』を観る。
…なるほどねぇ〜

「感動モノはちゃんと感動させなあかん!」と
シビア&厳格な俺でさえ、
ラストは若干うるうる気味(笑)

ハサミ人造男という“異形の者”を
すんなり受け入れる化粧品おばちゃんや、
街の人々がイィ◎
それでも俺は最初「なんで〜??」と
疑問に思った。
「普通の反応とちゃうっ!」って。

まぁ、これもお伽話だからだろうが。

それに反して、
フリークスをフリークスとして
寄せ付けない娘が、
終盤には恋心まで発展してしまうのがイィ。
それに反比例するように、
街の人々がハサミ男を忌み嫌いだしたのもイィ。

だから、これは泣く。
この作品は泣ける。
(ううぅ)

家や車や町並みや、人物の衣装も、
み〜んなパステルワールドで楽しいなぁ〜♪
化粧品おばちゃんもそぅだケド、
そのダンナがのほほんしてて…
大好き!パパさん♪

こうゆぅ“作り事”を
楽しめるか?楽しめないか?で、
ティムバートンの評価は分かれるんだろう。

で…
なんでこの映画を観たかとゆぅと…
関係しているんですよ。
いや、関係しているらしいんですよ。
いやいや、まじ関係なんですよ。
いやいやいや、実は違うかもですよ。
…どっちなんじゃい!

今回の『僕ホラ』の俺の役柄ね。
いくら俺がジョニーデップっぽいとは言え…
あ!
似てるとは言ってないから。
【っぽい】だからさ、っぽい。

ほら、俺って哀愁のダンディズムじゃん?
(笑…じゃない)

この人造人間とゆぅ設定が科せられている。
俺の演じるキャラに。
(笑…やっぱ笑)
どうすりゃいいんだー!?
…お笑いエドワードだケド(ずるっ)
…でもパロディじゃない(しゃきん)

なんにしても、
頑張りがぃがあり過ぎだぜ(^。^;)


2006年05月17日 (水) 22時16分





voice156■映画2本。


    RES 
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[223]おなまえ:おーはし
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『隠された記憶』
★★★☆☆

仕事休みで稽古もない。
こんな日は映画館へ行こう!
…とゆぅわけで渋谷のユーロスペースへ。

昨年のカンヌで監督賞ほか三部門受賞の映画。
『ピアニスト』で有名な
ドイツ生まれのミヒャエル・ハネケ監督作品。
…と、知ったかぶりはやめよぅ…
この人の映画は初めて観ました。

分からん。
いや、全体は分かる。
分からんのはラスト。
なにしろキャッチが
【衝撃のラストカット】
【その真実の瞬間を見逃してはいけない】
だからね…。

話としてはそんなに難しいものではない。
ある家族の下にビデオテープが送られて来る。
まるで監視されているかのようなビデオに、
恐怖を抱き、
その犯人を突き止めようとする夫。
その夫の幼い頃の悪意を受けた男が疑われるが、
男は否定。ついには男は自害する。
これに妻の不倫っぽい話やら、
息子の家出やらがちょっと絡む。
…ちょっとね。

こうゆぅ大枠は実に分かりやすい。
で、分からないのは…犯人は?
その真犯人は、
誰なんじゃーーーーーーーーー!?

衝撃のラストカットが
解き明かしてくれると思ったよ。
でもな〜んも分からん。
ひょっとして、
エンドロール後かと思ったよ。
でも何も無かったよ。
客電点いたよ。
完璧、映画終わったよ!!

あちゃ〜
なんなのコレ?????

カンヌ映画祭の受賞も、
【衝撃のラストカット】も嘘っぱち???
…あまにりも気になり過ぎて、
隠された記憶のオフィシャルブログを覗く。
はは〜ん。
…もっかぃ観たくなる。
(むむむぅ)

『RENT』
★★☆☆☆

ユーロスペースと目と鼻の先には、
天下の東急Bunkamuraがある。
ここの6階のル・シネマで駆け込み鑑賞。
…隠された記憶のコトを考えてる最中に、
RENTが始まってしまった感じ(笑)

弱い。
一言でゆぅと弱い映画。
感動させようとしている。
…だが感動しない。
モノを語ろうとする強さが無いから。

語り尽くしてやろう、
語り倒してやろう、
語り叩いてやろう、
とゆぅ意志が無い。
…だから…
弱い。弱い。弱い。弱い。弱い。

家賃も払えない若者たちが、
それでも恋や夢に向かって行く姿を
描いたドラマでしょ?
おまけにミュージカルでしょ?
歌って踊って感ジョーひょー現でしょ???

骨太かつ繊細に描いて欲しかったなぁ〜
ハリポタの監督でも有名な、
クリス・コロンバスさん………(くび!)

舞台を観たいなぁ〜
これの元々の作者のジョナサン・ラーソンは、
舞台公演初日前に
35歳の若さで亡くなっている。
ダウンタウンの小劇場で初演のこの舞台は、
たったの三ヶ月で
ブロードウェイに進出した。
トニー賞もピュリッツァー賞も獲得。
正に“伝説のミュージカル”!

映画化失敗の典型か?
11月にブロードウェイの舞台が
来日公演するらしい。

行く!
♪Seasons of Love
ちゃんと聴きてぇ〜


2006年05月16日 (火) 00時38分





voice155■僕ホラ稽古日記3


    RES 
-------------------------------------------
[222]おなまえ:おーはし
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●5月13日土曜日●
〜本番54日前〜

ちゃんとした完成稿が上がるまで、
役者のアップトレーニングは全員でやる。
…タカシが縄跳びを持ち出した。

ぅわぁー!
縄跳びなんでゴヒャクネンぶり〜
出来るがどうかちょ〜不安。
案の定、最初の三四回は
おっかなびっくりでうまく飛べない。
でも、数回繰り返すうちに
スムーズに行くようになる。

人間って不思議だなぁ〜
きっと、ガキの頃に覚えた自転車を
ず〜〜〜〜〜〜〜っと乗らずに、
じじぃになったとしても乗れるんだろう。
いきなり。
びば♪カラダの記憶◎

その後、役が決まってからの初台本読み。
好きに読んでたら、
かなりデタラメになってしまった。
ケドみんながにこにこしてたからいいや。
俺もおもしろかった。

しかし、そのうち好きに読む段階も終わり、
役としての読み方を決めて行くことになる。
…で、ちょっと辛くなる。
…で、うまく行かなくなる。
それを解消するために稽古する。
えっちら、おっちら。
えいさー、ほいさー。

そして本番。
その頃には俺の読んだ(発した)台詞は、
カラダの記憶と化している。

…の、予定(笑)


2006年05月13日 (土) 22時48分





voice154■僕ホラ稽古日記2


    RES 
-------------------------------------------
[221]おなまえ:おーはし
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●5月11日木曜日●
〜本番56日前〜

配役決定。
俺は一家のおとうさん役。
終始出ずっ張り。

あ〜
さり気に言われていたケド、
いざこの役をやるとなると不安だなぁ〜

ふと気になって
(実はいっつも気にしているが)、
「俺のどこがオモシロイの?」と聞く。
「いゃ〜オモシロイっすょ」
と大畑クン。

意味分からん。

取り敢えず
「俺の芝居で気になったら言ってね♪」
と訴えた。おんぷ付きで◎

したら
「大丈夫っすよ!」
…だって。

こいつのさ〜
このさ〜
大らかさがいぃ。


2006年05月12日 (金) 01時31分





voice153■僕ホラ稽古日記1


    RES 
-------------------------------------------
[220]おなまえ:おーはし
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この「僕ホラ稽古日記」では、
トップページで告知の通り、
7月6〜9日に俺が出演する
ヒラオヨギー体質公演『僕んち、ホラーハウス』
の稽古の日々を綴る。
…それは、苦闘か?苦楽か?極楽か?


●5月9日火曜日●
〜本番58日前〜

今日は稽古初日。
8割方完成の台本を持って来た大畑クン。
わ〜ぃ♪

大畑クンは俺が通っているシナリオ学校で
知り合ったヒト。…後々の話で、
意外にも繋がりが多い事にビックリΣ!!
おまけに話も合う。
歳は十以上も違うのにねぇ〜

そんな彼に、顔見知りすぐの時点で
役者出演を要請された。
俺の舞台も観ていたらしぃが…
「俺でいいの!?」
って感じ。
「いぃっすよ!いぃっすよ!」
って人懐っこい笑顔で迫って来る。

インスピレーションで受けちまった(笑)
ちなみに俺はヒラの公演は観た事がない。
…それでもインスピ!!

役者集め等、制作段階から参加していたので、
今日この日を迎えられたのは感慨深い。
まだ全キャストが揃ったわけじゃないケド…

おもしろかった♪♪
おもしろい初日稽古だった。
この公演はいぃ役者が揃っているからね☆
スーもまさるもニックもなおももよこも♪
そしてタカシがいる。リンもいる!

台本もなかなか…いぃよ。
終盤は俺的にはちと不満(笑)
でもやり様!
やり方次第で何とでもなるような
モノを内包している。
これから直しが若干入るらしいが…

でも芝居の本は
それくらいの冒険があった方がいぃ。
ってか“単純に笑える”ってのがいぃ!
そのくせ複雑。曲者。
エンゲキ的優良台本??

幸先ヨシ。
この先アシキこともアリ。
だが本日はヨシ。
◎門出はヨキ日◎


2006年05月10日 (水) 01時26分





voice152■フロシキ


    RES 
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[219]おなまえ:おーはし
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それなりに名の知れている劇団でも、
なかなか機会が無く見逃している劇団がある。
カムカムミニキーナもそのひとつ。

北千住のシアター1010でカムカム初体験。
演目は『フロシキ』

いゃ〜いぃ劇場じゃの〜
イスが痛くなぃの〜
足が窮屈じゃないの〜
700人収容だそうじゃが観やすいの〜
わしは尚更じゃの〜
前から6列目だからじゃの〜(ひひん)

亡き母の春。…彼女は老舗旅館を追われ、
北の新天地に温泉リゾートの夢を抱き、
数々の恋と数々の挫折を繰り返す。
彼女の手に持つフロシキには
夢がいっぱい詰まっている。
その春の道程と謎を解き明かそうとする
娘の秋の物語。…秋の手にもフロシキがある。

OHー!
大河ドラマ!一代記!
…いぃよねぇ〜大河モノ。
観てて先先ってドキドキしてしまう。

んがっ!
なぜか感動はしない。
どうゆぅわけだか分からないが、
俺は最終的に感動しないのだ。
いつも。
どんな大河ドラマを観ても。
涙が出ない。

ひとつには“端折られる”ってのがあるかな?
長い人生を数時間で見せるのだから、
当然話は簡略化される。
次々起こるエピソードには心揺れるが、
深い情感には気持ちが到達しない。
「あのシーン、もっと見せてよ」みたいな。
…そんな食い足りなさ。

この『フロシキ』もラストの感激は少ない。
けど、先を見たい♪先を見たい♪
ってゆぅ期待感は充分あった。
そんな【先追い感】を
満足させてくれるだけでもうれしい。

これにお笑いの要素が
ビッチリ詰め込んであるなら…
はっぴーじゃないですか?黄金週間。

最近は「尖がった演劇」を
観てばかりだったから、たまにこんな
エンターテイメントを観るとなんだかいぃ◎

良質なエンタにするかどぅかは、
もちろん演出も本も大切だが、
役者がなくちゃね☆
八嶋智人ってゆぅ役者&タレントは、
テレビでしか見たことがなかった。
…なもんで、
ただのオシャベリとっつぁん坊や…
にぐらぃにしか思ってなかった。

ところがあんた…
切れる切れる!動く動く!
セリフも立ちまくり立ちまくり!
驚きました。
参りました。
八嶋さん、あんた、一流ですよ。
超一流の俳優さんだ。八嶋智人は!!!!!

それと松村武。
…なんだょこの豪快さは!
このエグラレ感は!
旨過ぎなのに壊れているのはなぜ?

いやいや…
二人の出るシーンは全部圧倒されました。
いかんな〜
いかんよ。
俺。
…今頃この二人を知るようじゃ。

誰かが言ってた。
せっかく演劇を観るんだったら、
少し高いお金を払っても、
いい席で心が楽しくなるようなのを観たい。
…って。
「ゴールデンウィーク特大公演」と
銘打ったカムカム。

なるほど。


2006年05月04日 (木) 01時53分





voice151■長屋紳士録


    RES 
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[218]おなまえ:おーはし
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先日の土曜日は「東京乾電池祭り」を観劇。
乾電池が劇団設立30周年の記念として、
5作品をローテションを組んで
一日4作品ずつ、12日間に渡って
下北のスズナリでやっていた。

大胆とゆぅか無謀とゆぅか…
舞台挨拶で柄本明も、
点滴を打って芝居をやっていると言っていた。
…頭が下がります。

俺はこの日、うち三本を観る。
11時から別役実作『五人の紳士』
17時からはイヨネスコ作『授業』
そして19時半からは
小津安二郎の『長屋紳士録』

『五人の紳士』では、
柄本明がおばちゃんに扮して登場する。
可笑しいのは当然なのだが、
何でこの人はいつも怖いんだろ?
そのくせ面白いんだろ?
黙っているのにしゃべってるんだろ?
…これ、変な表現だけど…

怪優って言葉は最近あまり使わない。
だって、怪優自体がいないから。
柄本明って役者は間違い無く【怪優】だ。
怪優中の怪優だ。
もぅ今後こんなヒトは出ない。
…今もいつまでも憧れの役者さんだ◎

そして、別役実。
この作家の作品は久しぶりに観たが、
とっても普遍的な事を言っているのね。
今も昔も変わらないコトを謳っているのね。
軽快に考えさせられる。
あれょあれょと観客の心をエグル◎

『授業』はベンガル主演。
あ〜来たょ!この人♪
この動き、この表現、…名人芸だなぁ〜

この作品は教師が生徒に教える過程で、
如何に教師が狂気に走り、
生徒を殺すまでに至るかがポイントだろうが、
ベンガルが演じるとそぅじゃないよぅな…

狂気はどこにでも潜んでいるし、
熱意とか入り込むとか熱中とか、
そんなところに簡単に飛び出るんじゃないか…
狂気を狂気として見せる事を
否定しているところに狂気を感じた。

角替和枝が思いっきり頬をぶん殴っていた。
それも二発も。
ベンガルぶっ飛ぶ!場内大笑い!
…すげぇ〜

そして柄本もベンガルも角替も
綾田俊樹も蛭子能収も、
とにかく東京乾電池オールスター出演の
『長屋紳士録』
…ちょっとこれは…
びっくりした!ホントびっくりした!!

小津安二郎の映画には、
以前夢中になっていた時期があって、
「東京物語」はもちろん「秋刀魚の味」
「秋日和」「彼岸花」などは大好きな作品だ。
特に「生まれてはみたけれど」と
「お早う」がいい☆☆子供がいいんだょ◎

『長屋紳士録』は
残念ながら観ていないのだが、
この乾電池の舞台を観ながら
「そぅそぅ!これこれ!これが小津!」と
ニンマリする。…始めはね。

ところがオープニングから15分もすると、
この舞台はただ事じゃないぞ!と感じる。

小津作品を舞台化するって
どうゆぅコトなんだろ?って感じてた。
そりゃ、哀愁とか情愛とか交流とか
心の動きはある。
だが、それがストレートに響くかとゆぅと
そうじゃない。
あくまでも小津の映画は【しみじみ】なのだ。
…だから、この世界を舞台に持って来ても、
こっちに届かないんじゃないのかな?
ビビッドでもないしキャッチーでも無い。
ハッキリ言ってしまえば地味。

かと言って
「小津をグルーブ感バリ出しでやろうぜ♪」
な〜んてなったらアウトね。アウト。
お前な〜んもワカットラン。アタマタラン。
…小津はしみじみしとらんといかんの!

それをやってしまったのだょ、
30周年の東京乾電池が!!!!!!!!

【小津作品はしみじみしてますよ】
【でも笑えるんですよ】
【そしてもっと泣けるんですよ】
…って、舞台で表現してくれた。
小津世界が持つユーモアとペーソスを
分かりやすく表現してくれた(感動)

まじ、びっくりです。これは。

演出がいいな〜
暗転が20回ぐらいはある。
その度シーンが変わる。
道具も変わる。
そのすべてが成立している。
演技が引いている。
そのくせ押しが強い。
だから小津映画特有の
正面撮影の効果も実現している。

あとは…
捨てられた子供を預かるおばちゃん役の
江口のりこってゆぅ女優かな?
顔が怖いんだよ。
無愛想なんだよ。
まさに乾電池っぽいんだよ(笑)
…でもい〜芝居すんだよ、この女優さん◎

あとはあとは…
俺この日、風邪でした。
微熱でした。
特に三本目の『長屋紳士録』は
やばかったです。
悪寒がぞぞぞぞぞーーー!!って走りました。
おまけにお金ケチって、
三本とも自由席取ったもんで。
背もたれの無いベンチシートでした。
…ケツが痛いのなんのって!!
(ジゴク〜)
でも完璧はまりました。
柄本明演出の劇世界に。

真剣に思う。
この作品、どっかの演劇賞を取るべきだぜ。


2006年05月03日 (水) 01時09分





voice150■SALOMEEEEEEE!!!


    RES 
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[217]おなまえ:おーはし
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何かを観た時に
「元気をもらった」と言うのは、
なんとなく芸が無いとゆぅか
バカっぽいとゆぅか…。

でも仕方ない。
事実、元気をもらったんだから。
いっぱぃいっぱぃ元気になったんだから!
ちょ〜☆
ゲンキーーーーー☆☆☆

それ以外言いようがない。
鹿殺し公演
『SALOMEEEEEEE!!!』

話はオスカーワイルドの「サロメ」がベース。
…予言者ヨハナーンを愛するサロメは、
自分に欲情する父ヘロデを使い、
誘惑に屈しないヨハナーンを殺してしまう。
…差し出されたヨハナーンの生首に、
愛と怨みの言葉を吐くサロメは、恍惚の中、
生首に激しく接吻をして、
血の味に陶酔する…

と、まぁ、激★愛なモノ凄い物語なのだが、
これに蔑まれ卑下された“日本国”が絡む。
…あ…
「サロメ」を知らなくても全然へーき。
「日本国」は知ってるし(笑)

この鹿殺しは
初めて観た『百千万』に大感激して、
前回観た『エデンの穴』がちょっと
消化不良で、今回はどうかなぁ〜??と
ハッキリ言って不安だった。
不信感に繋がってた。
不満たらりん。

ところが!
不安ぶっ飛び◎
不信陳謝◎
不満解消◎◎◎

そりゃギャグは投げっぱなしさ(笑)
場の空気も意味不明さ(笑)
サロメと日本の繋がりもイマイチさ(笑)

だが笑う!
だが琴線に触れる!
なぜならそれは、奴らが真っ正直だから。
役者が正々堂々と客席に向かって来るから。
【肉体というビジュアル】を使って
この俺に突っ込んで来るから…。

芝居はパンキッシュ。
舞台はブロークン。
でも優しいんだ。
…こいつら…
山本聡司の暖かい笑顔♪
渡辺プレラの眉間のシワ♪
無邪気なオレノグラフィティ♪
菜月チョビの突き刺さる意志♪

絶叫します。
語りもします。
もちろん動いて踊ります。
そして歌ってロックします。
…このさろめぇぇぇぇぇぇぇ!!!

終演後、
劇場から家に着くまでニコニコな俺。
至福の上演時間120分。
元気をもらった劇団鹿殺し。


2006年04月28日 (金) 00時22分





voice149■なんとなくクレアラシル


    RES 
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[216]おなまえ:おーはし
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クレアラシルは俺も使ってたな。
中学生の頃はにきびがすごくて
顔中ぶつぶつだらけだった。
友達にはたまに“岩石”とか言われてたし…。
「失礼な!」
と、今頃怒ってももうあの日には帰れない。
嗚呼哀愁♪

そんなクレアラシルが欠かせない中学生と
その友達と、転校生の女の子と不良先輩が、
恋と友情を巡って繰り広げる物語。

場所は駒場のアゴラ劇場。
野鳩公演
『なんとなくクレアラシル』

噂には聞いていたけど…
ホント学芸会だったよ!

舞台は田舎。
なんだか九州なのか関西なのか、
はたまた山陰なのか、とにかくさっぱり
分からない方言が繰り出される。
あれ、独自の造語方言(?)じゃないのかな?
と思ったり。
ありそうでなさそうな地方弁だ。

その田舎の池のほとりが
セットとして置いてある。
学芸会と言ったが、セット自体も学芸チック。
立体感はあるのだが、
ハイこれは草ですよ、ハイこれは木ですよ、
デこれは池ですよ、ソンデモッテこれは土ね、
…みたいな。

葉っぱは緑だから
ちゃんと緑色で力いっぱい塗りましょう!
…みたいな。
陰影なんか許しませんよ!
…みたいな(笑)
典型的な書き割りの世界。

台詞も動作も、
ハイ言いました、ハイ言って下さい、
ハイ動きました、ハイ次どうぞ、
…みたいな。
ホント学芸会の世界。

学芸会と言えば、なんの話かは忘れたが、
俺は小学生の頃天狗の役をやったのだ。
天狗がカンラカラカラと
高笑いをするシーンがあった。
俺は腹を抱えて笑い過ぎて、
背中を反りながらそのまま後ろに倒れる
というギャグをやった。

しっかり完璧に怒られた。先生に。
…そう!
学芸会では決められたコト以外は
やってはいけないのだ。

今の学芸会の在り方は知らんケド…。
今でもあのギャグは優れていたと思うケド…。
(ちっ)

野鳩の学芸会舞台は、
あくまでも学芸“チック”&学芸会“風”だ。
例え天狗がひっくり返ったとしても
何の問題も無い。
…だからおもしろい!

一般の舞台で
「あれは学芸会だな」って言う時は、
ひとつには「感情がぶつぶつだな」って
いう意味で悪く使うことが多い。
が!
この野鳩のように、
学芸会なのに感情がすぱーっと繋がってる
…って、
凄くない???

そんな学芸会を模した
【ちゃんと作ってる】芝居だから、
笑えないハズがない。
オープニングから「なに?こいつら〜!」
って、オモシロオモシロ◎◎

んがっ!
…。
そのうち飽きる(笑)

学芸チックとは言え、
かっちり台詞と動作がキメキメで来るから、
ちょっと“抜き”がなくなるのだ。
密室に閉じ込められているようなオモシロさ…。
でも密室だから喚起が欲しくなる。

「あ〜外の空気が吸いたいな〜」と感じた頃に、
転校生がやって来た。
この役を佐伯さち子という女優が演じる。
こいつがいい!

演じ方の基本は他の役者と同じなのだが、
この人は“脱力”を持って来る。
キメキメの世界にダラダラの風を入れる。
…それもちょっとした
ニュアンスやアクションの中で。
そこからはこの舞台が、
緊密と脱力の狭間で動き出す。

過去、何本も脱力系を謳った舞台を観たが、
この野鳩ほど脱力を感じた芝居は無かった。
…脱力出来るのは力が入っているから?
…脱力のみは実はただの腑抜け?(笑)

どうして
このようなスタイルの芝居をやれるんだろう?
どうして
このような学芸会世界をやろうとしたんだろう?
どうして
このような一歩間違えば失敗しそうな舞台を?
ただの思いつきで終わりそうな舞台を?
めちゃくちゃ寒くなりそうな舞台を?
…やったんだろう?
…やれたんだろう?
…やり通せたんだろう?

やはり演出は偉大だ。
この舞台の演出は水谷圭一という人だ。
どういう人なんだろ?

…とは言え…

もうちょっと哀愁が欲しかったな。
ズシンと来る哀しみ!
ドバッと来る悲しみ!

意外と俺、
ハッキリ泣かされると弱いんだよ。
びみょーなところから、
ハッキリ泣きが来るとイチコロなのよ。


2006年04月22日 (土) 22時25分





voice148■東海道四谷怪談(北番)


    RES 
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[215]おなまえ:おーはし
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幼い頃に一番最初に怖いと感じた怪談は、
たぶんお岩さんだったと思う。
テレビで四谷怪談を父親と見ていて、
お岩さんの「ウラメシヤ〜」の声と
あの半分タダレた顔があまりにも恐ろしくて、
半泣きで父親に抱きついた記憶がある。
話の内容は全く覚えていないのだが…。

話題のコクーン歌舞伎!
中村勘三郎主演!
『東海道四谷怪談』を観る。

もぅ前日から期待はまっくす☆
肩にチカラが入っちゃって入っちゃって☆☆

シアターコクーンの受付前には、
役者の名前を書いたのぼりがいくつも立つ。
ちょっと怖い系のお囃子が流れている。
中に入ると「場内で食べられます!」の張り紙。
その下ではしきりにお弁当を売っている。
…劇場内の飲食は禁止がフツーの演劇。
やっぱ歌舞伎っぽい♪
そして開演前の場内音楽はなんと椎名林檎!
はは〜ん。
お岩さんの女の情念には林檎が合うのねん◎

そして定刻通りに緞帳が上がる。
目に飛び込むのが舞台奥全面に設えた
紅蓮の炎の書割!
これに照明効果が加わり物語全編に
圧倒的な美しさを表現する。
…ちょっとこれは凄かった。観終わった今、
いい意味での印象チャート1位か2位だねっ!

では、悪い印象は何か?

話とゆぅか人物とゆぅか関係とゆぅか、
そんなかんなが込み入り過ぎてて、
ちょっとストーリーを追うのが難しかった。

そりゃ、四谷怪談といえば有名な話だし、
歌舞伎ファンにとっては
尚更お馴染みの演目だろうが、俺のように
ウラメシお岩さんしか知らない人間にとっては、
ちとハードルが高い。
これでもネットで四谷怪談のストーリーを
事前検索して観たんですケド…。
そのストーリー自体が簡略し過ぎてて、
分かんなかったっつーのもあるんですが…。

だから、肝心の人物たちの喜怒哀楽が
イマイチ観ててもピンと来ない。
お岩の悲しみや憎しみとか…
伊右衛門の恐怖とか残酷さとか…

そういった意味では脚色に問題があるのか?
正味3時間半であの内容を伝えるのは厳しいよ。
今回は北番を観たのだが、
別バージョンの南番の方は
もっと話をピンポイントして上演しているらしく、
そっち観りゃ良かったかなぁ〜(笑)

だからかな?
やっぱり役者が遠かったなぁ〜
コクーンって大きさの割には近くに舞台が
感じられて観やすい劇場だと思うケド
話に入り込めないと役者は遠く感じるものだ。

客席から登場とか、回り舞台とか、
人間の川とか、空中籠での会話とか、
天井からモノやヒトが降って来るとか、
立体的な演出はしてあっても
感情がこちらに突き刺さって来ない限り、
平面的で平坦な印象しか残らない。

あと“コクーン歌舞伎”ってゆぅぐらいだから、
もっとドンジャカドンジャカやってくれると
思っていたんだケドさ〜
これは俺のコクーン歌舞伎に対する
イメージでしかないんだケドさ〜
…意外と会話中心で地味だった。

歌舞伎を観るのはこれで七本目ぐらいなんだが、
スーパー歌舞伎っつうのも観たんだが、
やっぱフツーに歌舞伎座で定例的にやっている
歌舞伎の方が面白ような?

でもね…
でもでも!
でもさ!

歌舞伎っつうのは元々ぶっ壊れていたんだから。
何をやっても、何を取り入れても、
全然O〜K〜な演劇形態だったんだから。
だったら、このコクーン歌舞伎も正解かもね◎
これはこれでさ!
…舞台は会話主導でも、
セットや音楽、雰囲気の醸し出し方まで
かなり遊んでる(冒険してる)もんね。

勘三郎もそぅ言っていたよぅな??

そぅ!
中村勘三郎がイィ!!
いくら役者が遠い舞台だと感じられても、
この人だけは近くに来てくれた。
勘三郎さんの体温を感じられた。

感じられた事がうれしかった。
「凄い」と「カッコいい」が俺の常套句だが、
あえて言う。

【中村勘三郎は凄くてカッコいい】


2006年04月11日 (火) 23時23分








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