「ん……あ，やだ私ったら。ごめんなさい，居眠りなんかしちゃって」

疲れていたせいかデート中にもかかわらず眠ってしまった。
駄目だなあ，私は。でも，そんな私を笑って許してくれた。

「じゃあ，もう行……」

言いかけた途端，急に涙が出てきた。
ああ，私が今見た夢は……夢は………




顔を伏しても涙はとめどなく流れる。
泣いちゃだめ，泣いちゃだめなのに……
体が震える。震え……



「サトウさん………」

サトウさんは心配してくれて，そして，優しく肩を抱いてくれた。


「うっ，うわぁぁぁん。あぁんぁぁ」

私はサトウさんの腕の中でわぁわぁ泣いた。
離れたくない一心で強くしがみついた。











大泣きして，落ち着いて我に返って，恥ずかしくなった。
今日２度目の失態もサトウさんは笑ってくれた。
うん，サトウさんは居てくれるんだ。



















【コメント】
怖い夢を見て涙を流した経験，誰にでもあると思います。
看護婦さんは忙しくて，夜勤も多いからデート中でも寝てしまうと，
某国営放送，朝の連続テレビ小説（沖縄のアレですよ）で言ってました。

「ミルクさん，肩が綺麗です」
「ウフ，ありがと」




サトウさんは最近私をたくさん褒めてくれる。
どんな服できれいとか，美しいとか。
ちゃんと自己主張してくれるのはいいんだけど，本当に褒めてほしいのは・・・




「サトウさんって肩フェチ？」
「はい・・・・いいえ！そんなことは！」
「じゃあもっと他の所も褒めてほしいなぁ」
「・・・・・キュートな髪です」
「肩でも髪でもなくて，もっと下」
「・・・・・・」
「そう，胸。結構自信あるのよ」
「そ，それ・・・・」
「ほら，サトウさん」
「・・・さくらんぼのようなかわいい胸です」
「！」
「ああ，言っちゃった・・・・」
「そ，そんなこと言われたの初めて」
「えっ？」
「スイカとか言われた事はあるけど，さくらんぼって言われたのは初めて」
「スイカ・・・・」
「サトウさん，ありがと v」
「いや，そんな」
「私は背の高いサトウさんが大好き」






“笑顔咲ク 君とつながってたい
　もしあの向こうに見えるものがあるなら
　愛し合う2人 幸せの空
　隣どおし あなたとあたし さくらんぼ”























【コメント】
「大塚愛の『さくらんぼ』はミルクにぴったりだ」と聞いて以来，
この流れが手放せなくなりました。


「スイカのような胸という表現はある」
　 ↓
「さくらんぼのような胸という表現はない」
　 ↓
「さくらんぼといえば大塚愛の曲」
　 ↓
「大塚愛のさくらんぼはミルクにぴったり」


で，こんな小説になりました。
ミルクは肩も美しいと思ってます。